イノベーションは仮説と実践の
サイクルを
加速することで生まれる
データ活用というと、データアナリストのような専門家がするものというイメージを抱く人は多いでしょう。しかし、先の米国企業の事例で分かるように、ビジネスで起きていることを最もよく知っているのは現場で業務に携わる人たちです(図1)。

図1 イノベーションは現場から生まれる
現場の社員が抱く疑問や業務上の気付きがイノベーションの出発点になる。そこから仮説を立て、改善策の実証を繰り返すための環境を整えることが重要だ
例えば売り上げが頭打ちになっている場合、原因はマーケティングなのか、あるいは在庫が適正化されていないことなのか。様々な要因を検討し、改善策を考え、実行するという一連のプロセスを最もうまく進められるのは、実務に当たる業務部門です。しかし、多くの企業はIT部門が現場から課題を吸い上げて対応しています。また、中にはテクノロジーありきで、課題をそこに当てはめようとするケースもあります。
――それでは迅速な対応、問題解決は困難ですね。
その通りです。また、IT部門の業務は一般的に「生産ライン型」で進められています。決まったルールや手順があり、それに沿って段取りよく処理を進めていく。これはシステム運用などの業務には適していますが、ビジネス課題の抽出~改善のような業務には必ずしもフィットしません。加えて、データの接続・統合・可視化をする際にそれぞれ別のツールが使われているケースも多く、アジリティが低下しがちです。
イノベーションを起こす上で必要なのは、試行錯誤を素早く行うことです。仮説を立てて実践し、思った結果が得られなければやり直す。この3ステップを機動的に進められるのが、私の考える仮説ドリブンな組織であり、それを支えるのがアジャイルデータ活用です。そして、その主体になるのは既存のIT部門ではなく、業務部門の社員とデータエンジニアなどで構成される少人数のイノベーションチームであるべきです。
「データ+デジタル」の機能を
ワンプラットフォームで提供
――具体的に、アジャイルデータ活用の基盤とはどのようなものでしょうか。
現状、世界中の多くの企業において、ビジネスデータは社内の各部門・各システムに散在しています。そのままでは、業務部門担当者が仮説立案のために必要なデータを素早く入手することは困難です。
また、データを見ていると別の気付きが得られて、今度はそれにかかわるデータを入手したいと感じることがあります。あるいは、データを分析・可視化して提出したら、マネージャーから「別の切り口で見たい」と要求されることもあるでしょう。
このような状況にも即応できる、仮説ドリブンな組織に変貌するためには、必要な時、必要なデータにアクセスできる環境を整えることが重要です。
――それを実現するのがDomoなのですね。
Domoは社内のあらゆるデータをクラウド上に統合し、その保管、変換、分析、可視化からワークフロー、モバイルアプリ開発まで、「データ+デジタル」の多彩な機能をワンプラットフォームで提供します(図2)。使いやすいインタフェースで、いつ、どのような環境からでも実用的なインサイトを入手できます。グラフや表など、自分たちが見たい形にデータをビジュアライズして共有することも可能です。

図2 ワンプラットフォームでイノベーションを支援するDomo
様々なデータソースと連携し、データの保管、分析、可視化からアプリ開発までの多様な機能を統合的に提供。これによりアジャイルなデータ活用を強力に支援する
成功事例を全社展開する上で、IT部門の役割は重要
速やかな業務部門への浸透をデータアンバサダーが担う
――仮説ドリブンな組織に変貌していく中で、既存のIT部門はイノベーションチームとどのような関係性を築くべきでしょうか。
最初の成功事例をつくるのはイノベーションチームの役目ですが、それを標準化して全社展開するのはIT部門の役目です。同質のものを数多く生み出すのは生産ライン型チームが得意とすることであり、この役割分担によって大きな成果を生むことができます。
またドーモは、データ活用を組織に浸透させる担い手として、「データアンバサダー」を置くことを提唱しています。このデータアンバサダーが事業部門とIT部門の橋渡し役を務めることで、両組織の柔軟な連携に基づくデータ活用の速やかな全社展開をサポートします。
加えて、単にアジャイルデータ活用の基盤を整備するだけでは、仮説ドリブンな企業文化は醸成できません。強いリーダーシップを持ち、周囲のメンバーに積極的なデータ利活用を促すデータアンバサダーの存在が、意識変革の後押しをしてくれるはずです。
小さな成功の積み重ねが
仮説ドリブンへの道を開く
――今後、アジャイルデータ活用の基盤としてのDomoを、どのように進化させていく予定ですか。
多くの投資を行っているのがAI領域の機能強化です。機械学習や自然言語処理、予測分析はこれからの時代のデータ活用に欠かせません。最近提供を開始した「Domo.AI」と「AI Service Layer」により、Domoのプラットフォーム内でChatGPTなどの外部モデルが使用できるようになります。自然言語を使ったデータの操作や、「今月のA部門の売上は?」「一番売れている地域は?」などの質問形式でインサイトを得られるチャット形式のデータ分析など、より一層多くの人にデータの価値を提供できるようにします。
また2024年からは、統合データ分析基盤を提供するDatabricks、クラウドベースのデータウエアハウスを提供するSnowflakeなど、多彩な企業とのパートナーシップ強化にも一層力を入れています。エコシステムの拡大に合わせて、Domoの機能も引き続き拡充していく予定です。
――最後に、日本企業がデータの価値を得るためのアドバイスをお願いします。
最初から大きな成功を目指すのではなく、まずは数値化でき、インパクトを与えられる小さな成功例をつくることが大事です。それが経営層に評価されれば、さらなる予算が獲得でき、アジャイルデータ活用を軌道に乗せることができるでしょう。
また、これは自分の経験から言えることですが、CDOは非常にタフな仕事です。マネジメントから多くのことを要求される上、成功の定義がはっきりしていません。日々、苦労されていることと思いますが、ドーモはそんなCDOの皆さん、そして全社のデータ活用を強力にご支援します。
そのために、より気軽に使えるフリープランや使った分だけ課金するコンサンプションモデルなども新たに用意しました。ほかのツールを使っている企業も、まずはDomoの効果を体感していただきたいですね。それが、仮説ドリブンな企業文化醸成への第一歩になれば、とてもうれしく思います。
お問い合わせ
ドーモ株式会社
URL:https://www.domo.com/jp
E-mail:info-jp@domo.com


