膨大なサプライヤーを
いかに適切に管理するか
TOPPANグループは2026年5月、新たな経営指針となる「中期経営計画 2028」を公表した。本中期経営計画では「True Value Transformation 事業・人財・資本を磨き世界に真の価値を提供する」を掲げている。単なるデジタル化や効率化の枠を超え、グループが持つ多様な資本の価値を最大化することで、収益力の向上と社会課題解決の両立を目指している。
この変革を支える「経営基盤強化」の柱の1つが、全社を挙げたAI推進とデータ活用の高度化である。データを「不確実性の高い時代に対応するための仮説検証と学習サイクルを回すエンジン」と位置付けて、グループの成長のドライバーにする考えだ。
TOPPANホールディングス株式会社
デジタルイノベーション本部
ERP推進センター3部 部長
和田 謙大氏
「データを最大限に活用するためのツールとして、2017年から『Domo』を活用しています。事業別のROIC(投下資本利益率)の可視化や、財務部門がExcelで行っていた予実管理の自動化などを実現。ほかにも様々なデータ分析に用いているほか、経営層にも全員にアカウントを配布しており、幹部会議でもDomoのダッシュボードが使われています」とTOPPANホールディングス デジタルイノベーション本部(以下、DI本部)の和田 謙大氏は話す。Domoが、グループ共通の「信頼できる情報源」として機能しているという。
また、目指す姿の実現には、社会とともに持続する「未来を護る」取り組みも欠かせない。特に、サステナブルなプロダクトをグローバルに提供する上で不可欠となっているのが、サプライチェーン全体の透明性を高めるサステナブル調達である。これからの時代、サプライチェーン全体で持続可能な事業活動を実現するためには、価格や品質はもちろん、ESG(環境・社会・ガバナンス)の観点も含めてパートナーと協働する視点が求められる。
TOPPANホールディングス株式会社
経営企画本部 経営戦略部
サステナビリティ経営推進チーム 部長
大隅 理奈子氏
「例えば、主力事業である印刷領域では紙、プラスチック、化学薬品などの資材が大量に使われており、我々にはその製造・輸送過程で環境や社会にネガティブな影響を与えないようにする責務があります。この責任を果たすことが、自社グループやパートナー各社の事業継続性を高めることにつながるのです」と同社 経営企画本部の大隅 理奈子氏は説明する。
しかし、多様な事業をグローバルで展開するTOPPANグループのサプライヤーは数多くあり、その業種や規模も多岐にわたる。Domoを使うことで、管理をどこまで高度化できるのか――。次ページで、TOPPANホールディングスの新たな挑戦について紹介する。

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