日経テクノロジーonline SPECIAL

Part4 PowerVR Video&Vision

エンコーダやデコーダなど多彩な品種が揃っているイマジネーションテクノロジーズの映像処理IP「PowerVR Video&Vision」。高効率で優れたパフォーマンスを発揮するPowerVR Video系のコア群を利用することで、消費電力を最小限に抑えながら、高精細化に伴なって膨れ上がる映像データを高速で処理できる優れた映像処理プラットフォームを実現できる。

 従来のHDTVの4 倍の解像度を備えた4Kフォーマットや、さらにその4 倍の解像度を備えた「8K」と呼ばれるフォーマットの映像を使ったコンテンツが普及する機運がここにきて高まっている。この一方で、一つの問題が浮上している。高解像度化とともに映像処理回路の負荷が急増していることだ。これに応じて映像処理回路の能力を高める必要がある。ただし、そのときに消費電力をむやみに増やすことはできない。つまり高効率で高いパフォーマンスを発揮する映像処理回路が求められている。こうした要求に応えてイマジネーションテクノロジーズが提供しているIP群が「PowerVR Video&Vision」である(図6)。デコーダ・コア「PowerVR Decoder」エンコーダ・コア「PowerVR Encoder」、カメラの映像処理回路用の「PowerVRISP」などのコアを提供している。

図6●PowerVR Video&Visionが実現する映像処理プラットフォーム
[画像のクリックで拡大表示]

8Kまで網羅する多彩な製品群

 PowerVR Decoder は、H.265/HEVC(High Efficiency Video Coding)にいち早く対応したデコーダ・コアである。現状の4K試験放送では、既存のH.264準拠のCODECを使っている。ところが、従来のHDTVと同じ画質を維持することを前提にすると4K放送のビットレートは60Mbps 程度になる。このため4K放送に向けて、より高効率なCODECが必要になる。そこで新たに制定されたのがH.265である。HEVCとも呼ばれているH.265では、H.264の2倍の圧縮率が期待できる。これを利用すれば30Mbpsの帯域があれば4KフォーマットでHDTVと同等の画質が維持できる。

 ただし、解像度が4 倍になると処理の負荷も4倍になる。さらにH. 265では解像度だけでなく、色空間を広げたりする高画質化の技術を生かすため、色解像度を従来の8bitから10bitに引き上げることが主流となる。こうなると、さらに負荷が増える。現実には、H.264のときに比べて7 倍~8 倍の処理性能が必要になるとされている。こうしたニーズに応えて進化するのがPowerVRDecoderである。ハイエンドのPowerVRD5500 MPは4Kフォーマットで60fpsのデコードが可能。さらに8Kフォーマットにも対応できるスケーラビリティを備える。複数のフォーマットにも対応しており、色解像度を10bitにした映像データも扱える。

 このほか、カメラの映像処理回路向けのISP(image signal processor)コア「RaptorV2500」は、最大四つの入力が可能で、解像度は8bit~16bitのデータを扱える。解像度は縦横共に最大8Kまで対応可能で、カメラ・システムに標準的に必要とされる機能をほぼすべて搭載している。エンコーダIPの「PowerVRE5500」は、HEVCを含む様々なフォーマットへのエンコードが可能だ。

お問い合わせ
  • イマジネーションテクノロジーズ株式会社
    イマジネーションテクノロジーズ株式会社

    〒141-0022 東京都品川区東五反田1-7-11
    アイオス五反田アネックスビル3F

    TEL:03-5795-4648

    URL:http://www.imgtec.com/jp

    メールでのお問い合わせはこちら