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Part5 Ensigma RPU

あらゆる「モノ」がインターネットにつながる「IoT(Internet of Things)」。この概念を意識した機器の開発に携わる技術者のニーズを先取りした画期的なIPコアが、イマジネーションテクノロジーズのコネクティビティ・コアIP「Ensigma RPU」である。様々な規格に柔軟に対応できる無線通信回路を備えたIPだ。これを利用することで、IoT対応機器に組み込むSoCを効率よく開発できる。

 イマジネーションテクノロジーズが提供するコネクティビティ・コアの基本コンセプトは、独立系システムハウスだったEnsigma 社が開発したものだ。2000年に同社がイマジネーションテクノロジーズの傘下に入り、そのまま開発を続けてきた。IoTの概念が様々な分野に広がるとともにEnsigma RPU(radio processing unit)に対するニーズは着々と高まっている。

 IoTの時代にはすべてのデバイスがネットワークにつながる。接続手段は無線通信システムが主流になるだろう。これを前提にすると、システムの中核を担うSoCに無線通信回路を組み込んでしまうのが合理的である。実装面積や消費電力を抑えるうえで有利だからだ。

 このようなSoC を効率良く開発するためのソリューションを提供するのが、Ensigma RPU である。Wi-Fi やBluetooth Classicといった、帯域が広く出力の大きい規格から、ZigBee やBluetooth LE、NFC といった省電力規格までを、「Ensigma Explorer」と「Ensigma Whisper」の2 種類のアーキテクチャでカバーする。EnsigmaExplorerは、中核にMCP(modulation& coding processor)という専用プロセッサ・コアを備えており、これが各々の通信に必要な処理を実行する(図7)。

図7●高性能を追求したアーキテクチャ「Ensigma Explorer」
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 信号処理の一部をソフトウエアで実現しているので、プロトコルの拡張とか周波数帯域の変更などにも柔軟に対応できる。Wi-Fiなどの通信規格のみならず、DVB、ISDB、ATSC、CTTV、VIF、DVB といった様々な規格のデジタル・テレビ放送。DAB、DAB+、FM、HDRadio、TDMBなどのデジタル・ラジオ放送も受信できるように設計されている。

低電力アーキテクチャも用意

 Ensigma Whisperは、省電力通信向けに消費電力を抑えているのが特長だ。通信速度を抑えることで、MCP 処理のうちソフトウエア対応可能な部分をSoCのアプリケーションプロセッサに振り、そのほかはハードウエアで処理することで、省電力と低コスト、柔軟性を両立させた。IoTにおけるセンサノードなど、低コストと超低消費電力が求められる用途向けのSoCに適している。

 同社はIPの提供のみならず、各国のWi-Fi の認証取得をサポートするサービスも提供している。WPA/WPA2/WMM/WMM-PS といった基本的なものをはじめ、WPS、Wi-Fi Direct、FullMAC driver、Passpoint/Hotspot 2.0、Miracastなど多彩な規格の取得実績があるコアと対応ノウハウの提供によって、開発検証や認証にかかる時間や手間を大幅に削減できる。さらにオプションとして、同社はRPUに対応するRF(高周波)回路もIPの形で提供している。

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