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Part6 FlowTalk

既存のモバイル通信ネットワークの付加価値を高める動きがグローバルな規模で進んでいる。OTT(Over The Top)と呼ばれるWebベースのサービスを提供する事業者が続々と登場する一方で、モバイル通信事業者が新しいサービスを提供するための仕組みを構築しつつある。こうした動きに柔軟に対応できるプラットフォームを提供するのがイマジネーションテクノロジーズのFlowTalkである。

 FlowTalkは、既存のモバイル通信ネットワークを利用してモバイル端末向けにIPベースの様々なサービスを提供するプラットフォームを構築するためのコンポーネント群である。Webベースのコミュニケーション・サービスを展開するOTT(Over The Top)のサービスをはじめ、WebRTC(Real Time Communications)サポートやRCS(Rich Communication Suite)などモバイル通信事業者が構築した規格にも対応するプラットフォームをFlowTalkを使って効率よく実現できる。FlowTalkを実装した端末間ならば、端末や通信事業者を問わず、音声や映像およびメッセージのやりとりが可能だ。

 FlowTalkは、「ClearCall」と呼ばれるモバイル端末に実装するソフトウエア群と、「FlowCloud」と呼ばれるクラウドサーバーで構成されている。ClearCallは、Android、iOS、Linuxに対応した音声および映像通信用アプリケーションで端末に実装する。FlowCloudは、端末がエンドツーエンドのセッションを確立するためのプロトコルSIP(Session Initiation Protocol)に基づく回線制御やPSTN(公衆電話回線網)とのゲートウエイのほか、課金システム、認証などの機能も提供できる。

多彩な機能で様々なサービスを提供

 ClearCallには、SIPのプロトコルスタック、ユーザーインタフェース、音声および映像の処理エンジン「ClearMedia」が組み込まれている(図8)。ClearMediaは、音声処理エンジンや映像処理エンジンの中に安定した音質および画質を管理する「EVQM(Enhanced Voice Quality Management)」および「DVQM(Digital Video Quality Management)」とiOS、Android、Linux に対応可能なWebRTCエンジンなどで構成されている。EVQM やDVQMを搭載したことで回線の状況によらず高音質や高画質を維持できる。また、ClearCallに実装されている音声プリプロセッシング・アルゴリズム「ClearVoice」は、AEC(Acoustic Echo Cancellation)、NC(Noise Cancellation)、AGC(Auto Gain Control)などの機能を備える。

図8●「FlowTalk」の構成
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 ClearCall はほかに、VoLTE(Voiceover Long Term Evolution)やRCSに対応するためのソフトウエア「ClearVoLTE」と「ClearRCS」も用意されている。ClearVoLTEは、IR.92 VoLTEに準拠したプロトコルスタックでAndroid、Linux向けに提供。ClearRCSは、標準規格RCS5.1に準拠しており、画像や映像を共有したり、ファイルを転送したりする機能を提供する。

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