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JDAソフトウェア・ジャパン

インターネットがあらゆる人とモノ同士を接続するようになると、ものづくりの主役は企業から消費者にシフトするという。消費者主体のものづくりでは、サプライチェーンに求められる要素も変わってくる。JDAソフトウェア・ジャパンは、「スマート時代のサプライチェーンマネジメントで製造業が考慮すべき7つの変化」と題して講演を行った。

勝川 宏明氏
JDAソフトウェア・ジャパン
執行役員
アジアパシフィック
シニアコンサルティングサービスディレクター

 「従来のものづくりでは、商品企画や価格決定などの主役は製造業が担っていた。その後、小売業が徐々に力を持つようになり、さらに消費者自身がものづくりを左右するようになる」とJDAソフトウェア・ジャパン執行役員の勝川宏明氏は言う。メーカーが提供したものを小売店が売り、消費者が買う時代から、消費者の属性や購買行動を基にした製品供給体制が必要になる。

 その原動力となるのが、IoTによるモノ同士のネットワーク接続に、さらに人までをもつなげた「Internet of Everything」の進展だ。消費者の好みの変化などを随時把握できるようになり、その変化に応じて製造業が小売業と連携しサプライチェーン全体を変えていく。

 勝川氏はIoTによって消費者中心の新しいサプライチェーンにもたらされる影響について、7つにまとめて整理した。第1はパーソナル化。消費者の属性や購買動向にサプライチェーンを最適化することが求められるようになる。2つ目は商取引全体のクラウド化。データが個別のシステム間でバッチでつながるのではなく、クラウドのシステムに各機能やユーザーがつながる形になり、クラウド自体がサプライチェーンになる。3つ目は計画や実行の連続性。「一人ひとりの消費者を対象にし始めると、変化が激しくなり、常に実行や監視を繰り返す必要が出てくる」(勝川氏)。

 4つ目はプロセスへの関与低減。プロセスに問題が発生した際、従来は人が問題を分析し対応していたが、IoTにより問題は自動的に検知され、人の関与は減る。5つ目は計画の弾力性。消費者の好みの変化に対応するため、固定的な計画ではなくポリシーと戦略だけを決めて、随時変更できる弾力性が求められる。6つ目はセグメント化。画一的な製品を画一的に供給するするのではなく、セグメント化して個別に戦略を立てなくてはならない。7つ目は同期化。計画の立案や実行を、モノの流れや資金の流れなど個別の視点で行うのではなく、複数の視点で同時に行っていくことが要求される。

IoTがサプライチェーンで生きる

 勝川氏はこうした新しいサプライチェーンを実現するソリューションとして、同社の「Flowcasting」を紹介した。工場から倉庫、小売店までサプライチェーン全体を統合するものだ。「小売店、倉庫、工場で個別に需要予測を行うという従来のやり方では製販一体化は難しい」(勝川氏)。全体を一つのシステムに統合することで、変動する需要に対応できる。

図●Flowcastingは製造から小売りまでのサプライチェーン全体を可視化する
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 具体的な事例として、米国の食品メーカKraftと会員制スーパーのSam's Clubのケースを紹介。両社はFlowcastingを導入し、オペレーションを統合し、欠品率の低減などを実現したという。新しいサプライチェーンを一企業内にとどまらず、業界全体で構築することで、さらに大きな効果を得られることを強調した。

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