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【デル】海外拠点の早期立ち上げを支援する グローバルな調達ネットワーク

デルは2015年7月6日に開催された「FACTORY 2015 Summer ~グローバル・トレンドの先を読む~」において、「海外展開に強い、グローバルスタンダード調達のメリット」と題し、海外展開する上で欠かせない3つのポイントを取り上げ、自社のグローバル競争力を強化しようとする企業に向けて、事例を交えながらグローバル調達のメリットを紹介した。

嘉山 よし子 氏
デル クライアント・ソリューションズ統括本部 クライアント製品&ソリューションマーケティング本部 ブランドマネージャー

 海外の拠点を立ち上げるにあたって、現地の事情を把握した上で、ITをグローバルに調達することができたら――IT機器を180カ国以上で販売するデルは、海外展開を図る企業の支援を目的とした様々なグローバルサービスを提供中である(図1)。

 同社クライアント製品&ソリューションマーケティング本部のブランドマネージャーである嘉山よし子氏は、「激しくなるグローバル競争に打ち勝つには、投資によってIT基盤の改革を進めることです。当社が提供するグローバルスタンダードなITシステムを採用することで、海外展開におけるビジネス立ち上げを加速できます」と訴求する。

図 1 180カ国以上で製品を提供するデルのグローバルバリュー
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 嘉山氏は、「グローバルスタンダード」「迅速な海外拠点立ち上げ」および「ワールドクラスのセキュリティ」という3つの観点から、同社のサービスを紹介した。最初に「グローバルスタンダード」として、同社の「グローバル・カスタマー・プログラム(GCP)」を取り上げた。本国(例えば日本)でデルと単一契約を結ぶだけで、スケールメリットのあるグローバル価格にて、海外においても同一構成のIT機器を調達できるサービスである。キッティング時に、OSやアプリケーションのマスターイメージのインストールや、資産管理ラベルの貼り付けにまで対応してくれる。

 IT機器の調達では、現地のディストリビューターを探して適当なスペックのマシンを購入する方法もあるが、現地での契約や与信管理が個別に必要となり、本来の拠点立ち上げ業務の妨げとなってしまう。個別調達では本社からの資産把握も難しい。嘉山氏によると、そうした課題を抱えるユーザーのニーズに応えて設けられた制度だという。

 もう1つがグローバルでのコンフィギュレーション・サービスである。ワールドワイドに展開する同社の14カ所のコンフィギュレーションサービスセンターにて、顧客の要望に応じたカスタム構成やソフトウエアのインストールを代行するサービスで、デプロイ(配備)に要するコストを55%削減できるとする。嘉山氏は既に1100万ケースを超えるコンフィギュレーションを提供した実績を示した。

 グローバル調達の事例としてウィッグメーカーのアデランスを紹介した。オーダーメードウィッグの3D型取りシステム「ADERANS M3D」の操作に必要な高性能ワークステーションとして、「Dell Precision T1700」を採用。タイやフィリピンにあるウィッグ工場では日本国内の各店舗から送られてくる3Dデータを処理するために国内と同一スペックのワークステーションが必要であり、グローバル調達に対応したデルが選定されたという。

ソリューション提案で課題を解決

 続いて嘉山氏は、「迅速な海外拠点立ち上げ」として、ガバナンスとセキュリティの担保、ITインフラ展開と運用の効率化、およびOEMビジネスを紹介した。

 市場投入までの時間を短縮して利益を最大化するには、迅速な海外拠点の立ち上げが求められる。同時に、日本と同等レベルのガバナンスとセキュリティの確保が課題になる。日本国内でのみシェアの高いセキュリティソフトや資産管理ソフトを導入するのではなく、海外展開にも対応できるように、グローバルなソリューションの導入を検討したいものだ。

 ITインフラ展開と運用の効率化については自動車部品を手掛けるケーヒンの事例を挙げた。5000台にも及ぶクライアントパソコンの運用管理を効率化するために、システム管理アプライアンス「Dell KACE VK1000」を導入。インベントリ情報の自動収集などによって資産管理の効率化を実現したという。

 また、「ソリューションカンパニーとして、お客様の課題解決を提案でき、お役に立てる存在であることを示す事例」(嘉山氏)として、生産管理システムの無停止化を必要としていた国内大手精密機器メーカーに対して、コンサルテーションを実施して無停止生産管理基盤を整備した事例も紹介した。

 デルではおよそ15年前から相手先ブランドによるOEM提供も行っていて、OEMの顧客数は3000社を超えるという。ロゴの追加や特殊加工など、様々なカスタマイズに対応する。

 具体例として嘉山氏は、「グローバル市場で競争力の強化を進めている製造業の皆様に紹介したい」と前置きして、横河電機がデルのOEMサービスを利用してインダストリアルオートメーションシステムをグローバルに展開している事例を紹介した。同社が販売している統合生産制御システム、安全計装システム、統合機器管理パッケージなどのホストパソコンとして、検証済み構成の供給をデルに委託。デルでは、横河電機専用モデルとして通常の製品よりも長い供給期間を保証するとともに、主要部品の切り替え時には変更を通知するなどして、横河電機の安定したビジネスを支援しているという。

 また、OEMビジネスの一環として、IoTシステムに最適なIoTゲートウェイを提供することを明らかにした。OSレスでの供給になるという。「組み込み系需要からビッグデータ活用まで、お客様のご要望にトータルに応えられるよう、OEMビジネスを強化していく」(嘉山氏)。

包括的なセキュリティソリューション

 最後のトピックが「ワールドクラスのセキュリティ」である。最近ではセキュリティソフトの対応が追いつかないほどのペースでマルウエアや悪意あるウェブサイトが誕生している事実を挙げて、セキュリティ対策の重要性を改めて指摘した。

 デルでは企業買収も交えながらセキュリティポートフォリオの拡充に努めており、その中からエンドポイント対策に最適な「Dell Data Protection(DDP)」を紹介した。DDPには、暗号化ソリューションおよび認証ソリューションに加えて、ゼロデイアタックなど未知のマルウエアに対しても隔離によってセキュリティを担保する「Dell Data Protection | Protected Workspace」がある(図2)。

図 2 暗号化、認証、およびマルウエア対策をそろえたデルのエンドポイントセキュリティソリューション
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 これはDARPA(米国防高等研究計画局)の出資により米Invincea社が開発したテクノロジーに基づいたソリューションで、NSA(米国家安全保障局)の1年間にわたる検証によってあらゆるマルウエア脅威に対して有効性が認められているという。

 講演ではこのほか、製造業に欠かせない充実した幅広いワークステーション製品ラインアップや仮想グラフィクス(vGPU)に対応した製品など、2015年6月にオープンしたリモートグラフィクスの検証施設「デルGPUソリューションラボ2.0」などを紹介した。

 最後に嘉山氏は、グローバルスタンダードの採用は、調達や運用の簡素化に加えて、トータルコストの削減につながると改めて強調した。「他国に負けない独自の技術と柔軟さで、日本の製造業が世界中で躍進することを、デル社員一同は心から願っている」と述べて講演を結んだ。

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