日経テクノロジーonline SPECIAL

【シーメンスPLMソフトウェア】Industrie 4.0は4ステップで実現、製造業の海外展開を促進

堀田 邦彦氏
シーメンスPLMソフトウェア日本法人
代表取締役社長

ドイツでIndustrie 4.0の旗振り役の一角を担う独Siemens社――同社ソフトウェア事業シーメンスPLMソフトウェアの日本法人代表取締役社長である堀田邦彦氏が「FACTORY2015 Summer」に登壇し、Industrie 4.0に込められた考え方や、実現へのプロセスを指南した。

 ドイツでは、製造業の雇用創出や中小企業の海外進出のために、国を挙げてものづくりをバックアップしている。堀田氏によると「ドイツの中小企業の海外輸出比率は2割を占めます。情報インフラを標準化することで、海外展開を促進する狙いが、Industrie 4.0には込められているのです」。

完全自動化を超える人間の判断

 Industrie 4.0にはサイバー・フィジカル・システムと呼ばれる生産体制が中核にある。特徴は全工程で一貫した製造データを持ち、製造設備がネットワークで結ばれ自律的に最適化する。さらに、市場に応じた製造工程の自在な変更、人間が計画や意思決定に創造的な役割を担う―などである。

 市場に応じた製造工程の変更は、個々のユーザーニーズに合わせたカスタム化を大量生産工程に持ち込む。また「CIMという言葉が今ではあまり使われなくなったのは、完全な自動化を目指していたから」(堀田氏)とし、Industrie 4.0では人間の高度な判断能力の重要性が定義されており、そのための人材育成などが不可欠という。

 Industrie 4.0実現には4つのステップがある。各段階で同社の幅広い製品とサービス群が支援してくれる。

 第1はITのインフラ構築。同社はバーチャル化ツールとしてCAD/CAM/CAEの「NX」、PLMの「Teamcenter」、デジタル・マニュファクチャリングの「Tecnomatix」を提供する。バーチャル環境で構築したものづくりの段取りを実際の現場に提供するシステムとしてMESの「SIMATIC IT」やコントローラ「SIMATIC S7」を用意する。

 第2はそれらをつなぐネットワーク。経営者・管理者と現場の機器をつなぐフレームワークとして「Totally IntegratedAutomation」があり、ドイツ標準として定義されている(図)。

図 ものづくりの意思決定から機器制御まであらゆる層を結びつけるシーメンスの製品群
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 第3はセキュリティ。同社は「Defensein Depth」というコンセプトの下、改ざん防止システムのほか、リスク分析サービスなどを提供する。

 第4は企業間連携のためのクラウド環境。ドイツの製造業は中小企業が多く、システム連携のニーズが強いという。

 堀田氏はソリューション事例を2件紹介した。1件はイタリアの厨房機器メーカー。同社のNXとTeamcenterを導入することで、開発から製造、販売までをITによる管理体制に切り替えた。その結果、新製品の開発から販売までが短期間でできるようになったという。

 もう1件はドイツのプラント設計メーカーだ。SIMATICとプラント設計ソフト「COMOS」を活用したシミュレーションにより、設計の手間を大幅削減し、設計変更を顧客向けマニュアルに随時反映できるようにしたという。

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