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part2:メガソーラー用に分散型システムを提案 日本の利用環境に合ったパワコンを提供

メガソーラー用に分散型システムを提案 日本の利用環境に合ったパワコンを提供

デルタ電子は、世界市場がその使いやすさと高効率、そしてコスト競争力を高く評価する太陽光発電システム用パワーコンディショナを日本市場に投入した。日本の規制や制度に合わせ、仕様をきっちりとローカライズし、満を持しての参入である。メガソーラー用では、小型のパワコンを複数台組み合わせて大きなシステムを構成する分散型システムを提案。その効果は高く評価され、既にメガソーラーでの製品の採用が始まっている。今後採用の動きがさらに広がりそうだ。

 太陽光発電システムの市場、特に産業向けでは、固定価格買取制度(FIT)の実施によって、ここ数年の間ブームといえる状況が続いた。現在では、買取価格や制度の見直し、出力抑制制度の実施によって、ひとつのピークを超えたといえよう。

 ただし、日本のエネルギー政策では、全発電量に占める再生可能エネルギーの割合を、2030年までに2割以上にすることを目指している。太陽光発電の利用促進は、一過性のブームではなく、必然性を伴う大きな潮流なのだ。過熱状況が沈静化し、太陽光発電システムを供給するメーカーの技術と市場対応力が問われる時代が始まりつつある。デルタ電子は、日本で本当に必要とされる太陽光発電システムの姿を追求し、最適なソリューションを提供することで新しい時代に貢献していく。

高効率を誇る製品ラインアップ

 デルタ電子は太陽光発電システム向けのパワコンとして、家庭用の「RPI Hシリーズ」と産業用の「RPI-Mシリーズ」という、高い競争力を持った製品を投入している。いずれもデルタ電子が長年にわたって培ってきた高効率の電力変換技術を投入して開発した製品である。

 これらは、複数台を組み合わせて、さまざまな出力のシステムを構成できる。いずれの製品も変換効率は高く、RPI Hシリーズでは96%以上、RPI-Mシリーズでは98%以上を実現している。

 また軽量・コンパクトであり、同時に防水・防塵等級IP65を実現したことで、屋外での設置を可能にしている点も特長である。太陽光パネルの架台背面にも設置可能だ。さらにマルチストリング方式を採用しており、商業施設の屋上のような場所で異なる向きの屋根への設置などにも対応できる。

日本市場向けにJET認証を取得

 デルタ電子のパワコンは、世界中で利用され、高い評価を受けている。使いやすさ、変換効率とコストにおいて高い競争力がある。こうした強さは、世界市場を相手にした事業展開をしていく中で培ってきた圧倒的なスケールメリットによって生まれている。大きな事業規模は、生産時の資材調達で有利に働き、かつ技術開発に多くの費用を割くことを可能にしている。また、世界各地のお客様の声にきっちりと耳を傾け、そこで直面した数々の課題を解決してきた経験も豊富である。

 ただしパワコンは、設置する国や地域ごとの規制や制度を熟知して製品の仕様を決める必要がある。デルタ電子は、日本市場に参入するに当たって、この点での準備にかなりの時間を費やし、じっくりと取り組んできた。

 家庭用の単相パワコンでは、海外メーカーとして初めて一般財団法人電気安全環境研究所(JET)の認証を取得。2015年1月に施行された経済産業省による新たな出力抑制ルールに対応した遠隔制御(出力抑制)機能搭載のパワコンでも、JET認証を取得している。こうした市場対応力が評価されて、日本国内の大手メーカーが供給する太陽光発電システムの一部として、デルタ電子のパワコンが市場に供給されている。既に日本での供給実績は3万台以上に達している。

日本の設置環境に適した分散型

 メガソーラー用では、日本での利用環境に合致したユニークなシステム構成を提案している(図2)。これまでのメガソーラー向けシステムでは、大出力のパワコンに多くの太陽光パネルを集中的につなげることによって、配線は単純化し、取り付けが簡単になるというのが通説だった。ただし、これは砂漠や草原といった広大な土地を確保しやすい、海外の設置環境において適した手法である。まとまった広さの土地を確保しにくく、地形の変化も激しい日本では、最適解は別にある。

図2●デルタ電子が提案する分散型太陽光発電システム
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 デルタ電子は、20kWまたは50kWのパワコンを1単位として、必要に応じて必要な台数だけを組み合わせて大出力のメガソーラーを構成する、分散型システムを提案している。1単位の出力が小さいため、エリアごとの設置可能なパネルの枚数が違っても柔軟に対応できる。地形や土地の広さに合った数のパネルを設置し、これを複数組み合わせれば、設置エリアを整地して広い土地を確保しなくても大出力システムを構成できる。現状の地形に合わせ、利用状況を保全しながら、無理のない設置が可能だ。

コスト削減にも寄与

 さらに設置時や稼働時のコストも削減できる。大出力のパワコンを設置し、利用する場合には、それを収める専用の小屋を用意する必要がある。そして、そこにパワコンを冷却するためのエアコンも設置しなければならない。電力の損失をできる限り削減することが重要なパワコンが正常に稼働するために、多くの電力を消費しているのだ。デルタ電子のパワコンは、防水・防塵対策も施しているため屋外に設置できる。そして、デルタ電子が誇る高効率の冷却ファンユニットによって、エアコンがなくても適切な動作環境を維持できる。また、設置場所が沿岸部になることが多い日本の状況に合わせて、塩害対策も万全である。

 分散型システムの採用は、保守費用の削減にもつながる。集中型システムでは、数多くのパネルのうち1枚でも故障してしまうと、システム全体に影響が及んでしまう。これに対し分散型システムでは、故障の影響は最小限にとどまる。またパワコン自体が故障した場合、集中型では現場に専門家を派遣して修理しなければならない。これに対し分散型では、パワコン自体が小さいため、交換用パワコンを運び、付け替えるだけで修理が完了する。分散型と集中型それぞれで保守費用を試算し比較すると、20年間で節約できる金額は約5,000万円に達する。

 日本市場において、分散型システムを使ってメガソーラーを作る事例が既に出てきている。タカラレーベンは、栃木県那須郡那珂川町のゴルフ場跡地に建設する出力15MWのメガソーラーに、20kW出力のパワコンを組み合わせて構成した分散型システムを採用した。ここでは広さが異なる各コースの中に、それぞれの広さに合った枚数のパネルを設置している。

一貫したソリューションを提供

 デルタ電子は、パワコンの提供だけではなく、太陽光発電システムのトータルソリューションをワンストップで提供できる。例えば、台湾・高雄市にある屋根一面に太陽光パネルを配した「2009ワールドゲームスタジアム」への建築物一体型太陽光発電の設備の導入プロジェクトでは、実地調査からシステム設計、設置まで一貫して参画している。日本市場においても、日本法人が直接行うメーカーサポートに加えて、設置業者などパートナーと連携した市場サポートを行っていく。この点は、他の外資系メーカーに対する大きな長所である。

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