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総論

12月16日(水)から18日(金)、「SEMICON Japan 2015」が昨年に続き東京ビッグサイトで開催される。今回のテーマは「限界を突き破れ。」である。大型M&Aの当たり年となった今年は、半導体業界が新しい姿を模索する年だった。また、IoTやビッグデータ、クラウドといった、これから人々の生活や社会活動に大きなインパクトをもたらす技術と、どのように向き合っていくべきなのか。技術開発の方向性と事業体制を固めていく年でもあった。こうした中開催されるSEMICON Japan 2015は、進む先の足下を探るための貴重な場になりそうだ。

SEMICON Japan 2014の展示会場の風景

 SEMICON Japan 2015には、4つの特長が盛り込まれている。半導体製造技術展とIoTアプリケーション展を融合して展示会の対象範囲を拡大すること、革新的な最先端技術とレガシー技術との融合を2つのパビリオンから提供すること、業界の若く新鮮な企業とその新しいアイデアを呼び込むための新企画を提供すること、全てのフォーラム、セミナーを来場者に無料提供すること、である。

業種と分野を超えた共創の場

 展示会場では、2年目を迎える特別展「WORLD OF IOT」を同時開催。IoTシステムを構築する企業、それを利用してサービスを提供する企業、そして関連機器に搭載する半導体デバイスやセンサーを提供する企業などが集まり、産業を横断するコラボレーション、テクノロジー創造、ビジネス機会、未来への洞察の機会を提供する。トヨタ自動車やTesla Motors社、Intel社、東芝ヘルスケア社、日本IBM、日立製作所、ローム、セコム、アルプス電気など、IoTの各分野を代表する企業が出展を予定している。

 また、半導体製造技術が進化していく上での今後の方向性を探るための議論の場として、2つのパビリオンが用意されている。今回初めて設置された「Manufacturing Pavilion(持続可能なモノづくりパビリオン)」では、IoTデバイスが求める半導体需要に対応する生産設備として注目される200mmラインにスポットライトを当てる。装置、クリーンルーム、部品、サービスプロバイダ企業が出展。200mmライン向けソリューション、そして規制適合・環境安全・水平分業など、業界の持続的発展に不可欠なソリューションを提案する。もう一つのパビリオンは、最先端製造プロセスにフォーカスする「Manufacturing Innovation Pavilion(製造イノベーションパビリオン)」である。ここでは、半導体デバイスの高性能化・高速化・コスト低減を実現するための、次世代リソグラフィや3D-ICに向けた、プロセス技術・製造技術・生産技術、部品・材料技術が集まる。

 もう一つの新企画「INNOVATION VILLAGE」は、スタートアップ企業と投資家を結びつける、パネル展示、ステージでのプレゼンテーション、そして交流会が一体となったイベントである。展示会場東3ホールに専用エリアを設け、大手企業や主要なベンチャーキャピタルが参加し、起業家や創業間もない企業の新しいアイデアを業界に呼び込む。

 展示会場は、前工程ゾーン(東2-5ホール)、後工程・総合・材料ゾーン(東1・2ホール)の2ゾーンで構成される。前工程ゾーンでは、デバイス製造の設計からウエハー製造、ウエハープロセスまでの前工程関連の製品とサービスを展示する。後工程・総合・材料ゾーンでは、後工程あるいは前工程と後工程にまたがる関連製品とサービス、加えて材料関連製品を展示する。

ユーザーのトップが語りかける

 SEMICON Japan 2015では、連日、展示会場内の4つのプレゼンテーションステージと会議棟から、魅力的な講演とセミナーを通じて情報を発信する。これらは、全て聴講無料である。

 このうち、会議棟1FレセプションホールAで会期中3日間にわたり開催される「SEMICON Japan SuperTHEATER」は、国内外のリーディング企業の経営者、トップ技術者、アナリストを招き、9つのテーマについて語りつくすカンファレンスイベントである。

 12月16日の開幕を飾るオープニングキーノートでは、「IoTがもたらす未来」をテーマに、IoT時代のインフラを提供する富士通から代表取締役会長 山本正已氏、日本企業のITによる変革を支援する日本タタ・コンサルタンシー・サービシズから代表取締役社長 アムル ラクシュミナラヤナン氏、そして日本を代表するインターネット・サービス企業である楽天から執行役員 楽天技術研究所 代表 森 正弥氏が登壇。目前に迫った本格的なIoT時代の到来に向けた社会と産業の変化に対するビジョンとインサイトについて講演する。

 「半導体エグゼクティブフォーラム」では、「限界を突き破れ」をテーマに、半導体産業の経営者が、スマート社会と新たなビジネス創造に向けた、技術とビジネスの方向性を展望する。Micron Technology社、ルネサスエレクトロニクス、ソニーからトップが登壇する。

 「SEMIマーケットフォーラム」では、「多様性が高まる半導体業界の展望」をテーマに、世界市場の予測とともにIoTアプリケーションの需要で再注目される200mmラインについても考察する。IHSグローバル、VLSI Research社、SEMIからアナリストが登壇する。

 12月17日に開催される米国大使館協賛の「ITフォーラム」は、「IoT、クラウド、ビッグデータがもたらすビジネスの未来」をテーマに、日本マイクロソフト、グーグル、アマゾン・ジャパンから日本での事業を指揮する講演者が登壇。クラウドの御三家が考えるビジネスの未来を語る。

 「Digital Societyフォーラム」では、「IoTが支えるスマートな街と社会」をテーマに、IoTを使った快適で安全な街や社会の実現に向けた動きや展望を語る。シスコシステムズ、日立製作所、フロスト&サリバン ジャパンから事業を指揮する幹部が登壇する。

 「Smart Life & Smart Carフォーラム」では、「IoTで進化する暮らしとくるま」をテーマに、家電や自動車などがIoTで新しい役割を担う時代を見据えて、技術とビジネスの展望と成長戦略を語る。日本アイ・ビー・エム、日産自動車、ルネサスエレクトロニクスから事業や研究開発を指揮する幹部が登壇する。

 12月18日に開催される「リソグラフィビジネスフォーラム」では、「次世代リソグラフィとして本命視されるEUVの実像に迫る」をテーマに、EUVの実用化を後押しする要因、残された技術課題、適用範囲や技術規模などを語る。TSMC、東芝 セミコンダクター&ストレージ社、野村證券から技術開発を指揮する幹部とアナリストが登壇する。

 「製造イノベーションフォーラム」では「微細化の限界を突き破れ!」をテーマに、さらなる微細化と従来とは異なる方法での高性能化のそれぞれについて、戦略と展望を語る。インテル、東芝、KLA-Tencor社から技術開発を指揮する幹部が登壇する。

 「グランドフィナーレパネル」では「CPS/IoT社会実現に向けた半導体エコシステムの構築 日本の半導体産業はエコシステムが作れるか」をテーマに、IoT市場で日本が勝つための戦略を議論する。東芝の齋藤昇三氏をモデレーターとして、インフィニオン テクノロジーズ ジャパンの森 康明氏、JSRの小柴満信氏、東京エレクトロンの東 哲郎氏、マイクロンメモリジャパンの木下嘉隆氏、メガチップスの高田 明氏がパネリストとして登壇する。