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【パナソニック】ビル用マルチエアコン開発を加速し 大型空調機事業をさらなる成長軌道に

家電のDNAを継承しつつ、収益性の高いBtoB分野への事業拡大を加速するパナソニック。中でも重点事業の1つに位置づけられているのが、店舗やビル、大規模施設などに用いられる大型空調機の分野だ。グローバルにニーズが伸び続け、「BtoB事業の成長エンジン」となる可能性を秘めているこの分野で売上拡大を目指す上では、競合他社が大きなシェアを占めているビル用マルチエアコンの市場をいかに攻略するかが至上命題になる。大型空調機部門でビル用マルチエアコン開発の指揮を執るエンジニアに、現在の取り組みや、今後の展開に向けて求めるキャリア人材像について訊いた。

空調のトータルソリューションを、提供できるのが強み

鏡 一豊 氏

 群馬県邑楽郡大泉町に広大な敷地を有するパナソニック東京製作所。同社の大型空調機事業はここを拠点としており、開発から製造まで一貫して行われている。

 大型空調機事業の主要製品は大きく3つある。まずは、店舗からビルまで幅広く用いられる電気式のパッケージエアコン(PAC)およびビル用マルチエアコン。次に、ガスエンジンで駆動し、電気式より大きなパワーで広範囲を空調できるガスヒートポンプエアコン(GHP)。そしてもう1つが、ドームなどの大規模施設や地域冷暖房に活用される吸収式冷凍機(ABS)だ。このうちGHPとABSについては、パナソニックは業界トップクラスのシェアを獲得している。

 BtoB分野へのシフトを推し進めるパナソニックにおいて、大型空調機事業は大きな成長が見込めるとして、社内から熱い期待を寄せられている事業だ。パナソニック全社で2018年度までに売上10兆円という目標が掲げられる中、空調事業カンパニーとしてグローバルでトップ5に入ることを目指して、設備投資や開発人員の増強が進められている。

 パナソニックの大型空調機事業の強みについて、大型空調開発部の鏡一豊氏は次のように語る。

 「パナソニックは、PACやビル用マルチエアコン、GHP、ABS、さらには家庭用のルームエアコンに至るまで、あらゆる空調機を自社で開発・販売しています。これら全てを揃えているメーカーは他にありません。お客様のニーズに合わせてトータルソリューションを提供できるのは当社ならではでしょう。さらに、パナソニックは空調機以外にも、家電をはじめ幅広い製品群を有している。今後、それらの製品と空調機を連携させることで、ソリューションをいちだんと広げていくことも可能です」

 こうした中で重要な課題となるのが、競合他社が大きなシェアを握っているビル用マルチエアコンの分野をいかに攻略するかだ。パナソニックのビル用マルチエアコンは、省エネ性能や、1台の室外機に接続できる室内機の数、設計自由度を高めるのに必要な配管長といった面ではすでに業界トップクラス。今後注力しなくてはならないのは、機能・性能を向上させつつコストダウンを図ることに加え、製品ラインナップを拡充していくことだと、まさにこの製品の開発を率いる鏡氏は強調する。

 「パナソニックは空調機器全てを手掛けているとはいえ、ビル用マルチエアコン単独だと、この製品の専業メーカーと比較して、まだラインナップが揃っていない面があります。例えば、寒冷地専用機は、PACでは有しているがビル用はないなど。こういう点を解消しなくてはなりません」

 ラインナップ拡充は、今後の事業成長に不可欠なグローバル展開にも大きく関係してくる。世界の様々な国々で販売を伸ばすには、その国のニーズに合った製品ラインナップを用意しなくてはならないからだ。

 「欧州ではビル用マルチエアコンの機能の一部を使って温水や冷水を作り、それを空調に利用したいといったように、各地で様々な要望があるわけです。しかし、現在の我々の開発リソースではそこまで対応できていない。だからこそ、キャリア人材の方々を積極採用し、開発を加速していきたいと考えているのです」と鏡氏は力を込める。

「自分が開発した製品」 という実感を強く持てる

 大型空調機開発に必要とされる技術領域は、冷凍サイクル設計をはじめ、構造体設計、騒音・振動設計、送風回路設計、電気・電子回路設計、制御設計など多岐にわたる。「このうち冷凍サイクル設計については、かなり特殊な知見が求められますが、その他の分野ではエアコン以外の製品で培ってきた開発経験も充分に活かすことができます」と鏡氏。実際、すでに開発現場では、多数の異業種/異分野出身エンジニアが活躍。中には、自動車メーカーで、カーエアコンではなくダッシュボードの設計を行っていた人材や、家電メーカーでテレビの設計を行っていた人材もいるそうだ。

 マインドとして求めるのは、何よりもチャレンジ精神と、常に自分から動く気持ち。「さらに、チームとして共同作業ができることや、お客様目線で設計を考えられることも重要ですね。あとは体力・精神力。厳しい納期の中で、品質とコストを突き詰めていかなくてはなりませんから」と鏡氏は語る。

 パナソニックにおける大型空調機開発の仕事は、製品の決められたごく一部だけを設計する、というものではない。もちろん専門分野はあるが、全員が製品全体を視野に入れつつチームで開発を行う。「だからこそ、『この製品は自分が開発したんだ』という実感を強く持てます」と鏡氏。また、大型空調機は何かに組み込まれるのではなく、それ自体1つの完成された製品であることから、自分がやったことの成果がはっきりと目に見えるのも魅力だ。

 「社内での期待の大きさもひしひしと感じており、やりがいは高まるばかり。開発環境も整う中、ぜひとも多様なバックグラウンドを持つ方と一緒に、大型空調機事業を成長させていきたいですね」。この鏡氏の言葉に共感を覚えるエンジニアは、今すぐ応募してみてはいかがだろう。

鏡 一豊 氏
パナソニック株式会社
アプライアンス社
エアコンカンパニー 大型空調ビジネスユニット
大型空調開発部
鏡 一豊 氏
1989年、三洋電機(現パナソニック)に入社。以後、一貫してビル用マルチエアコンの室外機およびシステムの設計に携わる。現在、大型空調開発部にて、ビル用マルチエアコンの開発を担当している。
募集職種 仕事内容 勤務地
大型空調商品の機能・
機構設計
・PAC/ビル用マルチエアコンの機能設計、機構設計
・室内機/室外機の性能設計、機構設計
・新規付加機能、要素部品の開発設計
群馬県
(邑楽郡大泉町)
大型空調商品の
ソフトウェア開発
・大型空調機のマイコンソフト設計
・ウィンドウズ(またはリナックス)での
パソコンアプリ設計
大型空調商品の
電装(電気電子回路)
ハードウェア開発
・大型空調機の電装
(電気・電子回路・ハードウエア)設計
・大型空調機のコントローラ
(リモコン・集中制御機器)のハードウェア設計
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