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『3Dエクスペリエンス』ではじめる設計改革

マーケティングから販売、エンジニアリングに至るまで、会社のあらゆる組織にソリューション「3Dエクスペリエンス」を提供するダッソー・システムズは、「これまでにない設計」セミナーで「『3Dエクスペリエンス』ではじめる設計改革」と題した講演を行い、設計の自動化をテーマにした新しいテクノロジーへの取り組みを紹介するとともに、データ、ツール、組織・人の連携の重要性を唱えた。

高橋 直希 氏
ダッソー・システムズ
3DS バリューソリューション事業部 シニア・テクニカル・セールス・マネージャー

 3DCADの「CATIA」やCAEソフトウエアの「Abaqus」などで知られるフランスのダッソー・システムズ。これまで培ってきた3D技術を中心に、設計、解析、製造などのPLM領域において、様々なアプリケーション群および、それらを統合するプラットフォームの提供に力を入れている。

 同社日本法人の高橋直希氏は、まず「コンピュータによる自動設計」を主題として「トポロジーの最適化」を例に自動車部品の軽量化設計の流れを説明した。

 最初に初期設計案を基に形状の大枠となる有限要素モデルの作成、荷重・拘束条件の設定を行う。続いて非設計領域(連結部など形状を変更できない部分)や剛性の最大化などの目的関数、体積(重量)に関する制約条件などの最適化設定を行う。次に、有限要素解析を行ってひずみエネルギーの分布を求め、ひずみエネルギーの小さい要素の材料密度を下げていく。このループを計算機側で自動的に繰り返し実行させることで、部品の剛性を最大化するような最適な材料配置を得るという流れになる。

 昨今よく見かけるようになった、生物のような有機的な形状が出力される「ジェネレーティブ・デザイン」も、このトポロジー最適化の技術がベースになっている。

 「コンピュータによる自動設計」という観点では「形状最適化」も非常に重要な技術といえる。高橋氏は同社製品に含まれる形状最適化のためのユニークなモデリング機能を例として紹介。デモでは、自動車の構造部品であるクロスメンバーの形状が、自身の断面形状を変えながら前後に動き、隣接しているフロアやサイドシル、トンネル部品に合わせて自動的に変化する様子が紹介された。ボディーの全長や幅、高さや部品の配置など、よりダイナミックな変更要求に対して、限られた時間の中で無数の設計案を効率的に生成し、シミュレーションによる評価を行えるという。