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今後の製造業はアフターマーケットで稼ぐ、顧客満足度と収益をアップさせるICT活用法

従来、多くの製造業は、製品の設計や生産の改善に多くの資金や人材を投じてきたが、製品の販売だけでは、利益率の高い事業を営めなくなった。代わって、にわかに投資価値が高まったのがアフターマーケットでの事業だ。シンクロン・ジャパンの落合克人氏が、アフターマーケットでイノベーションを生み出すためのICTソリューションを紹介した。

落合 克人 氏
シンクロン・ジャパン
代表取締役社長

 経済産業省は『ものづくり白書2016年版』の中で、「付加価値が「もの」そのものから「サービス」「ソリューション」へと移る中、単に「もの」を作るだけでは生き残れない時代に入った」と述べている。

 欧米の企業は、2008年のリーマン・ショックで、あらゆる産業で商品が売れなくなり、利益率の高いアフターマーケットに目を向けた。アフターマーケットに対しICT 投資を積み増して体制を徹底強化した。多くの日本企業はこうした大きな潮流に乗り遅れぎみである。経産省は、この点を問題視しているのだ。

勘と経験だけに頼らない事業へ

 アフターマーケット、いわゆる「保守ビジネス」「部品ビジネス」と呼ばれる領域で、よりよい成果を上げるためには、整理統合した部品情報を活用できるICTが欠かせない。シンクロン・ジャパン(以下、シンクロン)は、クラウド上で価格管理、在庫管理、受発注管理に向けたSaaSソリューションを提供している。シンクロンはスウェーデンに本社を持ち、保守部品ビジネスでのサプライチェーン管理に特化したソリューション・ベンダーである。日本の大手企業も含め世界97カ国の約150社が、同社のソリューションを導入している。

図●データフローとシンクロンのサポート領域
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 部品の価格は、従来の「原価積み上げ方式」を一変、保守部品の付加価値に基づいた「バリューベースプライシング」を実現する。保守部品の種類や性質、競合他社の価格や市況価格などの情報に基づき最適化する。価格設定に明確な裏付けが与えられるため、顧客からのクレームがなくなるほか、補修部品そのものの収益増加に直結する。

 必要とされる部品をタイムリーに提供する在庫管理では、需要予測を正確に立てることが重要だ。こうした需要予測は勘と経験に頼っている例が少なくない。シンクロンの在庫計画・管理ソリューションは、製品ライフサイクルのアルゴリズムをベースに正確に需要を予測しながら在庫配置を最適化する。そのうえで受注量や受注件数から最適な在庫ポリシーを策定する。同時に在庫管理の拠点を使い分けて、在庫削減と即納率向上を両立させる。

 また、サプライチェーン管理を考える際には、受発注業務がどこで行われているのか、その情報を把握することも重要になる。拠点ごとにバラバラな受発注のプロセスとシステムを持つ企業も少なくない中、受発注業務を効率的に行うには、複数チャネルを統合した受発注システムが必須となる。また、グローバル規模での取引をきめ細かく把握できないと、資産を有効活用できない。シンクロンの受発注管理ソリューションは、バラバラになっているシステムの上位にレイヤーを立てることで、各業務システムを一元管理し、オーダープロセスを見える化することで、取引の可視化を図る。

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  • シンクロン・ジャパン株式会社

    〒101-0041 東京都千代田区神田須田町1-2-1 カルフール神田ビル8 階

    TEL:03-5207-2855

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