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保守部品ビジネスの高収益化が可能に

製造業のバリューチェーンの中でアフターサービスは重要なポイントの一つ。大きな付加価値を顧客に提供できる可能性を秘めているからだ。アフターサービス強化のためのソリューションを展開するシンクロン・ジャパンの代表取締役社長を務める落合克人氏は、ITを活用した「価格」「在庫」「受発注」の最適管理によって保守部品ビジネスの高収益化が図れると語った。

落合 克人氏
シンクロン・ジャパン
代表取締役社長

 落合氏は、現状の保守部品ビジネスが抱える課題を、「価格」「在庫」「受発注」の3つの観点で示した。価格については、個々の部品が提供する付加価値と無関係に価格が設定されていることを指摘した。一般的な原価積み上げ方式では、保守部品の調達量が調達価格を左右し、部品の販売価格に反映される。しかし、この販売価格は顧客が享受する価値とは全く関係がない。従って、顧客から見ると部品の価値と価格が不釣り合いに映ることになりかねない。

 在庫については、即納率向上と在庫削減の両立を課題として挙げた。在庫の削減はキャッシュフローを高めるうえで重要だが、基になる需要予測が不十分で即納率が低下すると顧客満足度を損なってしまう。

 受発注については、拠点ごとにERP(統合基幹業務システム)などの業務系システムが異なるため、横断的な情報連携の実現が困難で、結果的にスムーズな部品供給ができない点が課題だと語った。

 続いて落合氏は、これらの課題を解決し、保守部品ビジネスの収益を高める具体的なアプローチについて言及した。

価値に基づいた値付けをしているか

 価格については保守部品の付加価値に基づいた「バリューベースプライシング」を実現する。保守部品の種類や性質、競合他社の価格や市況価格などの情報に基づき最適化する。価格設定に明確な裏付けが与えられるため、顧客からのクレームがなくなるほか、保守部品そのものの収益増加に直結する。「付加価値に基づく本来の適正価格で販売することが可能になります」(落合氏)。

 在庫については、保守部品のライフサイクルをベースに正確に需要を予測する。そのうえで拠点ごとの受注量や受注件数から最適な在庫配置をそれぞれ決定する。在庫を管理する拠点を効果的に使い分けることで、在庫削減と即納率向上を両立させる。

 受発注管理については、拠点ごとに最適化された業務システムの上位にレイヤーを立てることで、各業務システムを一元管理し、受発注プロセスを見える化することで、取引の可視化を図る。同時に部品のマスターデータ管理のソリューションも併せて提供する。

 シンクロン・ジャパンは、以上のアプローチを実践するためのソリューションを提供している。注目すべき特長は、既存のERPなどの業務系システムに手を加えることなく実装できることだ。「アプリケーションは既存システムにアドオンできます。また、SaaS(Software as a Service)で提供しているので、比較的簡単に実装でき、かつ少ない投資で大きな効果を得られます」(落合氏)。

図 SyncronのSaaSソリューション
ICTをフル活用して部品ビジネスの課題を解決する。既存システムを有効活用することで、少ない投資で大きな効果を発揮する。
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