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Cloud Days 2015|Cloud Days 特定の技術や製品に縛られずクラウドを連携「Intercloud」時代が幕を開ける

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シスコシステムズ/パネルディスカッション

特定の技術や製品に縛られずクラウドを連携
「Intercloud」時代が幕を開ける

多くの企業が、目的や用途に応じて、複数のクラウドをビジネスに利用している。しかし、クラウド間で仮想マシンを即座に移動させるなどの柔軟な連携は難しく、ハイブリッドクラウドは名ばかりの状態だ。そこで、シスコが打ち出したのが「Intercloud戦略」である。マルチベンダーのクラウドをシームレスに接続し、高い相互運用性や統合管理性を実現。企業のクラウド活用を、次のステージへ引き上げようとしている。

真のハイブリッドクラウドを実現する
アーキテクチャーとエコシステム

モデレーター
新野 淳一 氏
Publickey 編集長
クラウド利用促進機構(CUPA)
総合アドバイザー
新野 淳一 氏

新野 クラウドサービス事業者、SIerとして伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)とNTTデータは、クラウド市場の変化をどのように見ていますか。

 複数のクラウドを組み合わせて使いたいというお客様が増えています。我々SIerには「クラウドインテグレーター」としての役割が求められています。

本城 我々のお客様においては、やはりハイブリッドクラウド環境のニーズが高まっている印象です。SIerとしては、アプリケーションを中心にクラウドを考えています。単純なバックアップ先、あるいはコスト削減の手段としてクラウドを利用する段階は既に終わっています。クラウドは、もはやビジネス基盤であり、業務アプリケーションがきちんと動き、かつ迅速なビジネス展開を実現するものである必要があります。

新野 目的や用途に応じて「使い分け」や「組み合わせ」が進むと、クラウド間の連携がより重要になってきます。シスコは、そうしたニーズに対応するために「Intercloud」を発表しました。これは、どういうものでしょうか。

梁瀬 マルチベンダーのクラウドをシームレスにつなぎ、企業のビジネス競争力の強化に貢献するための戦略です。かつて、シスコがIPという標準プロトコルによって、誰もが自由に通信を行える「インターネット」の世界を推進してきたように、オープンなAPIによって、クラウド同士をつなぎ「インタークラウド」の世界を実現しようとしているのです。

 具体的な製品としては、「Intercloud Fabric」というソフトウエアを提供。

パネリスト
東 智之 氏
伊藤忠テクノソリューションズ
株式会社
ITサービス事業グループ
クラウド事業推進本部長代行 兼
クラウドサービス販売推進部長
東 智之 氏
パネリスト
本城 啓史 氏
株式会社NTTデータ
ビジネスソリューション事業本部
データセンタ事業部
グローバル・アライアンス担当
部長
本城 啓史 氏

 これは、vSphereやHyper-V、あるいはOpenStack KVMなど、多様なハイパーバイザーに対応し、プライベートクラウドからパブリッククラウド、パブリッククラウドから他のパブリッククラウドに仮想マシンを柔軟に移動させることができ、高い相互運用性を提供します。

 また、お客様のプライベートクラウドのネットワークをパブリッククラウドへセキュアに延伸させ、複数のクラウドを1カ所で統合的に管理できる、真のハイブリッドクラウドを実現します。

 既に、このアーキテクチャーを核とするエコシステムには、CTC、NTTデータをはじめ、世界で60社を超えるパートナー様が参画しています。

既存技術がベースにあるからこそ
実際の提案に活用できる

新野 具体的にIntercloudは、どのようなメリットをもたらすのでしょうか。

宮川 例えば、パブリッククラウド上に開発/テスト環境をおき、それをそのままプライベートクラウドの本番環境へ移すことができます。パブリック環境にプライベート環境同様のネットワークを作り出すことができるため、ネットワーク環境ごとシステムを検証し、本番環境へ移せるのです。

 資料上で複数のクラウドを線でつないだ絵を描くのは簡単です。しかし、お客様からは、それをどのように設計、実装するかといった具体的な提案を求められています。

 シスコのIntercloudは、データセンターネットワークのL2延伸をベースとするアーキテクチャーである上、お客様に新しい技術の習得を求めたり、抜本的なシステムの変更を要求したりすることなく、慣れ親しんだネットワーク技術を使ってクラウドをつなぐことができる。各ベンダーのマルチクラウド対応技術を個別に実装するよりも、提案、採用しやすいアーキテクチャーだと感じます。

本城 事業者の独自の環境に縛られずに、自社の戦略に沿った最適なクラウドを選択して活用できるのも大きなメリットの一つです。

独自のハイパーバイザーを持たない
シスコだからこそ実現できる

パネリスト
梁瀬 和人 氏
シスコシステムズ合同会社
執行役員
クラウド&マネージドサービス
事業部
事業部長
梁瀬 和人 氏
パネリスト
宮川 義彰 氏
シスコシステムズ合同会社
クラウド&マネージドサービス
事業部
システムエンジニアリング
シニアSEマネージャー
宮川 義彰 氏

新野 最後に今後の展望をお聞かせください。

宮川 クラウドの中核を担う仮想化基盤について、シスコは自社のハイパーバイザー製品を持っていません。そのような立ち位置にいるからこそ、マルチハイパーバイザー、マルチクラウドを実現するソリューションを提供できるのです。今後もシスコにしかできないアプローチでクラウドの変革を強力に支援していきます。

本城 クラウドの利用が当たり前になった現在、クラウドの利用を前提としたアプリケーションも増えていくでしょう。ですから、まずはクラウドネイティブなアプリケーションが、きちんと安定稼働するクラウドを構築し、提供していくことが重要なミッションだと考えています。

 特にグローバルビジネス基盤の構築プロジェクトでは、世界各地に存在するIntercloudの参画企業と協業することで、より効率的に、価値の高いサービスを提供できると考えています。

 パートナー企業との連携をより強化し、Intercloudによるクラウド環境の拡大を推進していきます。各クラウド事業者が持つ強みをうまくミックスさせ、相乗効果を高めたいですね。

梁瀬 真のハイブリッドクラウドの価値をお客様に提供するため、さらなるエコシステムを拡充。Intercloudを強力に推進していきます。

Column
大きな期待を集めるシスコのIntercloud

 展示コーナーでは、Intercloudを支える製品・クラウド商材が展示された。そのコアソリューションである「Intercloud Fabric」については、クラウド間でシームレスにワークロードを移行するデモを実施。IPアドレスを変更することなく、操作はGUIの画面上から簡単に行え、オンプレミスのネットワークポリシーをクラウドに引き継ぎ、クラウドをオンプレミスの一部として使えるようになる。

 その他、クラウドベースのモバイルデバイス管理を実現する「Cisco Meraki」などの最新ソリューションも数多く展示。多くの来場者が、「次世代クラウド」を実現する技術に高い関心を寄せていた。


お問い合わせ
  • シスコシステムズ合同会社 シスココンタクトセンター


    TEL 0120-092-255(受け付け時間:平日 10:00~12:00、13:00~17:00)
    URL http://www.cisco.com/jp