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Cloud Days 2015|BigData 三位一体のビッグデータ活用でビジネスと社会に新たな価値を実現する

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NEC

三位一体のビッグデータ活用で
ビジネスと社会に新たな価値を実現する

爆発的に増加するデータにより、様々な価値創造が可能になってきた。NECが目指すのは「安全」「安心」「効率」「公平」という四つの価値。センシング、アナリティクス、アクチュエーションという“三位一体”のアプローチでのビッグデータ活用を実践することにより、NECはビッグデータ活用による価値を実現してきた。既に、多くの分野で先進的な取り組みが進められている。

センシング、アナリティクス、
アクチュエーションを三位一体で

NEC
ビッグデータ戦略本部
本部長
中村 慎二 氏

世界人口の増加と都市化の進展により、2050年には水やエネルギー、食糧などの需要がそれぞれ2倍近くに増えると見込まれている。

「そうした世界的な課題を克服し、持続可能かつ豊かな社会づくりを進めるために、NECはICTを活用して『安全』『安心』『効率』『公平』という四つの価値を追求しています。価値創造のカギは、増え続けるデータを活用することです」と語るのは、NECの中村慎二氏である。

増え続けるデータを活用することで実現できる価値、解決できる課題は多い。その価値創造のプロセスを、中村氏は三つの段階に分けて説明する。

「ビッグデータ活用にはセンシング、アナリティクス、アクチュエーションの三つのプロセスがあります。まずセンシングは、実世界のあらゆる情報や事象をデジタル化するプロセスです。次に、デジタル化されたデータを基に新たな知を創造するのがアナリティクス。そして、その知を実世界にフィードバックして、制御・誘導などの働きかけを行うのがアクチュエーションです。この三つのプロセスを三位一体でとらえることが、価値創出の重要なポイントです」

例えば、交通の分野。センシングだけでも、渋滞表示などの価値を実現することはできるが、そこにアナリティクスを加えると、渋滞予測なども可能になる。そしてアクチュエーションにまで踏み込むと、ルート推奨や信号制御などさらに高度な価値が生まれる。一般的にシステム化はセンシングからアナリティクス、アクチュエーションの順に進み、それに伴いより大きな価値の実現が可能になる。

インバリアント分析と
異種混合学習の実践例

ビッグデータ活用の三つのプロセスにおいて、NECは様々な技術を磨き経験を蓄積してきた。

センシングで得られる多種多様なデータは、様々な価値創造のベースになる。データを解釈する発想を変えるだけで、新しいことが見えてくる場合もある。

「例えば、自動車のワイパーの動作情報を大量に集めることで、降雨状況を詳細に“見える化”することができます。こうしたアイデアや発想が問われるケースは少なくありません」(中村氏)

また、センシング技術の進展は、創造できる価値の幅を広げている。言い換えれば、より多くのことが分かるようになった。人の顔の画像を例にとれば、個人認証だけでなく、感情や意図、健康状態なども判定する方向に技術は進んでいる。また、映像の鮮明化・高密度化という軸でも進化し続けている。

アナリティクスの領域においても、NECは様々な強みを持つ。中村氏が紹介したのは二つの具体的な技術だ。

まず、センサー間の相関に注目し、「いつもと違う」挙動を早期に発見するインバリアント分析。中村氏が説明するのは、発電所における実践例である。

「設備の各所に取り付けた数千個ものセンサーからリアルタイムにデータを収集し、その相関をチェックすることで故障の予兆を素早く察知しています。これまではデータ項目ごとにしきい値を設定して、一定の幅からずれるとアラートが通知されるという手法が一般的でした。インバリアント分析を用いることで、一つひとつのデータはしきい値内に収まっていたとしても、『正常時とは違う』状態を発見してすぐに対処することができます」

インバリアント分析は工場やプラントだけでなく、道路や橋、通信ネットワークなど社会インフラの故障予兆監視、航空機や自動車などの品質管理など幅広い適用領域がある。

次に、多種多様なデータから自動的に規則性を見つけ出す異種混合学習。NECはこの独自技術を活用したソリューションを様々な企業に提供している。中村氏が挙げたのは、NECフィールディングにおける事例だ。

同社は従来から分析を基にした部品在庫の最適化を進めてきたが、異種混合学習を導入することでさらに大きな成果が上がったという。

「補修用部品の出荷数、補修対象となる機器の稼働台数、販売してからの経過月数などのデータを基に異種混合学習による分析を行い、在庫発注量の最適化を行いました。これにより、従来に比べて約2割の在庫を削減。年間では、億円単位の効果を創出しました」(中村氏)

異種混合学習の適用領域も広く、電力や商品の需要予測、適正価格予測、品質予測、劣化予測などがあるという。

データと情報、価値、成果を
「DIVA」でトータルにとらえる

そして、アクチュエーション。実世界に働きかける方法としては、人に対する誘導や行動誘発、物理システムを制御するロボティクスなどがある。いずれもアナリティクスの結果に基づいて、実世界をより良い方向に導こうとするものであり、このフィードバックを経ることでより大きな価値が生まれるのだ。

データ活用においては、この三つのプロセスに対する一連のインプット/アウトプット全体をイメージすることが重要だ。まず、実社会の情報がセンシングによりデータ(Data)化され、そのデータがアナリティクスによって情報(Information)となる。そして、その情報をもとにしたアクチュエーションを通じて価値(Value)が生まれ、最終的な成果(Achievement)が実現される。これをNECは「DIVAモデル」と呼んでいる。

「『まずデータを集めよう』という話になる場合が多いのですが、その際に価値や成果について十分な検討がなされないと、不要なデータを大量に集めることにもなりかねません。目的や課題、実現したい成果などを整理し、DIVAをトータルに考えることが重要です」(中村氏)

NECはDIVAモデルに基づき、多くの企業のビッグデータ活用をサポートしている。その代表例が、3日間で実施される「ビッグデータディスカバリープログラム」である。このプログラムを通じて、「どこから取り組むべきか」「どのような課題解決にビッグデータが有効か」といった実践的なアプローチが見えてくる。

このほかの各種サービスを含めて、NECは企業のビッグデータ活用をトータルに支援している。ビッグデータ活用を浸透させることで、社会全体がより安全で安心、効率的、公平な方向に向かうだろう。そんな社会づくりに向けて、NECは顧客企業や各分野で強みを持つパートナーとともに歩みを進めている。

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