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最新のプロセッサーとOSで 攻めの経営のためのIT基盤を作る

特別インタビュー

Windows Server 2003サポート終了に向けたインテルのメッセージ

最新のプロセッサーとOSで
攻めの経営のためのIT基盤を作る

Windows Server 2003が登場した12年前、および現在Windows Server 2003が使われている4~5年前のサーバーに比べて、現在のハードウェアは驚くほどの進化を成し遂げている。マイクロソフトとの協業を長年続けてきているインテルは、Windows Server 2003のサポート終了によるOSの移行およびサーバー入れ替えをどのように捉え、ユーザーにどのようなメッセージを示しているのだろうか。インテル ビジネス・デベロップメント データセンター事業開発部 シニア・スペシャリスト 田口栄治氏にインテルの考え方を聞いた。

現在のCPU性能は2000年当時の130倍へ、セキュリティ/運用管理などの役立つ機能も搭載

田口 栄治 氏
インテル株式会社
ビジネス・デベロップメント
データセンター事業開発部
シニア・スペシャリスト

――― 12年間サポートされてきたWindows Server 2003は、OSのライフサイクルから考えれば二世代前のサーバOSで、セキュリティなどの構造的に対応しなければならないところが多いOSとなっています。一方で、CPUの性能や機能も進化しているなか、今、新しいOSとCPUに入れ替えることで、どのような変化が生まれるのでしょうか。

田口氏 たとえば、2000年当時のインテル® Xeon® プロセッサーと現在の最新のインテル® Xeon® プロセッサー E5-2600 v2 製品ファミリーの整数演算性能を比較すると約130倍になっています。また、性能だけでなく、セキュリティをハードウェアで守る機能を搭載し、暗号化なども高速になっており、最新の仮想マシン支援システムや運用の見える化に役立つ機能もCPUに搭載されています。さらに、最新のインテル® Xeon® プロセッサー E5-2600 v2では22nmプロセスルールを採用したCPU(開発コード名:Ivy Bridge)が使われており、大幅な性能の向上と消費電力低減を実現できます。

 性能と消費電力の差は、4~5年前のサーバーに比べると雲泥の差といってもよいでしょう。たとえば、4年以上経ったサーバーが全体の3割あると、それらは全体性能の4%しか寄与しておらず、電力は全体の60%使っているというデータがあります。ハードウェアやOSの進化によって、これらの大きなコストの無駄を省くことができるため、積極的なリフレッシュが重要です。

 性能の高いCPUを活用して、Hyper-Vなどの今の仮想化技術を使えば、サーバーの集約も可能です。たとえば、4~5年前のサーバーに比べて8~10倍高速なCPUを使うことができるため、単純に計算すれば、8台のサーバーを1台に集約して、8個の仮想マシンを使って稼動させることが可能となります。冗長性を考えても8台のサーバーを2台に集約できます。企業の基礎体力を改善させるコストメリットを生むためにもサーバーの置き換えは重要な施策となるのではないでしょうか。

OSのサポート終了によるサーバーの入れ替えは後ろ向きな話ではない

――― コスト的なメリットだけでなく、サーバーのマイグレーションによって機能面でも大きなメリットが生まれると思います。これらのメリットを考えて、マイグレーションが新たな基盤づくりを始める大きなキッカケとなるのでしょうか。

田口氏 そうですね。サポートを受けられてセキュリティを守れる新しいOSと、セキュリティが強化されたハードウェアでより強固な基盤に移行するということだけでなく、攻めの経営を考えられる基盤を作れる環境ができていると考えなければなりません。これまでのコストセーブや生産性を上げるためのITから、今はIT部門が率先して企業のビジネスを伸ばす“売れるためのIT”を作っていく必要があるのです。もっと自由に現場が欲しいと思ったときにすぐに配置し展開できる環境を作るために仮想化環境を提供するなど、迅速性と俊敏性のある環境をもたらすことによって、次の世代の経営に寄与していけると思います。OSのサポート終了によるサーバーの入れ替えは、後ろ向きな話ではなく、自社をどのように改善していくのかというプランの中で取り組んでいく必要があります。これまでマイグレーションしてきた企業も、単純に入れ替えるだけでなく、新しい機能を使って攻めの経営ができるような改革を行っていることを知ってほしいですね。

マイクロソフトとインテルの協業で、より良いものを提供し続けたい

――― 長年協業を続けてきたインテルとマイクロソフトですが、ハードウェアとソフトウェアが進化したことによって、新たな基盤を作ることができ、将来を見据えた経営改革ができるということですね。

田口氏 インテルもマイクロソフトも、確固たるビジョンを持ってIT業界をリードしている企業です。インテルでは、すべてのものがネットワークでつながり、人々がいかに豊かな生活ができるかをITの力で実現するということが最近のビジョンとなっています。当然、インテル1社だけではそのビジョンを達成することはできず、OSやアプリケーションのレイヤーとして、マイクロソフトとのアライアンスが重要になってきます。

 インテルはアーキテクチャを進化させ、マイクロソフトはOSやそれに付随する様々なアプリケーションを進化させ続けています。インテルのCPUパワーの上にマイクロソフトの新しいソリューションが稼動し、サーバーだけでなく、管理運用ツールやクライアントも含めたトータルの環境の中での協業が行われていることは重要で、これらの進化したITを使って企業変革を支える前向きな変革を行わない手はありません。今後も、協業によって両社が双方を高め、より良いものを提供し続けていきたいと考えています。

――― これからWindows Server 2003のマイグレーションを考えられている企業の方々にメッセージをお願いします。

田口氏 古いサーバーを使い続けることは、セキュリティも含めて、様々なリスクがあります。一方で、置き換えることによって、経費の低減、新しい時代に向けた仮想レイヤー、運用の容易性、クラウド連携など、何倍ものメリットがあることを知ってほしいですね。企業を支える前向きな変革を行うための基盤技術のパラダイムシフトが起きているなかで、新しい時代の基盤をしっかりと見据えて変革しなければ、さらに加速化していくビジネスを支えていくことができません。新しい考え方の基盤への変革をこのタイミングでやらなければ、その後のスケールに対応できないので、今が変革を行うチャンスだと考えてもらえれば、と思います。

インテル® Xeon® プロセッサー E5-2600製品ファミリー
2ソケット 整数演算スループット性能の比較
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