ITpro Special
週間WEEKLY ITpro Special ITpro

「Dell Venue 11 Pro/Dell Venue 8 Pro」

個人向けガジェットの域を脱して、ビジネス用のIT機器へと進化しつつあるタブレット――。デルが2013年末にリリースした「Dell Venue 11 Pro」「Dell Venue 8 Pro」は、多種多様な業種・業態への導入に適したWindows 8.1ベースのタブレット製品だ。最大の特長は、Windows用の多様な周辺機器を接続して、業務システムのクライアントとして使えること。例えば、小売業や飲食業で売上(オーダー)、会計、管理などの業務に適用すれば、サービスと生産性の向上が見込める。

個人向けガジェットの域を脱して、ビジネス用のIT機器へと進化しつつあるタブレット――。デルが2013年末にリリースした「Dell Venue 11 Pro」「Dell Venue 8 Pro」は、多種多様な業種・業態への導入に適したWindows 8.1ベースのタブレット製品だ。最大の特長は、Windows用の多様な周辺機器を接続して、業務システムのクライアントとして使えること。例えば、小売業や飲食業で売上(オーダー)、会計、管理などの業務に適用すれば、サービスと生産性の向上が見込める。

日本マイクロソフト株式会社
ビジネスプラットフォーム統括本部
マイクロソフトテクノロジーセンター
エバンジェリスト
鈴木 敦史

他の業種と同様、小売業や飲食業でもITはサービス向上や生産性向上のための重要な要素となっている。例えば、売上データ入力に欠かせないPOSレジ――。その基盤として広く使われているのが、組み込み系WindowsのWindows EmbeddedやWindows CEだ。

ただ、販売の最前線でもワークスタイルが急速に進化しつつある今、組み込み機器の導入効果に限界が見え始めていることも確かだ。

「組み込み機器は自社の業務スタイルに合わせて細かにチューニングできますが、店員同士や店舗間のコミュニケーションには使いづらいのです」と語るのは、日本マイクロソフトの鈴木敦史氏。デルの本谷和美氏も「そうした専用端末は15万円以上するのが普通ですから、店内のスタッフ全員に持たせるわけにもいきません」と指摘する。

そこで今注目されているのが、PCと同じように使えるWindowsタブレット(写真1)だ。最大のポイントは、「業務アプリを組み込めば専用端末に、標準機能を使えば汎用的なWindows PCに」切り替えて使用できること。Windows用の多様な周辺機器を利用でき、操作方法がスマートフォン並みに簡単で、ハードウエア価格も3万円台からとお手頃だ。

写真1 Windows 8.1搭載タブレット「Venue Proシリーズ」
多種多様な業種・業態での活用が期待されるデルのWindows 8.1タブレット。写真左は8型の「Dell Venue 8 Pro」。右は10.8型の「Dell Venue 11 Pro」

10.8型/8型タブレットにWindows 8.1を搭載

デル株式会社
クライアント製品&ソリューションマーケティング本部
マーケティングマネージャー
本谷 和美

そうしたWindowsタブレットのニューフェースとしてデルが国内販売を開始したのが、Dell Venue 11 Pro(出荷開始:2013年11月)とDell Venue 8 Pro(同年12月)のVenue Proシリーズ(以下、Venue Pro)である。

このうち、10.8型液晶パネルを搭載したVenue 11 Proのキャッチフレーズは「デスクトップPC+ノートPC+タブレットの“3 in 1タブレット”」。営業時間内はPOSレジとして、閉店後はフルサイズキーボードやドッキングステーション(どちらもオプション)をつないで管理用PCに、1台2役で使えるのが特長だ。処理の要となるプロセッサーは、Core i5/Core i3/Atom Z3770の3種類から選択可能(Venue 11 ProはvProもサポート可能)。

「前身のLatitude 10タブレットから、お客様に好評だった『交換用バッテリー』と『アクティブスタイラスペン』も受け継ぎました」と本谷氏は説明する。

もう一つのVenue 8 Proは、8型液晶パネルを搭載したコンパクトなタブレットだ。本体サイズは厚さ9.0mm×幅130mm×奥行き216mmで、重量は約395g。背面に滑り止め加工が施されているので、手持ち操作主体のオーダー端末として使うのにも適する。

通信インタフェースとしては、どちらのタブレットにも無線LAN(IEEE 802.11a/b/g/n対応)とBluetooth 4.0が標準で内蔵されている。小売店や飲食店で使う際は、プリンターやカードリーダーなどの周辺機器をBluetooth経由でつなげられる(写真2)。業務サーバーやクラウドには無線LAN経由でアクセスすればよいだろう。オプションで、SIMロックフリーの3G/HSPA+モジュールも取り付けできる。

OSに採用されているのは、2013年10月にリリースされたばかりのWindows 8.1だ。Windows 8と同様、このOSはPCとタブレットの両方に対応しているのが特長。鈴木氏は、「タブレットをクラムシェル形状に切り替えればノートPCと同じように使えますし、キーボード、マウス、プロジェクターといったWindows用の周辺機器も利用可能。さらに、Windows 8.1で新たにサポート対象となったMiracast(無線によるディスプレー画像伝送技術)、NFC(近接無線通信)、Wi-Fi Direct(無線LAN機器同士の直接通信)なども使えます」と解説する。

既存Windowsアプリケーションとの相互運用性も高く、Windows 7対応アプリケーションやWebアプリケーションはほぼそのまま使用可能だ。

写真2 売上(オーダー)/会計用のタブレット構成例
オーダー入力とクレジットカード決済用の基本的な構成例。カードリーダー(写真上)、バーコード/2次元コードスキャナー(写真右から2番目)、レシートプリンター(写真右)はすべてBluetoothで接続

売上・会計・管理の業務でフル活用できる

では、Venue 11 ProとVenue 8 Proは小売店や飲食店でどう活用できるのか――。

PCと同じように使えるという特性を考えれば、業務システムのクライアントとして活用するのがよいことは明らかだ。例えば、Venue 8 Proは店員用のオーダー端末や在庫確認端末、Venue 11 ProはPOSレジや管理アプリケーション用クライアントとして利用するのである。データは、店内のストアサーバー、管理本部などのプライベートクラウド、Windows Azureなどのパブリッククラウドのいずれかに置けばよい。

主な適用業務としては、売上(オーダー)、会計、管理の三つが考えられる。飲食店の場合は、受付業務への適用もお勧めだ。業務アプリケーションは、POSシステムやカード決済などの様々なアプリが出ているので、それらを利用する手もある。

受付、オーダー、キッチン、管理のすべてで使えるWindows 8.1タブレット
多様な活用方法。受付端末として、オーダー端末として、オーダーをキッチンで受ける端末として、管理端末(画面は清掃チェック)として、何役にも活用できる
[画像のクリックで拡大表示]

売上(オーダー)業務では、商品コードをバーコード/2次元コードスキャナー(Bluetooth接続/USB接続)から取り込んだり、Venue Proの画面に表示された商品名をタッチしたりといった方法で売上データを入力する(画面1)。飲食店では、Venue Proをセルフオーダー端末として客席に設置してもよい。

Windows 8.1にはタブレットをキオスク端末化する「アサインド アクセス機能」が備わっているので、利用客に操作を任せても問題が生じることはないだろう。アサインド アクセス機能はユーザーアカウントごとに設定が可能だ。アカウントを切り替えることで、1台のタブレットを開店前や閉店後はPCとして、営業中はPOSやオーダーなどの店舗業務端末として、使い分けることも可能になる。

飲食店の場合は、キッチンにもタブレットを設置しておくとオーダーをすぐに受け取れて便利だ。「Windows AzureのMobile Serviceを使えば、ストアサーバーを置かなくてもオーダー内容を簡単にキッチン端末に送り込めます」と、鈴木氏。このサービスはプッシュ通知方式になっているので、キッチン端末側での待ち受けは不要だ。

会計端末として、Venue Proは現金支払、電子マネー支払(NFC方式:Venue 11 Proのみ対応)、クレジットカード決済のすべてに対応できる。Bluetooth接続のプリンターがあればレシートもその場で発行できるので、飲食店では客席での精算も可能。クレジットカード決済の場合は、磁気ストライプをスキャンするためのBluetooth接続のカードリーダーと、手書き署名用のスタイラスペンを用意しておけばよい。

管理業務でのVenue Proの活用法は、Windows PCの一般的な使い方と同じ。売上管理、発注・在庫管理、原価管理、人事管理、設備管理、ビジネスインテリジェンス、CRMなどのクライアントとして利用できるほか、クラウドや業務サーバーからエクスポートしたデータをMicrosoft Officeでさらに加工・分析することも可能だ。

このほか、飲食店の受付業務に適用すると、順番待ちの来店客に整理券やクーポン券を発行したり、サービス可能になったタイミングで携帯電話にショートメッセージ(SMS)を自動送信したりといったサービスも可能になる。

画面1 カード決済アプリ「PAYGATE」での売上(オーダー)/決済入力例
商品コードをスキャンしたり、オーダー内容を画面タッチしたりして、データを入力。飲食店の場合、オーダー内容はクラウド経由でキッチン端末に送り込める。カード決済の手書き署名にも対応する(画面左下)
[画像のクリックで拡大表示]

本部から展開しても単店で導入してもよい

企業やシステムの規模に応じて、ビジネスタブレットであるVenue Proを利用した導入方法が考えられる。複数の店舗を本部で管理している企業には、Windowsタブレットのメリットとして、既存システムと連携が取りやすく構築・導入がしやすい。店舗側にIT専門のスタッフを置く必要はないので、導入へのハードルは低い。

一方、単店で導入する場合は、Venue Proと周辺機器はデルなどのハードウエアベンダーから、業務アプリケーションはWindows Storeから購入すればよい。パブリッククラウドのWindows Azureを契約しておけば、データベースやストレージ用のストアサーバーを用意する必要はない。

どちらの方法でもデルはエンド・ツー・エンドソリューションとして対応が可能だ。「Venue Proのサポートは最長で3年。アクシデンタルダメージサービスオプションでは、液体こぼし、電圧異常、落下など、コンピュータの思いがけない故障に伴う不測のコンピュータ修理費用を最小限に削減できます。法人のお客様にも安心して使っていただけます」と、本谷氏。最新のタブレットでビジネスを活性化しようと考えている小売業や飲食業にとって、デルのVenue 11 Pro/Venue 8 Proはベストの選択肢となるに違いない。

お問い合わせ
  • デル株式会社
    デル株式会社


    〒212-8589 神奈川県川崎市幸区堀川町580番地 ソリッドスクエア東館20F
    TEL 0120-982-624
    URL http://www.dell.co.jp/