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日本エンバイロケミカルズ キシラデコール塗装済み杉外壁材発売

木材保護塗料のキシラデコールを工場で塗装した外壁用サイディングが2013年9月に売り出された。国産針葉樹を用いた内・外装材メーカーである池見林産工業が日本エンバイロケミカルズの協力を得て開発した。

工場塗装されたキシラデコール塗装済み杉外壁材(18×125[有効寸法]×3,950mm カスタニ色)

工場塗装なら大工さんがどれだけ喜ぶだろう――。池見林産工業で取締役社長を務める久津輪光一氏が、木材保護塗料キシラデコールを工場で塗装した「杉サイディング(外壁)」の開発を決めたのは、こうした思いからだったという。

思いを抱くに至ったきっかけは、地元大分県産のヒノキやスギを利用した木造武道場の建設だ。

2008年3月に中学校で武道が必修化されることになったのに続き、10年10月に公共建築物での木材利用を促す法律が施行された。中学校に整備される武道場で木造化・木質化が見込める、そう踏んだ久津輪氏は、大分市内に置く基幹工場の隣接地に剣道場を木造で建設した。

ところが、外壁に用いたスギ材に木材保護塗料のキシラデコールを塗る工程で、現場での苦労を目の当たりにした。「仕上がりはきれいですが、現場では、養生、足場の準備から始まり、下塗り、乾燥、上塗りという工程を時間や天候を気にしながら進める必要があります。工場塗装なら大工さんがどれだけ喜ぶだろう、とすぐに日本エンバイロケミカルズ社に私自らメールを送って、共同開発を持ち掛けました」(久津輪氏)

個人宅に採用された例

キシラデコールを基に改良性能と仕上がりは現場塗装と同等

話を持ち掛ける先として日本エンバイロケミカルズを選んだのはなぜか。久津輪氏は「木材保護塗料業界におけるキシラデコールの地位を踏まえました。知名度が高く、信頼の置ける塗料メーカーと高く評価していたからです」と打ち明ける。

開発の過程では、池見林産工業の木材加工会社としてのノウハウと、日本エンバイロケミカルズの木材保護塗料メーカーとしてのノウハウが、うまくかみ合い、結果を生んだ。

工場塗装では、現場塗装と違って、立体である外壁材を相手にしないといけない。しかも、工場塗装である以上、短時間・低コストの追求は欠かせない。それでいて、現場塗装と同等の性能が、どの製品でも均一に求められる。均一な発色をはじめ、仕上がりの質も、現場塗装と同等の水準が求められる。

日本エンバイロケミカルズは低臭性のキシラデコールを基に社内の研究開発部門で改良を重ねながら、池見林産工業の要求に応えていった。その結果、「現場での2回塗りと同等の性能と仕上がりを担保できるまでに至りました」(日本エンバイロケミカルズ保存剤事業部木材保存剤営業部長、郷田泰弘氏)。色は製品化されたキシラデコールの「カスタニ」に加え、別の色も現在準備中だという。

久津輪氏は、「内装材で同じ工場塗装用の塗料2種類を、別のメーカーと開発した経緯があります。この時は開発までに2年掛かりましたが、今回は1年で済みました」と、成果に満足げだ。

ムク材ながら、均一・安定高い断熱性にも大きな魅力

スギのムク材でありながら、工業製品として均一で安定した性能と仕上がりを見せる池見林産工業の「杉サイディング(外壁)」。その魅力には、断熱性の高さもある、と久津輪氏は付け加える。「この材は厚さ18mmで、断熱性の高さにも優れています」(久津輪氏)。工業製品として利用されるほかの外壁サイディングには見られない魅力が、ここにある。

「この商品は現場塗装の市場を奪うものでなく、従来のサイディングに対し価格競争力があるので、そこからの切り替えにより木材使用を促進する商品です。また経年により再塗装が必要であることから、木材保護塗料市場の拡大にもつながるものと考えます」(久津輪氏)

久津輪氏が市場として見込むのは、文教施設だ。「当社は年間約100校の小学校に製品を納めています。とりわけこの小学校で、木造化と木意匠化が進むと考えられます」。個人住宅はもちろん、これら文教施設の現場で、「困っている大工さんに手軽にご利用いただきたいと思います」。久津輪氏はそう願う。

地球環境を助け 山と現場に役立つ 池見林産工業  取締役社長 久津輪 光一 氏

以前からスギ材の活用を考えてきました。スギは樹齢60年を過ぎると、二酸化炭素(CO2)を吸収しなくなるからです。放置すると、日本の山はいずれCO2を吸収しなくなります。地球環境を考えると、山からスギの大径木を切り出し、世代交代を図る必要があるのです。

とはいえ、切り出したスギ材を使おうにも、内装材や構造材だけでは市場が限られます。

そこで、外装材としても利用するわけです。それによって、地球環境を助けることができます。山に資本を還元し、植林できるようになるという意味では、山を助けることにもつながります。私たちにとって大切な大工さんに、現場で喜んでもらうこともできるはずです。

地球環境を助け、山と現場に役立てるのが、このサイディングの供給です。池見林産工業ならではの仕事と自負しています。(談)

国産針葉樹の内・外装材をムクの1枚もので仕上げる木材加工会社。この分野での生産量は日本最大級という。主力製品はヒノキの内装材「檜舞台」。韓国、中国、ロシアなど海外でも、事業を展開する。

▼キシラデコール塗装済み 杉サイディングに関するお問い合わせ
池見林産工業株式会社
〒870-0307 大分県大分市坂ノ市中央1丁目3-48
TEL 097-592-2122 FAX 097-593-2713
http://www.ikemi.co.jp

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