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日本エンバイロケミカルズ 2014年度タイアップシリーズ(3)木都・能代に識者を訪ねて

地元のスギ材を用いた技術開発に取り組む秋田県立大学木材高度加工研究所。高耐久性木材保護塗料「キシラデコールコンゾラン®」の耐久性に着目し、塗料を施設木部の塗り替えに用いたうえ、曝露試験も実施している。

木材高度加工研究所本館南側。シンボルツリーを境に、右は柱・梁や軒天などを、左は外壁や軒天などを、それぞれ「キシラデコールコンゾラン」で塗り替えた

「キシラデコールコンゾラン」は、木材の表面に通気性・柔軟性・密着性を持つ塗膜を形成する造膜型の木材保護塗料。塗膜のフクレ、ワレ、ハガレが起きにくいことから、耐久性に優れる。含浸型の木材保護塗料である「キシラデコール」と共通の色をそろえ、劣化が進み“うづくり状”になった木材では木目を生かす。公共建築工事などの標準仕様書に用いられる「木材保護塗料塗り(WP)」の規格適合品なので、公共建築物にも使用できる。

文化財にも使用される耐久性
性能確認する曝露試験も実施

この塗料を、外壁や柱・梁といった屋外木部の塗り替えに採用したのが、秋田県立大学木材高度加工研究所だ。木材産業で栄えたことから「木都」と呼ばれる秋田県能代市内の研究・試験施設で、地元のスギ材の活用に向けその付加価値開発に取り組む。

研究所本館の東面に当たる正面玄関。この面は、外壁、柱・梁、軒天、建具と、木部すべてを塗り替えた/研究所本館の西に続く研究棟北側バルコニー。正面の外壁を同じスギ板で張り替えたうえで、柱や手すり、パーゴラの梁などとともに塗り替えた

施設の完成は1995年。屋外木部は別の木材保護塗料で仕上げていたが、場所によって表面がカビや腐朽菌などで劣化し、一部の材を取り替える必要もあった。そこで、施設を管理する秋田県は昨年9月から12月まで、木製構造物の防食処理工事を実施。能代市内に事務所を置く地元のかたや建築設計事務所が設計監理を、同じく大高建設が施工を担当した。

秋田県立大学木材高度加工研究所教授の佐々木貴信氏(右)と、同研究所准教授の川鍋亜衣子氏

外壁に「キシラデコールコンゾラン」を塗布したテストピースを並べ、曝露試験も実施する。研究所教授の佐々木貴信氏は「クラックの有無やカビの発生などを確認し、塗料に含まれる防カビ剤や色の違いがどの程度耐久性に影響するかを考察していく予定です」と説明する。

動機は、「キシラデコールコンゾラン」の耐久性への興味だ。「文化財の木部に使用されていると知って、耐久性の高さに着目しました。造膜型の塗料は塗膜が割れ、そこに水が入って木材の耐久性が損なわれることがありますが、この塗料は、それが生じにくそうです。新築時とは異なる塗料をあえて使って、耐久性の高さを確かめてみようと考えました」(佐々木氏)

明るく、ほどよいツヤのある仕上がり
建築から土木まで広がる領域

塗り替えの仕上がりには満足している。佐々木氏は「造膜型の塗料ということで木目が生かされるか、不安もありましたが、劣化が進み“うづくり状”になった木材では問題ありませんでした。明るく、ほどよいツヤがある仕上がりです」と喜ぶ。

地元での木材活用が進められるなか、維持管理への意識は十分とは言えない。佐々木氏は自身が建造に携わってきた木橋に関して、「完成後1年で再塗装し、以降5年おきに塗り替えるように管理者に提案しています」と言うが、実際にどこまで受け入れられているか、不安を隠せない。

同じ研究所で准教授を務める川鍋亜衣子氏は「施設管理の現場からは、予算化しやすいように維持管理指針が欲しいとの声が上がっています。高耐久な木材保護塗料があれば、維持管理コストの低減につながりそうですね」と、適切な維持管理の面からも「キシラデコールコンゾラン」に期待を掛ける。

佐々木氏は、国土交通省能代河川国道事務所や能代市と協力して、乱横断防止柵や橋梁などの人目に触れる構造物でも木材活用を進める。塗り替え時期が訪れれば、「キシラデコールコンゾラン」の出番がやってくる。建築から土木まで幅広い領域で、その使用場面は着実に広がっていくに違いない。

軒下やバルコニーの床近くなど雨掛かりであることから傷みの見られた箇所にテストピースを取り付けるレールを設置し、曝露試験を実施する。テストピースは、張り替えで取り外した古いスギの外壁材を15cm角にカットし、含まれる防カビ剤や色の異なる「キシラデコールコンゾラン」を塗布した。半年に1度、クラックやカビの様子を目視や顕微鏡で観察する
写真左は、能代市内を通る国道7号沿いに設置された木製の乱横断防止柵。木材高度加工研究所が民間企業と共同で、地元のスギ材を活用し開発した。右は、市内を流れる運河に架かる中川原2号橋。主桁にスギ集成材を用いる。当初の仕上げはそれぞれ、「キシラデコールフォレステージ」と「キシラデコール」
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