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日経ビジネス創刊45周年記念広告企画 |2016年度、サービス事業を5割に 「言行一致活動」が変革のエンジン

―富士ゼロックスは「複写機だけのビジネスからの卒業」をうたい、事業の中心を「ハード」から「サービス」へと転換しつつあります。現段階でどのくらい進んでいますか。

 2011年度に策定した中期経営計画では、2014年度に売上高に占めるサービス比率を30%に高める目標を掲げました。今年3月末にはその目標を少し上回る見込みです。

 サービス事業には、オンデマンド、バリアブル(可変)技術などを組み合わせ、「個」に対応したよりよいコミュニケーション提案を行う「プロダクションサービス」、ドキュメントやコミュニケーションにかかわる非コア的な業務を請け負う「グローバルサービス」、IT(情報技術)インフラと連携しながらコミュニケーションにかかわる業務プロセスの改善をサポートする「ソリューションサービス」の3つがあります。3分野からは様々な新ビジネスが生まれつつあります。

 例えばソリューションサービスでは、医療関係者が製薬メーカーや治験者との間でやりとりする情報をつなぎタイムリーに管理できるシステムを提供中です。治験にかかわる同様のニーズは全国の病院にあるはず。今後は、先行して生まれたソリューション事例をプラットフォーム化し、全社で活用していきます。

 2016年度までにサービス比率を5割に高めることを目標としています。社員も変革の方向性を理解し、サービス化を加速しようという気運が高まっています。

自社の取り組みを先進事例に

―企業の総務部に複写機を売り込んでいた時代とは全く違う種類のビジネスに取り組むことになり、社員には戸惑いもあったと思います。どのように意識改革を進めましたか。

 おかげさまで富士ゼロックスは一度も赤字になったことがありません。黒字の中で改革を実現するのは簡単ではない。「まだまだ安泰なのに、何を社長はガタガタ言っているんだ」という意識が蔓延しがちです。

 私が社員に徹底したのは「Go to Customers」の方針です。営業も研究開発も業界別に組織を編成し直し、社員をお客様の元に行かせました。横浜みなとみらいにある研究開発拠点には「お客様共創ラボラトリー」も構築。お客様を交えて議論しながら新しいソリューションを生み出す体制を整えました。こうした中で、社員はお客様が求めているのは複写機だけではないことに気付き、お客様のお困り事を我々の技術で解決するにはどうすべきかと考えるようになります。

 同時に、自社内での取り組みをお客様に紹介する「言行一致活動」にも取り組みました。富士ゼロックスは営業力強化、生産性向上、品質向上、グローバル化など多くの企業と同様の経営課題を抱えています。自社の課題の一つひとつに着眼し、改善する意識を持つことで、社員はお客様の課題にも向き合う習慣が身につきます。「生産性向上のためにこんな手を打ちました」「品質問題をこうして解決しました」といった自社の解決・改善のプロセスは、他業界のお客様の参考にもなります。

 言行一致活動を続けると富士ゼロックス自体も強くなります。ある時、私は「本社をショウルームにするぞ」と号令をかけ、ペーパーレス化を推進しました。帳票類の電子化などで紙の使用量は一時の10分の1に減っています。言行一致活動は富士ゼロックス変革の力強いエンジンとなりました。

ASEAN全体で最適にリソース活用

―2012年には県別の販売会社体制を生かしつつ、より広域に対応するため全国6つの統轄会社を設立しました。どんな変化が出ていますか。

 統轄会社を設立した狙いは、リソースを最適に再配分しながら、地域全体で勝つための戦略を構築していくことでした。

 例えば九州を見ると福岡、長崎、熊本、鹿児島にある各販売会社が行っていた戦略立案を、全体最適の視点で統轄会社が九州地域全体の戦略を策定し展開します。それぞれの販売会社は、その戦略をもとに、より地域に密着し、ワンストップで経営課題解決のためのソリューションを提供することにシフトしていくといった具合です。

 こうした取り組みはアジアにも応用できます。今年末にはASEAN(東南アジア諸国連合)経済共同体(AEC)が発足します。これまでタイ、マレーシア、インドネシア、ベトナムと個別に事業を進めてきましたが、ASEAN域内のビジネス、商流が変化する中、全体最適の仕組みをつくり、富士ゼロックスの存在感を高めていきたいと思います。

―今後の展望をお聞かせください。

 企業、病院、学校、地方自治体など、お客様を取り巻くコミュニティーやサプライチェーンに注目したいと思っています。例えば、余生を自宅で過ごしたいと考える高齢者が増えたことで、医療の機能は病院という箱にとどまらず、訪問看護、訪問治療などの形でコミュニティー全体に広がっています。我々も視野を広げてリージョン、コミュニティーにまたがるコミュニケーションやサービスを提供する必要があります。やるべきことはまだまだたくさんあります。

横浜市にある「お客様共創ラボラトリー」。顧客やパートナーなどとのコラボレー
ションによるR&D活動を展開している

富士ゼロックス株式会社

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