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Top Story「信頼できるクラウド」を追求するマイクロソフト

「信頼できるクラウド」を提供することによって公共機関(行政、医療、教育など)の変革を支援し、サービスの充実と高度化に寄与したい――。そうした「公共イノベーション」の考えに基づき、日本マイクロソフトはMicrosoft AzureやOffice 365、Microsoft Dynamics CRM Onlineなどのクラウドの全サービスを日本国内でも提供中だ。
ポイントは、「日本市場へのコミットメント」と「日本品質にこだわったサービス/サポート提供」。
国内にデータセンターを設置してデータ保全の要求に応えるとともに、安心して利用できる体制を整えている。

日本マイクロソフト株式会社
業務執行役員
プラットフォーム戦略本部
本部長
越川 慎司

 インターネットを介してコンピューティング資源をサービスとして利用するクラウドコンピューティングは、ICTを利用するあらゆる組織に大きな利益をもたらしている。国や地方自治体などの公共、医療、教育の各機関も、その例外ではない。

 クラウドの特性としては、「コスト削減」と「堅牢かつ柔軟な配備」がしばしば挙げられる。コストを削減できるのは、ICT製品を自前で購入・運用するよりも共同利用のほうが無駄を減らせるためだ。また、ハードウェアをその都度調達するのではなくデータセンター側に用意されている資源を動的に割り当てる方式なので堅牢性は高く、利用者のニーズにぴたりと合った構成を柔軟に配備できるという特長もある。

 さらに、地震や津波、風水害、火山爆発などの自然災害が多発する日本においては、クラウドは事業継続性を確保するための備え、つまり有事に備えたデータのバックアップ場所としても重要な役割を果たす。公共機関の業務には国民や住民の生命・財産に直結したものが多く、民間企業よりもさらに高い事業継続性が求められるからだ。そのための耐震型データセンターを自前で建設するのは費用とノウハウの点で現実的ではないため、複数の耐震型データセンターを運用する事業者に委ねるのが賢明だ。急増するサイバーテロやサイバー攻撃への対処についても、同じことが言える。

オンプレミスと自由に行き来できる

 このような特性を持つクラウドとして、マイクロソフトは日本を含む世界各地でMicrosoft Azure(IaaS/PaaS形態)/Office 365(SaaS形態)/Microsoft Dynamics CRM Online(SaaS形態)などのクラウドサービスを提供している。

 特徴的なのは、これまでの主流であったオンプレミス(自社で用意した設備で業務システムを自社で運用)との併用・連携に強いこと。その背景には、「すべてのデータ、すべてのサーバーをクラウドに移行できるわけではない」(日本マイクロソフト 業務執行役員 プラットフォーム戦略本部長 越川慎司)という認識がある。クラウドに移せば効果が期待できるものについてはオンプレミスからの移行を勧めるが、そうではない業務やデータについてはオンプレミス側に残してもよい、というのが同社の基本的な考えである。オンプレミス/クラウド間の相互運用性は確保されているので、ソフトウェアとデータは双方向に移行が可能である。

 セキュリティとコンプライアンスへの備えも万全だ。「米国防総省に次いで数多くのサイバー攻撃を受けているマイクロソフトは、その対策について世界トップクラスの経験とナレッジを有しています。そのような経験とナレッジを活かして、マイクロソフトではシステム内のあらゆる領域を暗号化し、運用状態を外部監査で厳しくチェックしています」と説明するのは、マイクロソフト・コーポレーションでワールドワイド公共部門 CTO(最高技術責任者)を務めるジョシュ・ライス。例えばMicrosoft Azureは、FedRAMP(コンプライアンス規定)、HIPAA(医療情報についてのプライバシー保護規定)、CJIS(矯正情報についてのプライバシー保護規定)といった米国の法令・制度にも、完全に準拠しているという。同様に、日本国内においても、法令、各省庁の発するガイドライン、業界団体が策定した指針などにマイクロソフトのクラウドは準拠している。さらに、日米両国で各省庁などのガイドライン策定にマイクロソフトがさまざまな形で協力しているという。日米以外の諸外国においても各国に合わせた取り組みが展開されている。

日本国内に複数のデータセンターを設置

マイクロソフト・コーポレーション
ワールドワイド公共部門
CTO(最高技術責任者)
ジョシュ・ライス

 このような強みを持つクラウドサービスを日本国内で提供開始するにあたって、日本マイクロソフトはユーザーが感じている「見えない不安」を取り除くことに力を尽くしたという。

 もっとも重視したのは、顧客のデータを保管するデータセンターを日本国内に置くことである。「マイクロソフトが日本市場に深くコミットしていることを示すためにも、2014年2月にまず国内東西の2カ所にMicrosoft Azureのデータセンターを開設しました」と越川は言う。「重要データは国内のデータセンターに収容したい」というユーザーの意向に応えたのである。

 また、データの保全、特に他国の捜査機関による捜索・押収を受けないようにすることにも努めた。「各国の政府や捜査機関からのデータ開示要求には、利用者の同意を前提として、プライバシー保護などの法制の枠内でのみ応じています」(ライス)というのが、マイクロソフトの基本的な対応。国内で結ばれる利用契約には管轄裁判所を日本とする旨も明記されている。

 さらに、日本では大きな自然災害がしばしば発生することも考慮されている。東日本大震災クラスの甚大な自然災害に遭っても顧客のデータを確実に守れる施設となっている。  同じような観点から、データセンターの運用についても「日本品質」を重視。オペレーションは世界3拠点からリモートで行う方式だが、オペレーションや運用の改善を担当するチームに日本マイクロソフトの技術者を送り込むことによって国内利用者の声を反映させるようにしているという。

 この他、日本市場においては、コストもクラウドを普及させる際のハードルになっていると越川は言う。最終的には価格によって決する入札制度にしばられている公共機関の場合、その傾向がさらに強くなることは想像に難くない。

事前の棚卸しでコストは削減できる

 そこで、日本マイクロソフトは、クラウドの導入を検討している企業や公共機関に「今ある資産の棚卸し」をしてから移行範囲を決めるように勧めている。ソフトウェアやデータといった現有資産について、それをクラウドに移行するとコストをどの程度削減できるかを算定し、効果が見込めて安全性も確認されたものだけをクラウドへの移行対象とするのだ。「業務やデータの特性によっては、オンプレミスのほうが安全性や規模の経済性が高くなることもあります」と越川。その場合も、クラウドとオンプレミスの間でデータは自由に行き来させることができる。

 Microsoft Azure/Office 365/Dynamics CRM Onlineの可用性は99.9%以上を誇る。企業でも公共機関でも業務に支障を及ぼすことはまずないレベルと越川は説明する。これだけの高い可用性が得られているのは、マイクロソフトのデータセンターで“ビッグデータ”を活用した障害の事前検知が行われているためだ。より高い可用性/信頼性を必要とする場合は、障害発生時に15秒以内にフェールオーバー(切り替え)できる超高可用性/超高信頼性のネットワークを利用することも可能だ。

 また、公共機関ならではのニーズを満たすためのサービスや機能がマイクロソフトのクラウドに続々と追加されている。例えば、“足回り”も含めて公衆網をまったく使わない専用線接続サービス「Microsoft Azure ExpressRoute」。このサービスを提供するサービスプロバイダーを経由すれば、総合行政ネットワーク(LGWAN)や学術情報ネットワーク(SINET)との接続も可能になる。被災地域が数百kmに及ぶ広域災害が発生した場合でも止めることができないような業務システムには、クラウド復旧サービス「Microsoft Azure Site Recovery(ASR)」(2014年10月にサービス開始)を適用するとよいだろう。

免震構造を取り入れたマイクロソフトのデータセンター
免震構造を取り入れた
マイクロソフトのデータセンター
免震構造の建物を借り受け、設備設計以降を日本マイクロソフトが行った。地震による上下動は支持杭と建物の間にはさんだ積層ゴムで吸収し、前後左右の動きは「直動転がり支承」(上部構造を支える部材)とオイルダンパーでやわらげる仕組み。電力は無停電電源装置(UPS)と非常用発電機でバックアップしている。耐震設計の通信トンネルから通信ケーブルを直接引き出しているので、被災した場合もデータは確実に取り出せる。
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Office 365の国内データセンターも開設

 最新のICTを提供することによって公共機関の変革を支援し、行政サービスの充実と高度化に寄与したい――。そうした「公共イノベーション」の考えに基づき、日本マイクロソフトはクラウドサービスを今後も強化していく。例えば国内データセンターの拡充である。いよいよ2014年末にOffice 365の国内データセンターが稼働。2015年の頭には、Microsoft Dynamics CRM Onlineも国内データセンターでの利用が可能になる。

 また、トランザクションの急増に強く、短期間の利用にも適したクラウドは、2020年に開催される東京オリンピックのICT基盤としても最適。ライスは、「マイクロソフトは北京やロンドンのオリンピックでも製品とサービスを提供してきました。ソチ冬季オリンピックでは、TVコンテンツを世界各国の放送事業者に配信するための基盤技術も提供しました」とその実績を強調する。

 この他、クラウドの新たな適用領域として、このほど発表されたMicrosoft Bandを使ったヘルスケアサービスも考えられる。Microsoft Bandには心拍センサー、温度センサー、紫外線センサー、GPS、3軸加速度センサーなどが内蔵されており、クラウドとデータをやり取りする仕組み。まさにIoT(インターネットにさまざまな“モノ”を接続)である。健康維持のためのトレーニングやリハビリテーションなどの医療目的に応用できるとライスは説明する。

 「マイクロソフトは、日本市場に深くコミットしています。今後も積極的な投資を続けることによって、お客様のデータを永続的に守るという義務を果たします」と越川は言う。また、オペレーションや情報公開についても、日本ならではの品質をクラウドサービス全体に広げていくという。

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