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Oracle CX Cloud オラクルのカスタマー・エクスペリエンス ・ソリューションが企業競争力を高める

「POCO(The Power of Cloud by Oracle)」をキーワードにクラウド・プラットフォームを強化する日本オラクル――。IaaS(Infrastructure as a Service)、PaaS(Platform as a Service)、SaaS(Software as a Service)を絡めた包括的なサービスをクラウド・プラットフォームで提供できる唯一の企業がオラクルと言ってもよいかもしれない。ここでは、日本オラクル 専務執行役員 クラウド・アプリケーション事業統括の下垣典弘氏にクラウドの潮流から、事業担当するSaaS、そのなかでもカスタマー・エクスペリエンス・ソリューション「Oracle CX(Customer Experience) Cloud」についてその想いを語ってもらった。

今、従来の“ITの作り方”は過渡期を迎えている

日本オラクル株式会社
専務執行役員
クラウド・アプリケーション事業統括
下垣 典弘 氏

 「経済がグローバル化し、人口減少と高齢化によるGDP減少が避けられなくなった今、従来の日本流の“ITの作り方”は過渡期を迎えています」

 日本オラクル 専務執行役員 クラウド・アプリケーション事業統括の下垣典弘氏は、日本のITのステークホルダーにこのように注意を喚起する。

 その背景には、15兆円ともいわれる日本のIT産業の売り上げのうち、約70%が人月工数ベースのソフトウェア開発や運用管理で占められているという事実がある。かつては長い期間と大きな工数をかけてシステムを構築するのが日本のITの常識だったが、経済成長が減速し、海外のIT企業との競争に直面するようになると、短期・低コストでの開発へと転換せざるをえなくなるというのだ。

 下垣氏はそれを可能にする“ITの武器”がクラウドだと指摘する。音楽の楽しみ方が「CDアルバムを買ってきてプレーヤーで聞く」から「1曲ずつダウンロードしてスマートフォンで聞く」へと変わったように、企業のITの作り方についても、「自前で構築」から「クラウドのサービスを利用」へと変わっていく。それによって、システムやサービスの開発に要する期間とコストが圧縮され、企業の収益性と競争力が高まるのだ。

消費者の利便性を高めて企業の売り上げと利益を増大させる

 日本オラクルのクラウド・アプリケーション事業を率いる下垣氏は、約30年に及ぶIT業界での自身の働き方を「お客さまにエンゲージし(寄り添い)、お客さまが何をすればよいかを一緒になって考えてきました」と振り返る。社会人としてのスタートを切ったメインフレーム企業では、電力や通信などの公益事業の顧客を長年にわたって担当。そのメインフレーム企業のコアビジネスがハードウェア販売からサービス提供へと転換していく場面に立ち会ってきたという。

 また、担当していたエリアが北海道・東北地方であったことから、人口減少にともなって何が起きるかについても早い時期から認識していたという。「人口が少なくなると、その地域の産業が活性力を失ってしまう。一昔前に地方で起きていたことが、今、東京などの大都市や日本全体で起ころうとしています」と下垣氏は言う。「2030年には、日本の全人口に占める65歳以上の高齢者の割合が35%を超え、単身者世帯が5000万を突破するといわれています。このような状況にある日本のお客さまを元気にするお手伝いをしたい、というのが私の大義です」と付け加える。

 では、どうやって日本の企業を元気にしていくのか――。その鍵となるのが、クラウド・プラットフォーム強化に向けた日本オラクルの2016年度のキーワード「POCO(The Power of Cloud by Oracle)」だ。

 クラウドの力をさまざまなことに役立てるという意味を持つPOCOには、例えば、消費者の利便性を高めることによって企業の売り上げと利益を伸ばすという役割もある、と下垣氏は説明する。

 ただし、そのために旧来の重厚長大なシステムを用意するのではない。ショップで懇切丁寧に教わらなくてもスマートフォンを楽々と使いこなせる今の消費者に合わせて、もっとライトタッチな仕組みで利便性と収益の両方を向上させる――。それが、オラクル流だ。

消費者に快適な体験を提供するOracle CX Cloud

 現在、下垣氏が率いるクラウド・アプリケーション事業では「マーケティングクラウド」「セールスクラウド」「サービスクラウド」「ERP/EPMクラウド」「HCMクラウド」の5つのクラウドサービスを展開している。

Oracle CX(Customer Experience) Cloud
統合されたカスタマー・エクスペリエンス基盤
オラクルはマーケティング、セールス、サービスなどの分野別にクラウドを提供中
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 このうち、マーケティング、セールス、サービスの3つのクラウドがカバーしているのが、消費者の利便性を高めることで企業収益の向上を目指す「Oracle CX(Customer Experience)Cloud」だ。Oracle CX CloudはWeb、モバイルデバイス、ソーシャルメディア、実店舗、コールセンター、保守サービス、直販、代理店などにまたがる統合的なカスタマー・エクスペリエンス基盤となっており、消費者に対しては、「興味を持つ」→「知識を深める」→「欲しくなる」→「購入する」→「サポートを受ける」→「推薦する」→「興味を持つ」……と進む“8の字”ループを提供する。

お客様満足と売上向上を両立するループ
Oracle CX Cloudは消費者の利便性を高めることによって企業の収益を増大させる
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 Oracle CXには、2つの目標がある。まず、消費者にエンゲージし、快適な体験を提供するための接点として、Web、ソーシャルメディア、メッセージング(チャット)、広告、実店舗でのディスプレーなどの様々なチャネルを活用する。デバイスについても、PC、携帯電話、スマートフォン、ウェアラブルデバイス、キオスク端末といった多様なものへの対応が求められる。

 次に、そのための取り組み自体の収益性を高める。つまり、費用の増大を抑えつつ、投資利益率(ROI)やコンバージョン率(CVR)などの向上をねらうわけだ。

 Oracle CX Cloudならではの特長として、下垣氏は以下のように「品揃え」と「連携性」の2つを挙げる。「当社のクラウドには、カスタマー・エクスペリエンス向上のためのアプリケーションがなんでも揃っています。そのために、オラクルはこれまで100社以上の企業を買収してきました。また、Oracle CX Cloudは、当社のデータベース製品であるOracle Database 12cやお客さまの業務システムとも容易に自由につなぐことができ、データ連携のためのシステムを別途開発する必要もありません。オンプレミスとクラウド間で双方向の可搬性と連携性があるのです」

すでに多くの企業で確かな成果を上げているOracle CX

 2012年7月に登場したOracle CXは、すでに多くの日本企業で顧客満足度の向上と収益の増大に寄与している。

 例えば、全日本空輸は、利用者からの問い合わせに答えるFAQサービス基盤にオラクルのサービスクラウドを導入することによって、業務の効率化と顧客対応の強化を成し遂げた。Webでの自己解決率を高めることによって、コールセンターの効率を改善し、浮いた費用を顧客満足度向上のための施策に振り向けたのである。

 「典型的な問い合わせにWebだけで対処できる仕組みが出来上がった結果、コールセンターへの流入コール数が削減され、こうして削減されたリソースにより、メールによる問い合わせへの対応強化や、運航システムとOracle CXをつないだ『搭乗口変更ご案内のプッシュ配信』などの新しい取り組みに手を着けることができました」と下垣氏は語る。

 日本オラクルは、外資系のIT企業ではあるものの、東京証券取引所第一部に株式を上場するなど、日本市場に密着してビジネスを展開している。また、製品とサービスはインフラからアプリケーションまでの幅広い領域をカバーしており、そのほとんどがクラウドで提供されるのだ。

 厳しい状況に置かれている日本企業を元気にするお手伝いをしたい――。そのための企業の武器として、日本オラクルはクラウド・プラットフォームを充実させていく。

お問い合わせ先

日本オラクル株式会社

URL:http://www.oracle.com/jp/

Oracle Direct TEL 0120-155-096

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