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日経ビジネス創刊45周年記念広告企画 |グローバルビジョンを掲げ、意識を1つにし 顧客、社員、協力会社、社会の“喜び”を実現させる

―2020年の東京オリンピック開催に向け、業界全体に追い風が吹いています。なぜ、今グローバルビジョンを策定したのですか。

 追い風が吹いている今だからこそ、ビジョンが必要なんですよ。戸田建設にとって本当に大切なことは何か、我々が目指すべき方向はどこなのかということを、社員と共有したかったのです。

 戸田建設は2014年3月期決算で2期連続の赤字から脱却しました。とても厳しい経営から復活しつつあるというのが現在の状況です。苦境に陥った原因は、リーマンショック後の景気悪化により、市場が縮小していく中で、売上規模の維持にこだわったからでした。

―もともと収益よりも売り上げを追う傾向が強い業界です。

 そうした傾向はあります。でも、その結果が赤字でした。そもそも我々の仕事は入札から受注、完工、引き渡しまでの時間が長く、その間の経済状況などによって収益が左右されやすい。慎重にビジネスを手がけなければ採算が悪化するケースも少なくないんです。それなのに、売り上げを重視するあまり、多少無理をしてでも受注しました。過度の価格競争によって受注時の採算が厳しく、業務も非常に多忙。自分たちは必死で仕事をしているのに、このような状況が続いては社員は報われません。こんな状況を、私は経営者として何とか変えなければならなかった。

 戸田建設の強みは、良心を持った技術者集団だということです。真面目な社員が多い。トップが正しい方向に導きさえすれば、必ず持続的に成果を出せるはずです。

 今後、業績が回復してくると、つい大切なことを忘れ、売り上げを追いがちになる。今こそ、自分が働く意味、戸田建設グループの存在意義を全社員で確認しなければならなかったんです。

戸田建設グループ グローバルビジョン
グローバルビジョンの位置付け

誰もが喜びを感じられる会社に

―「“喜び”を実現する企業グループ」というのが大切なことなのですね。

 そうです。そのビジョンのもと、「お客様の満足のために」「誇りある仕事のために」「人と地球の未来のために」という3つの基本的な考え方を掲げました。お客様、社員や協力会社、そして社会のすべての喜びを実現するために働く。これこそが戸田建設の存在意義なのです。

 業界全体に追い風が吹いているとはいえ、課題も少なくありません。人件費(労務費)の上昇が収益を圧迫しています。我が国の国内建設投資額は48.5兆円(2014年度予測)ほどですが、日本の人口が減っていくなかで、これが50兆円以上に拡大するようなシナリオは描きにくい。それだけに、油断をすれば売り上げだけを追い求めて働くような落とし穴にはまりかねません。そうしたことにならないためにも“喜び”を感じられる仕事かどうかを常に意識することが欠かせないのです。

―今回ビジョンを策定するに当たって、年代別に社員のプロジェクトチームを作り、考えさせたと聞きました。

 20代、30代、40代、50代の4つのチームを作り、それぞれにビジョンを考えてもらいました。だって、会社に対する思いや考え方、経験が違うでしょう。20代は「あと40年この会社で働くかもしれない」という意識で考えるけれど、50代はどうしたって、定年退職まで、残り10年というスパンで考えがちになる。様々な年代を1つのチームにして考えさせると、いろいろな世代から出た意見をまとめるから、発想が丸まってしまう。だから、年代別に考えさせたんです。

 年代によって随分出てきたものの内容やスタイルは違いましたが、最もよかったのは、すべての年代の社員が自分たちで自分の会社の将来を真剣に話し合い、考えることができたという点です。事業構造や組織風土をこのままにしておくことができないということが共有できた。お互いに刺激にもなったようです。特に、若い社員に主体性が出てきたように感じます。思った以上に元気で、たくましいことが分かって安心しました。

生産性No.1のゼネコンを目指す

―今後の課題と目標は。

 我々は長いスパンで評価される仕事をしてきたし、今後もしていきます。そのための信用やブランド力をより強固にしていきたい。コスト削減要請に対応しながら収益力の向上を実現するために、見積もりや採算見通しの不確実性をできる限り低くする。そのためには工事利益予測を正しく設定・評価できるプロジェクトマネジャークラスの人材を急いで育成しなければなりません。

 ゼネコンが持つ最大の付加価値は、多くの利害関係者と調整しながら仕事を進める“アッセンブリー能力”にあると考えています。たとえば地方創生には、情報通信技術(ICT)を駆使したスマート化が欠かせませんが、この仕事などはゼネコンが最も得意とするところです。その意味では、我々が成長することと社会への貢献は1つであると言えるでしょう。

 戸田建設は東京オリンピックの翌年(2021年)に創立140周年を迎えます。そのときには、ゼネコンの中で生産性の最も高い企業になっていたい。そのために業務プロセスを見直し、経営効率を上げていきます。そして、ゼネコンの中で最も財務体質を強靭なものとし、永続的に社会に貢献できる会社になりたいと思います。

戸田建設株式会社

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