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経営課題解決シンポジウム Review スピード経営を実現するクラウド活用 ソフトクリエイト

ソフトクリエイト

顧客の環境やニーズにクラウド活用力で発揮
今後はテレワーク活用に注目集まる

武井 直孝 氏
ソフトクリエイト
マーケティング本部長代理
兼 技術本部Coreサービス部長
武井 直孝

 今日、企業が新規システムを構築する際には、ほとんどのケースでそのプラットフォームにクラウドが最有力の候補として挙げられる。さらに、既存システムの更新に当たっても、システムの拡張性や柔軟性の確保、運用に関わる負荷やコストの軽減などを念頭に、クラウドへの移行が検討対象となるのが一般的だ。

 ソフトクリエイトでは、そうしたクラウドをめぐる企業のニーズに応えるサービス「SCCloud」を提供している。「そのコンセプトは『実績+安定+堅牢なのに低価格』。当社が過去30年にわたりSIerとして、1000社以上のお客様のシステムを支える中で培ったノウハウに基づくハイブリッドクラウドサービスを低価格で提供しています」とソフトクリエイトの武井直孝氏は語る(図1)。

定番パッケージをクラウドとして提供、
価格も堅牢性も兼ね備える

 SCCloudの特徴は、大きく3つ。その1つ目は「選べるクラウド」ということで、SaaS(Software as a Service)、PaaS(Platform as a Service)、IaaS(Infrastructure as a Service)の各サービスをラインアップしている。ユーザーは運用環境や用途に合わせてこれらを適宜選択し、組み合わせて利用できる。2つ目は「託せるクラウド」。サーバーなど基盤環境だけでなく、アプリケーションの保守・サポートも含めてワンストップで対応できることだ。

 そして3つ目は「つながるクラウド」。企業の社内ネットワークや他社クラウドと接続し、連携させて利用することができる。

図1 ソフトクリエイトが提供するSCCloudのサービスラインアップ
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 「SaaSでは、各ベンダーの提供するパッケージソフトの機能をクラウドサービスとしてお客様に提供。具体的には、グループウエアである「サイボウズ ガルーン SaaS」、IT資産管理ツール「LanScope Cat SaaS」、フィルタリングツール「i-FILTER SaaS」をはじめとする各領域の定番製品の機能をサービスとしてご利用いただけます」と武井氏は紹介する。

 またSCCloudでは、顧客がパッケージソフトのライセンスを購入し、それを稼働させるクラウド基盤をソフトクリエイトが提供する「アプリケーション専用型IaaS」という形態のサービス「Tri-Sphereシリーズ」もラインアップ。その活用により、ユーザーはクラウドサービスの利用に関わるランニングコストを大幅に削減することが可能だ。

 「もっとも、価格も確かに大切なポイントではありますが、お客様のビジネス基盤を支えるという観点からは、何よりも信頼性やセキュリティーに優れたサービスであることが重要。当社ではデータセンターの堅牢性はもちろん、例えばデータ消失などに向けた運用面での対策などにも万全を期して臨んでいます」と武井氏は強調する。

 さらにソフトクリエイトでは、こうしたSCCloudに加えて、例えばOffice 365やサイボウズの導入・保守をサポートしたり、SCCloudとの連携機能の構築をしたりしている。あるいはMicrosoft Azureを基盤としたシステムインテグレーションを含んだ総合的なSIサービスの提供も行っている。同社はSCCloudを中心にしつつも、顧客のクラウド活用に関わるニーズをトータルに満たしている。

クラウドの活用をベースとしたテレワーク実現の支援にも注力

 特に昨今、ワークスタイルの多様性がクラウド利用を促進していると、武井氏は指摘する。「企業ニーズとして顕在化しているのが、ワークライフバランスの拡充や少子高齢化時代における人材確保です。ワークスタイルの多様化は、スマートフォンやタブレットの普及によって、出張先や自宅など社外で仕事をすることが増えています。また、出産や育児が女性の社会進出を妨げないよう企業が雇用に努めたり、国が進めるワークライフバランスの拡充施策などを受けて、『テレワーク』という形でクラウドを利用しようとしています。例えば、東京都や厚生労働省では、それに向けてのIT活用を支援すべく助成金制度といったものも設けていますが、当社では関連のセミナーなども開催。参加者の皆様からご好評をいただいています」(図2)。

図2 ワークスタイルの多様化がクラウドの利用を促進させる
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クラウドインテグレーターとして、顧客に適正なサービスを提案

 講演では、ソフトクリエイトが手掛けた顧客企業におけるクラウドシステムの構築事例2件が紹介された。

 最初の事例は、直営店舗を展開する老舗パンメーカーである。この会社では、10年ほど前、店舗から本部に原料を発注するためのシステムをスクラッチで開発。以来、運用を続ける中でシステムが老朽化し、そのリプレースが課題として浮上してきていた。ところが、もともと重厚なシステムだったこともあり、リプレースには多大なコストが必要で、取り組みに着手できずにいたという。

 これに対しソフトクリエイトでは、サイボウズの提供するkintone上への移植を提案。それを受け入れたこの会社では、当該のレガシーシステムをこのPaaS基盤上へと移行した。一方、店舗側の端末についても従来の共有PCからタブレットにリプレース。担当者が移動しながらでも在庫確認や発注処理が行えるようにした。併せて、光ファイバー回線についても、より低価格なサービスへと移行している。

 「このお客様では、一貫して店舗業務の生産性向上を念頭に取り組みを展開。想定通りの成果を上げ、その結果、売り上げ拡大にもつながっているとのことです」と武井氏は紹介する。今後、この会社では、サポート終了を迎える社内サーバーについては、順次、ソフトクリエイトのデータセンター内の仮想環境上に移行し、プライベートクラウドとして運用していくという方向で検討を進めているという。

 もう一つの事例は、ある電気機械器具製造業。この会社では、資産管理・セキュリティー対策ツールとしてLanScope Catを利用してきたが、管理用サーバーの老朽化が課題として浮上。加えて、欧州に展開する海外支店の端末については、同ツールの管理下に配備できていないという問題も抱えていた。

 これに対しソフトクリエイトでは、Microsoft Azure上にLanScope Catのサーバーを移行するとともに、インターネットを介して海外支店の端末をこのサーバーの管理下に組み入れるという方法を提案した。このシステムでは、Microsoft Azureのセンターとこの顧客の社内をVPNで接続。プライベートクラウド的な構成を取り、セキュアな運用を実現している。

 最後に武井氏は「クラウドの活用に当たっては、プロバイダーの提供する多種多様なサービス、およびそこに適用する自社システムの双方の特質をしっかりと見極めながら、リスクを適正にコントロールしていくことが重要。ソフトクリエイトでは、自社の独自サービスを含め、多様なクラウドサービスのコーディネートに長けたCIer(クラウドインテグレーター)として、お客様のそうした取り組みを強力に支援していきたいと考えています」と語った。

お問い合わせ先
株式会社ソフトクリエイト マーケティング本部 SCCloud 担当