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【三菱電機】FAとICTの連携による生産革新の事例、タブレット端末活用とセンサ集中管理

FAとICT の連携がもたらす生産革新は着実に進んでいる。その事例をe-F@ctory Alliance のメンバーであるNECとパナソニックデバイスSUNX が紹介した。NEC は点検業務にタブレット端末を活用した事例。パナソニックデバイスSUNX はセンサを一元管理するシステムの事例などをそれぞれ説明した。

北川 泰平氏
NEC グローバルプロダクト・サービス本部 マネージャ

NECの北川泰平氏は、生産現場のICT 活用例を三つ紹介した。一つは設備点検業務の改善例。紙に書き込む従来の点検方法から、MESインタフェースを介して自動的に設備からデータを収集する方法に変えて作業効率を格段に高めた。現場ではタブレット端末を活用し、その画面で過去の記録や事象を確認したり、数値を直接入力したりできるほか、カメラで撮影した画像を添付することもできる。クラウド・システムを活用することで、大量のデータでも安価に保管できるという。

二つ目の事例は、設備のデータに温度や振動など環境のデータを組み合わせて、予防保全を実現した事例だ。装置に温度センサや振動センサなどを取り付け、エラー時の環境との相関関係を分析して故障の予兆を読み取る。「試行錯誤を繰り返しながら予測の精度を高めることができます」(北川氏)。

三つ目の事例は、複数の工場の稼働状況を「見える化」した事例。各工場の稼働状況やエネルギー消費、生産実績などを、MESインタフェース経由で収集し、視覚的に分かりやすい形でモニタに表示できるようにした。「海外に展開した工場を、このシステムで統合管理することが可能です」(北川氏)。

センサの設定情報を正しく書き戻す

田中 陽一氏
パナソニックデバイスSUNX
センシングコントロール事業部 商品企画部 部長

生産現場で使用する光電センサやファイバーセンサ、測距センサや画像処理システム、レーザマーカなどを提供しているパナソニックデバイスSUNXの田中陽一氏は、「e-F@ctoryで生産現場の『見える化』を図るには、センサとシーケンサの親和性が重要」と強調。そのために、三菱電機が開発したセンサの一元管理を可能にするソリューション「iQSS」への対応を進めているという。

同氏は、iQSSに対応したセンサを使った「見える化」が効果を発揮するシーンの一つとして、海外工場の立ち上げを挙げた。海外に工場を新設する場合、日本で装置を作って現地に持ち込むことが多い。「ところが設置後に現場が勝手に設定を変更してしまうことがあり、それが後に問題を招くことがあります」(田中氏)。こうした問題を防ぐには、センサの設定情報などを遠隔地から集中管理し、意図しない設定変更を防ぎ、必要な場合は設定情報を書き戻す仕組みが必要だという。またセンサの管理項目が増えたことや、センサの検出対象物によっては余裕度の微調整が必要なことなども、集中管理が必要な背景にあるとする。

そのうえで田中氏は、こうした課題を解決するために、iQSSへの対応を進めていることを説明した。iQSSではセンサの遠隔監視のほか、異常が発生したセンサをいち早く特定したり、設定情報を上位のサーバに吸い上げたり、逆に上位からセンサへ設定情報を書き戻すことが可能になる。「担当者がセンサの設定情報を一つひとつ調べて、紙にメモするような手作業が不要になるため、現場の生産性が向上します」(田中氏)。

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