日経テクノロジーonline SPECIAL

信頼と実績をベースに唯一無二の技術を開発 尽きない探究心が社会の未来を拓く

独創技術の開発体制を強化、新たな中核事業の創出を目指す

東芝と三菱電機。約1世紀におよぶ歴史を持つ企業の産業システム部門が統合され、2003年に発足したのが東芝三菱電機産業システム(以下TMEIC)だ。2社の実績と技術を継承した同社は、設立から10年余にして、製鉄、製紙、石油・化学、半導体といった製造業向けの電気設備事業分野で世界をリードする存在となっている。

同社のコア事業は大きく3つある。1つは電力を効率的に変換・制御する「パワーエレクトロニクス」。2つ目は工場やプラント内の機器を動かす電動機・発電機といった「回転機」。3つ目がプラント建設のプランニングから施工までを担う「エンジニアリング」だ。

加えて、新しい事業分野にも積極的に挑戦している。そのために社外の研究機関や大学などと共同研究を進める体制を強化。「環境」「エネルギー」「独創技術」の分野において、他社にはない革新的・先進的な事業開発を進めている。今後は、既存のコア事業と最先端事業の両分野で、グローバルな成長を目指す構えだ。

TMEICブランドに寄せられる信頼、支え続けるエンジニアたちの努力

こうした同社の事業を支えるのが、様々な分野で活躍するエンジニアたちだ。

実績あるパワーエレクトロニクスシステム事業部で、UPS(無停電電源装置)の開発に携わる阿部 翔一氏もその1人だ。阿部氏は、UPSのシステム・回路開発を担当している。「同じUPSでも、高効率化、小型化、高機能化といった様々なニーズがあります。私の専門は回路設計ですが、多様な要望に応えるには回路の知識だけでは不十分です。構造設計、基板設計、ソフトウエアなど、トータルで考えることが必要です。つまり、いかに専門外の知識も高められるかが、エンジニアとしての『幅』を広げることにつながるのです」と阿部氏は言う。

もちろんうまくいくことばかりではない。時にはベテラン技術者に叱咤されることもある。「でも、失敗は自分の弱点を知る絶好のチャンス。先輩技術者などに相談しながら一つひとつ解決していくことで、自分の成長につなげることができます。さらに課内では、週1回ペースで勉強会も開催されていて、他の担当者の検証事項なども共有されます。着実に知識を積み重ねていける環境がTMEICにはあります」(阿部氏)。

同じくコア事業の1つ、回転機システム事業部で大形電動機の設計に携わるのが2013年入社の小池 絢子氏だ。

電圧・電力を抑えたミニモデルでの動作確認も、UPS開発担当者の重要な業務の1つ

化学プラント、発電所などで使用される大形モータ分野で、TMEICは国内シェア約80パーセントを誇る。「製造業やエネルギープラントの心臓ともいえるモータ。その製造に最前線で携ることに、日々、大きな誇りと責任感を感じています」と小池氏は言う。

手がける大形電動機はオーダーメイドが基本であり、出力、大きさなど、顧客ごとの要件を満たす必要がある。さらに10年、20年という長期間にわたって安定稼働し続ける信頼性も求められるため、設計・開発には高度な知識と技術が欠かせない。「経験の浅いエンジニアにも“TMEICクオリティ”が当然求められます。それは決して簡単なことではなく、設計を任された入社1年目は、膨大な部品を把握するだけで必死な日々。先輩に助けられてばかりでした」(小池氏)。

多忙ではあったが、振動工学のセミナーを社外に受けに行くなど、エンジニアとして成長するための努力は欠かさなかった。そのかいあって入社2年目を迎えた今は、超高速モータの新規開発に携わるまでになっている。「早く社内外から信頼されるエンジニアになって、先輩たちに恩返しをしたいですね」と小池氏は語る。

オンリーワンのテクノロジーを、いつかは自分の手で生み出す

作業効率を考えたボルト穴の配置など、製造工程での気づきはフィードバックされ成長の礎となる

冒頭でも触れたように、TMEICでは既存のコア事業に加え、革新的な独創技術分野にも注力していく。そのために2014年4月に創設されたのが「産業第三システム事業部」だ。同事業部では「まだ世の中に存在しない技術・製品の創出」と、「創出された技術・製品の高機能化」を強く推進している。小野 祐司氏が担当しているのは、TMEICが独自開発した「オゾンガス発生装置」の高機能化だ。

「オゾンガスは、半導体の酸化膜形成に欠かせない要素の1つ。TMEICでは、窒素を添加しない独自のオゾンガス発生技術を開発し、酸化処理の効率向上につながる超高濃度オゾンガスの生成を実現。今では世界中で利用されています」(小野氏)

そもそも小野氏がTMEICに出会ったのも、先進的な研究に携わったことがきっかけだった。学生時代の所属研究室で行っていた「溶接・接合」の研究が、TMEICとの産学連携プロジェクトとなったのだ。

「その時の研究は、今、TMEIC独自の『電極接合装置』として結実しています」と小野氏は紹介する。これは、ハンダや熱源などを用いることなく、超音波振動によって基板に電極を直接接合する技術。太陽光発電パネルの製造などで用いられ、材料やエネルギーの削減、基板への熱ダメージ回避などに貢献している。「将来はまったく新しい技術をゼロから開発し、パワーエレクトロニクスや回転機と並ぶTMEICの看板事業とするのが夢です。そのためには社内の研究室に籠もるだけでなく、大学や研究所といった社外機関との交流を通じ、情報収集や人脈形成に努めることも大切だと、先輩たちの姿を見て痛感しています」(小野氏)。

電子顕微鏡による電極表層の分析を行う小野氏。日々の積み重ねが世界をリードする製品を生む

入社数年目ながら、3人は既に一人前のエンジニアとして歩き始めている。それを支えているのが、現場での経験を大切にし、チャレンジし続ける者に協力を惜しまないTMEICの社風だ。「『常に疑問と興味を持ち続けること。これでいいか、と自分で限界を決めたときが、エンジニアとしての成長が止まるときだよ』というある先輩の言葉を忘れないようにしています」(小池氏)。一人ひとりの探究心と成長を重んじる点にこそ、TMEICの強さの秘密があるようだ。

会社情報
【資本金】 150億円(2013年3月)
【社員数】 2,387名(2014年3月31日現在)
【設立】 2003年10月1日
【事業内容】 (1)製造業プラント向けを主とした産業システムおよび電機品の販売・エンジニアリング・工事・サービス
(2)製造業向け監視制御システム、パワーエレクトロニクス、回転機(大容量電動機等)の開発・製造
採用情報
【採用職種】 事務系:国内営業、海外営業、経理、企画、生産管理
技術系: 基礎研究、応用研究開発、電気設計、機械設計、
制御システム応用技術、生産技術、品質管理・保証、制御システム開発設計
【採用実績大学】 全国国公私立大学、高等専門学校
【採用実績学科】 全学部全学科
【勤務地】 東京(京橋、府中)、横浜、大阪、神戸、長崎ほか
【2015年入社予定数】 事務系:16人 技術系:55人
【初任給】 博士了: 263,000円(2014年度実績)
修士了: 231,500円(2014年度実績)
大学卒: 207,500円(2014年度実績)
高専卒: 182,500円(2014年度実績)
お問い合わせ
  • 東芝三菱電機産業システム株式会社
    東芝三菱電機産業システム株式会社


    〒104-0031 東京都中央区京橋3-1-1 東京スクエアガーデン
    TEL:03-3277-4325
    E-mail:saiyo@tmeic.co.jp
    URL:http://www.tmeic.co.jp/