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【UL Japan】自動車産業の技術革新とグローバル化を試験・認証サービスで支えるUL Japan

技術革新は、あらゆる工業製品の進化に欠かせない要素である。その一方で、想定外の新しいリスクを誘発する要因にもなる。自動車で最も重要なこと。それは安全・安心の確保だ。いま、技術革新とグローバル化を同時進行させながら、確実かつ滞りなく安全・安心を確保できる仕組みが求められている。

1世紀以上にわたって工業製品の安全を担保してきたUL(Underwriters Laboratories)社の日本法人UL Japan General Manager, Greater Asia, Consumer Technology Divisionの古澤卓万氏に、日本の自動車産業に向けた同社の試験・認証サービスの効果を聞いた。

自動車産業はいま、大きな変革期の中にあります。

技術面では、「走る」「止まる」「曲がる」といった基本的な機能を、電子システムで制御。もはやクルマは「走るコンピューター」になりました。夢物語だった自動運転車の登場も間近です。さらに、電気自動車(EV)やハイブリッド車も順調に普及しています。

これからのクルマは、これまで自動車産業が蓄積してきた機械技術とは別の体系に基づく技術を駆使して開発されます。クルマづくりで最も重要な安全・安心の確保にも、これまでとは違った知見とノウハウが求められます。

事業面では、生産拠点と市場のグローバル化が新興国、そして途上国へと広がっています。国が違えば、安全性などに対応する考え方も違います。

私たちUL Japanは、日本のお客様が進める技術革新とグローバル化を、質の高い試験・認証サービスの提供を通じてお手伝いします(図)。保有する知見とノウハウは、電気・電子、通信、機械、材料、環境、エネルギー、医療など多様な技術分野をカバー。そして、情報提供から試験プランの作成、試験の実施、認証の取得まで、ワンストップのサービスを提供できます。

図 試験・認証サービスの提供を通じて自動車産業の技術革新とグローバル化を支援
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一方で電波から電子システムを守り、もう一方で電波を確実に活用する

UL社は、EMC(電磁環境両立性)や無線技術の試験・認証で、世界をリードしている第三者機関です。電波が引き起こす現象を確実に把握し、困難な課題を的確に解決する、高い専門性ではどこにも負けません。

クルマの制御システムは、電波の影響を受けやすい精密電子機器です。電波の干渉で不具合が起きれば、大事故につながる可能性があります。携帯電話や無線LAN 機能を搭載した機器が普及し、不具合の原因になりかねない電波が飛び交っています。EMC 対策なくして、クルマの電子化は考えられません。

逆に、無線機器を使って、クルマと機器、そしてインフラの間を確実につなぐ相互接続性も重要です。スマートフォンを無線給電する機能を搭載したクルマや、データセンターと常時つながって車載電子システムをアップデートするEV などが登場しています。

世界中から最先端の知恵を集め、日本のお客様の問題解決を支援

EMC 対策や相互接続性の確保は、電子システムの設計時に、部品レベルから作り込む必要があります。ところが、自動車メーカーの品質管理体制の下で、そうした対応が困難になっています。理由は2つあります。まず、システムが複雑化し、個々の部品で起きる現象をつぶさに把握しにくくなったこと。もう一つは、サプライチェーンが変化し、系列企業以外からの部品調達が増えていることです。クルマに組み込まれる部品が、期待通りの品質であることを担保すること。それが、私たち第三者試験・認証機関の役割です。

UL社では、世界中に配置した試験場の知見とノウハウを共有する「センター・オブ・エクセレンス」と呼ぶ体制を取っています。世界の各地域には、それぞれ得意な技術分野、固有の標準規格があります。技術レベルが高く、試験需要の多い場所で知見とノウハウを集め、これを試験場間で共有して、高度なサービスを世界中で提供します。お客様自身が行うよりも短期間で、確実な試験が可能です。また、問題を発見した場合にも、世界中から集めた知恵を基に、的確に対処できます。

UL Japanは、日本国内に4 ヵ所のEMC 試験所を持っています。このため、急ぎの試験スケジュールにも柔軟に対応できます。国際規格だけではなく、各自動車メーカーが定めた独自規格に沿った試験も実施します。

経験と最新の現地情報を駆使して確実かつ滞りなく認証を得る

また私たちは、約200 の国や地域での認証作業に携わった経験と、最新の現地情報を生かして、「グローバル・マーケット・アクセス」と呼ぶ認証代行サービスを提供しています。

例えば、BluetoothやWi-Fiといった無線機能をカーナビなどに搭載する場合、仕向け地それぞれで無線認証を取得する必要があります。ただし、認証取得に要する手続きは思いのほか厄介です。仕向け地が数十カ国と多い場合、認証取得の作業がグローバル化のボトルネックになります。確実かつ滞りなく取得するには、豊富な経験、そして評価基準や手続きなどに関する最新の現地情報が欠かせません。

世界の中には、日本と同様のきっちりした事務対応が期待できないところもあります。たとえ制度上、代理人を介さず書類提出だけで申請できたとしても、申請者単独での申請では却下されたり、取得に長期間かかる場合があるのです。また途上国などでは、申請先が個人事務所で休みが不定期だったり、ホームページ上に掲載されている申請書類の様式が古い情報だったりと、不測の事態が頻発します。

私たちは、世界中の認証機関と良好な関係を築くとともに、絶えず最新の現地情報を集め、更新しています。いつお客様から声がかかっても、確実で滞りなく認証を取得できます。

私たちUL Japanは、幅広い形態での情報提供を通じて、自動車産業のお客様の技術革新とグローバル化を支えます。最新技術の規格の解釈や仕向け地の最新情報の提供から、お付き合いを始めることもできます。また試験や認証を確実かつ滞りなく進めるためのアドバイスもしています。将来的には、EMCや無線に関連したサービスをきっかけにして、ソフトウエア、3Dプリンティング、車内のエアークオリティーといった分野での試験・認証サービスの提供も視野に入れています。試験・認証に関わる作業は、私たち専門家にお任せください。

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