じぶん銀行×SASのスペシャリストが語る 顧客に選ばれる企業になるアプローチとは ~顧客ロイヤルティを向上させるカスタマー・エクスペリエンス最適化の実現法~ 顧客から選ばれる企業となるためには、新たな感動と価値をもたらすカスタマー・エクスペリエンス(CX)を、いかに創造し続けていくかがカギとなる。スマートフォンをメインチャネルとするじぶん銀行は、顧客起点でのCX最適化を実現するため、SASのマーケティング・オートメーションを活用。顧客一人ひとりの詳細なプロフィールを理解したONE to ONEマーケティングに着手し始めているという。先進企業が志向するCXと、その実現を支えるデータ分析の具体的な手法や課題、海外の先進事例から見た今後のCXの進化の方向性などについて、両社のキーマンが語り合った。

海外先進企業に鑑みるCXの新潮流~顧客のコンテクストを起点としたシームレスなカスタマージャーニーの最適化~

吉川ところでティムさんは、グローバルでこのようなプロジェクトを支援される立場におられるわけですが、最新の欧米における先進企業の潮流はどのようになっているのでしょうか。

ティム特に顕著なのがリアルタイム・アナリティクスです。例えば、大手通信キャリアであるテレフォニカ様は、ユーザーの携帯電話やスマホで発生する大規模なデータをリアルタイムで解析し、どのタイミングでどんなオファーをすればテイクレートが高くなるかを分析・把握されています。具体的には、プリペイドのデータ通信サービスを利用して、スマホで動画などを視聴している顧客に対し、容量が枯渇する前にタイムリーで適切なチャージオファーをメッセージングするのです。これは個々の顧客の利用履歴とリアルタイムな通信量を高速に分析しなければ実現できないサービスです。

 また、ある大手ヨーロッパ銀行では、インターネットバンキングやATM、店頭などあらゆる顧客接点におけるデータをリアルタイムで統合、解析することで、顧客のコンテクストに応じたパーソナルなご提案(ネクスト・ベスト・アクション)を実現しています。例えば、インターネットで投資信託について調べていた顧客が興味を持って営業店に来たら、銀行はその顧客が投資信託に関心があることを把握した上で、最適なご提案を実行するのです。
SAS Institute Inc. カスタマー・インテリジェンス・プラクティス アジア太平洋地域ドメインリード TIM CHARLESWORTH(ティム・チャールズワース)
吉川お客様にリアルタイムかつパーソナルにリーチできる手法というのは、我々モバイルチャネルをメインにしている銀行にとって非常に魅力的なソリューションです。例えば、Webサイトで外貨シミュレーションをされているお客様を特定し、外貨レートが有利な条件となった際、お客様にクイックにレスポンスできることは関係性の強化とコンバージョンにつながってくるはずです。今後早急に検討すべき機能となるでしょう。

ティム例えば、私の口座にある時点で多額の入金があったとしましょう。その入金のタイミングをうまく捉え、的確なマーケティングを行うような仕組みを作れば収益拡大のチャンスはさらに広がります。そこでもリアルタイム性が重要なポイントとなります。SASでよくいわれるのが「データに耳を傾けろ」という言葉です。データを理解し、その上で何らかの行動を実行する。そのサイクルをどんどん繰り返すことによって、どのイベントが重要で、どのイベントが重要ではないかが学習できるようになります。

 そしてもう1つ、さきほどの銀行の事例のように、顧客に関する知見をすべてのチャネルシステムと連携し、どのチャネルを介しても一貫性を持った対応ができることが重要です。お客様のカスタマージャーニーを統合的に捉え、ブレのないマーケティングを実践していかなくてはなりません。

吉川オムニチャネル全体でシームレスかつ一貫性のあるCXを提供していかなければならないということですね。じぶん銀行でもお客様との接点は、アプリもあればATMもありますし、auショップやコールセンター、auのスマホアプリと非常に多彩です。そうした中で、お客様のニーズや想いをリアルタイムかつ統合的に把握しながら、最適なチャネルを通してタイムリーな情報提供やコミュニケーションを展開していくことが、今後さらに重要になっていくはずです。

ティムお客様に選ばれるためには、まさに社内のチームが一丸となって、今求められているCXやカスタマージャーニーを提供していかなければなりません。じぶん銀行様ではすでに、「企画」「分析」「クリエイティブ」を密に連携させ、最適な施策の立案と展開を行っているとお聞きしていますが、その取り組みを支える上で忘れてはならないのが信頼できるテクノロジーです。

 その点、当社のプラットフォームはグローバルに実績があり、様々なお客様の成功に貢献できる自負があります。日本においても、60社以上でエンタープライズ・マーケティング・プラットフォームとして採用いただいており、アドバンスド・アナリティクス、クロスチャネル・キャンペーンマネジメント、マーケティング・オートメーション、イベント・ベースド・マーケティングなどの各分野で長年にわたりリーディングカンパニーとして市場を牽引しています。

データ分析を起点にCXを最適化する

「SAS® Customer Intelligence 360」

~最新ソリューションが企業にもたらすメリットと具体的な利用シーンとは~

ティムSASは、今年4月、新たにSAS Customer Intelligence 360をローンチしました。これはSaaSとして提供されるデジタル・マーケティング・ソリューションであり、デジタル・マーケティングの実行と最適化に関わる次の機能を提供します。

  • ・クリエイティブ(デジタルコンテンツ)入稿・管理・配信
  • ・カスタマージャーニー統合管理
  • ・多腕バンディットテストによる最適化
  • ・オンラインユーザーのプロファイリング
  • ・オンラインユーザーデータの収集と統合
図1:SAS Customer Intelligence 360の概要 図1:SAS Customer Intelligence 360の概要 既存のSASマーケティング・ソリューションとシームレスに連携し、シングル・カスタマービューを実現。あらゆるデータと分析をリアルタイムで活用し、オムニチャネル横断でシームレスなCX最適化が可能だ  SAS Customer Intelligence 360は、単体でデジタル・マーケティングの高度化のために利用することもできますが、既存のSASマーケティング・ソリューションとのシームレスな連携によって最適なオムニチャネル・マーケティングの実践をサポートすることが可能です(図1)。

 例えば、デジタル上の顧客行動と店舗やコールセンターなどのオフライン上の顧客行動をリンクさせることで、個々の顧客の全体像を理解することが可能となります。そして、様々な施策の中で何が効果を上げているか、どのコンテンツが最高のパフォーマンスを発揮するか、どの顧客セグメントに照準を合わせたらよいかなど、成功のために重要な指標を可視化することもできます。活用する際に専門的なスキルや知識が必要ないことも大きな特長です。あらゆるマーケティング担当者が利用できるよう、簡易で直感的な操作性を提供しています(図2)。

吉川各チャネルで使われている分析ツールがバラバラだと、そこで生成されたお客様データや分析結果も相互利用が非常に困難になります。しかしSASを使えば、そうしたものを一元的に活用できるようになるわけですね。

図2:直感的な操作性の実現
ティムおっしゃる通りです。SAS Customer Intelligence 360の最大のメリットは、すでに導入いただいているSASのマーケティング・オートメーションや分析ソリューションとシームレスに連携し、あらゆる行動データを統合、分析し、オンラインとオフラインのあらゆるチャネルとシームレスかつリアルタイムに連携できるという点です。これにより真のオムニチャネル・カスタマージャーニーの最適化を実現できるのです。

吉川お客様へのアプローチの高度化に向けたONE to ONEのパーソナリゼーションを強化していきたいと考えている我々にとって、コミュニケーション頻度を上げるための施策づくりでは、分析を行い、ひとつひとつシナリオを組み立て、クリエイティブを作成、管理していくという作業がかなり重荷になっていました。運用をこのソリューションで効率化することができれば、可能性がさらに大きく広がりますね。SASにはこれからも豊富な知見とアナリティクスによる力強い支援をお願いしたいと思います。

ティムじぶん銀行様のチャレンジを成功に導けるよう、我々も引き続き価値の高いソリューションを提供していきます。本日はありがとうございました。
吉川 徹氏 TIM CHARLESWORTH(ティム・チャールズワース)
詳細情報・お問い合わせ
株式会社じぶん銀行
URL:http://www.jibunbank.co.jp/
SAS Institute Japan株式会社
URL:
http://www.sas.com/jp
E-mail:
JPNSASInfo@sas.com
TEL:
03-6434-3700(マーケティング本部)