連載レビュー Ruby biz Grand prix 2015 Vol.1  まつもとゆきひろ氏が語る Ruby、Ruby biz Grand prix、そして島根

昨年に続き2回目となった「Ruby biz Grand prix 2016」の授賞式が、2016年12月15日、東京帝国ホテルにて開催された。受賞した8社は、いずれもユニークなサービスを提供し、社会に革新をもたらしている。「Ruby biz Grand prix 2016」の授賞サービスを紹介していく本シリーズの第1回は、審査委員長まつもとゆきひろ氏と、前回大賞を受賞した2社に話を聞いた。

昨年同様困難を極めた審査で選ばれた受賞企業は8社

まつもとゆきひろ氏

島根県が主催する「Ruby biz Grand prix 2016」は、「ビジネスの領域においてプログラム言語Rubyの特徴を活かして、新たなサービスを創造し世界へ発信している企業、団体及び個人を対象としたグランプリ」である。もちろん、優れたサービスを実現するには高度なテクノロジーが欠かせないが、それだけでは本アワードを獲得することはできない。ITエンジニアの創造力とともに、成長・進化し続けるRubyのエコシステムへの積極的な貢献等も評価の対象だ。

「Ruby biz Grand prix 2016」に応募した企業は全部で29社。審査委員長でRubyの生みの親である まつもとゆきひろ氏は、「残念ながら応募総数は昨年より1社減ってしまいましたが、全体のレベルは昨年よりも上がったという印象があります。結果、審査は困難を極め、当初予定の大賞2社、特別賞3社ではカバーしきれず、グローバル賞1社、ソーシャルイノベーション賞2社を加えた8社を表彰することにしました」と語っている。

今回の「困難な審査」を勝ち抜いて受賞したのは、以下の8社である。

受賞企業一覧

各サービスの紹介は、第2回と第3回で順次紹介するが、そのサービス対象は、エンジニア、企業、個人とさまざまで、開発ツールがあるかと思えば、幼稚園や病院向けのサービスもあり、非常に多分野に展開している。

前回と今回の応募事例一覧を見ても明らかなとおり、事例の多彩さは、そのままRubyの活用範囲の広さを証明している。もはやRubyは、Webサービスになくてはならないものとなっている。

異彩を放っている3社に新たな2賞を創設

審査員は、まつもと氏を委員長に、オープンソース活用研究所 代表取締役所長 寺田雄一氏、Rubyアソシエーション 評議員・楽天 執行役員 森正弥氏、日経BP社 日経コンピュータ 編集長 中村建助氏、日本郵政 執行役 正村勉氏、Rubyアソシエーション 理事 笹田耕一氏の6名。昨年と同じメンバーである。

「私は今年からラクスルの技術顧問を務めているので、その審査の際は、棄権しました」と語るまつもと氏。今回の8社は、彼らによる厳正な審査の末、選び抜かれた。

昨年は、大賞、特別賞の他に、エンタープライズパイオニア賞として2社が受賞したが、今年は、新たにグローバル賞とソーシャルイノベーション賞が創設され、計3社が受賞した。この新たな賞についてまつもと氏は、「大賞と特別賞の他に、どうしても表彰したいという事例が3つ残った結果、この名前をつけました。したがって、来年はまた別の名前になるかもしれません」と笑う。

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  • INDEX
  • 昨年同様困難を極めた審査で選ばれた受賞企業は8社
  • どうしても落としづらく、新たな2賞を創設
  • 国内企業へのいいPRとなりさらなる普及に向けた体制づくりも加速
  • 新規開拓を促進するとともに、エンジニア獲得に効果
  • Rubyの活用をアピールするチャンスにしてほしい
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