連載レビュー Ruby biz Grand prix 2015 Vol.1  まつもとゆきひろ氏が語る Ruby、Ruby biz Grand prix、そして島根

国内企業へのいいPRとなりさらなる普及に向けた体制づくりも加速

トレジャーデータ株式会社
ソフトウェアエンジニア
田籠聡氏

今回の表彰式は、2回目ということもあって、前回の大賞受賞企業の代表も招かれた。クラウド型ビッグデータ基盤サービス「Treasure Data Service」、データログ収集ツール「fluentd」とデータ転送ツール「embulk」で受賞したトレジャーデータからは、ソフトウェアエンジニア 田籠聡氏が参加。授賞式で、今年の受賞企業を称えるとともに、同社の受賞後の反響などについて語った。

受賞後同社がまず行ったのは、ロゴの変更。「いただいたトロフィーに刻まれたロゴが見づらく、これは問題だということになり、より視認性の高いロゴに変更しました。いいきかっけとなりました」(田籠氏)

もちろん、ビジネス面でも大きな変化があった。fluentdが、米Linux Foundation傘下の「Cloud Native Computing Foundation」の4番目のプロジェクトとなり、大人気アプリ「ポケモンGO」のインフラに関与するなど、世界的にも大きな飛躍を遂げた。また、日本政府が出資する産業革新機構をはじめとする国内外の組織から合計2500万ドルの出資を受け、国内ではNTTデータと協業。「今後の普及に向けて、信頼性の高いサポートサービスを提供できるようになりました」と田籠氏。もちろん、これらのすべてが「Ruby biz Grand prix」の受賞と関係しているわけではないが、米国を本拠地とする同社にとって、「国内企業へのいいPR」(田籠氏)となったことは間違いない。

新規開拓を促進するとともに、エンジニア獲得にも効果

株式会社ユビレジ
代表取締役社長
木戸啓太氏

昨年の大賞受賞企業のもう1社であるPOSレジサービス「ユビレジ」を提供するユビレジからは、代表取締役 社長の木戸啓太氏が参加。懇親会で乾杯の音頭をとった。木戸氏も、「Ruby biz Grand prix」受賞後、「メディア露出が増え、問い合わせが増えました。その結果新規開拓が進みました」と、その効果を語っている。

実際2016年には、ユビレジの利用企業で、レストランチェーンを経営する「株式会社きちり」を開発パートナーとして迎え、より現場のニーズに応える体制を整えるなど、着実にビジネスを拡大している。

さらにもう1つ同社にとって大きかったのは、リクルーティングに大きな効果があったことだ。現在優秀なエンジニアは、どこでも不足感が強く、その獲得には苦労している。Rubyを銘打ったビジネスアワードを獲得することで、Rubyの活用をエンジニアに対して広くアピールできるチャンスとなったようだ。木戸氏は、「『Ruby biz Grand prix』は、Rubyを使っている企業なら応募しない理由はないでしょう。サービスや技術力をPRするいいきっかけになるので、ぜひどんどんチャレンジしてほしいですね」と語っている。

Rubyの活用をアピールするチャンスにしてほしい

「Ruby biz Grand prix」は、来年も開催が決まっている。

田籠氏や木戸氏の言葉通り、「Ruby biz Grand prix」は、サービスや自社の技術力をアピールする絶好の機会だ。既にRubyの利用はあたりまえになっており、特にWebサービス系のスタートアップ企業の多くが活用している。しかし、開発言語はあくまでも裏方なので、自ら語らなければ表に出ることはない。その点「Ruby biz Grand prix」は、Rubyで開発したからこそ、このサービスが実現できたことがアピールできるいい機会だ。

「このような賞を取れば、Rubyの活用をアピールする機会となると思います。話題となって商談が進むというのもあると思いますが、特にリクルーティングに効果が高いと聞いています。あそこに行けばRubyで面白いことができそうだ、とエンジニアが思ってくれれば、優秀な人材の獲得にもつながります。ぜひそういう面でも活用してほしいですね」(まつもと氏)。

最後にまつもと氏は、「Rubyの特徴は、生産性が高いことです。その結果、ライバルよりも早くサービスを開始できたという話はよく聞いているので、その特徴を活かして、世の中を変える可能性のある多彩なサービスが、どんどん出てくるのを見たいと思っています」と締めくくった。

お問い合わせ

Ruby biz グランプリ実行委員会 島根県

http://rubybiz.jp

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  • 昨年同様困難を極めた審査で選ばれた受賞企業は8社
  • どうしても落としづらく、新たな2賞を創設
  • 国内企業へのいいPRとなりさらなる普及に向けた体制づくりも加速
  • 新規開拓を促進するとともに、エンジニア獲得に効果
  • Rubyの活用をアピールするチャンスにしてほしい
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