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共創デジタルトランスフォーメーションで未来を拓く~26兆円市場に向けて~

vol1 「パートナーファースト」を根底に据え、業種業態を超えて協業26兆円のデジタル変革市場をともに攻める
Interview

日本マイクロソフトが、26兆円と推定されるデジタルトランスフォーメーション市場に向けてパートナー戦略の強化策を打ち出した。その柱が、パートナー企業を主役に据える「パートナーファースト」だ。2017年7月にパートナーマーケティング統括本部長に就いた山本多絵子氏に、この戦略の狙いを聞いた。

デジタル変革ではクラウドがビジネス基盤そのものに

——Windowsやオフィスソフトなど、かつてはデスクトップ向けのソリューションを強みとしていたマイクロソフトが、2014年にサティア・ナデラ氏がCEO(最高経営責任者)に就いて以来、ビジネスの軸足をクラウドへと大きくシフトしています。

日本マイクロソフト株式会社
業務執行役員
パートナーマーケティング統括本部長
山本 多絵子 氏

山本 ナデラは、CEOへの就任直後にマイクロソフトの企業ミッションとして「地球上の全ての個人と全ての組織が、より多くのことを達成できるようにする(Empower every person and every organization on the planet to achieve more)」というものを打ち出しています。デスクトップ向けのソリューションだけでは、これを実現することは不可能です。

 ビジネスでインターネットを活用するのが当たり前となった現在、「より多くのことを達成できるようにする」ためにはクラウドの活用は欠かせません。特に、多くの企業が最新のテクノロジーを駆使して製品・サービスやビジネスモデルを変革するデジタルトランスフォーメーション(DX)に取り組むようになり、クラウドはビジネス基盤そのものになったといっても過言ではないかと思います。

 企業ミッションに照らし合わせて考えますと、「お客様が取り組むDXをご支援していくこと」がマイクロソフトが果たすべき役割の一つだと考えています。

パートナーとの協業で新しいビジネスを共創

——DXと呼ばれる動きには、多種多様な取り組みが含まれています。日本市場では、どのようなことに注力していくのでしょうか。

山本 世界的に見ても極端な少子高齢化が進み、これから労働人口が急速に減少する日本では、事業生産性を飛躍的に向上させることが社会的な課題になっています。地方にある企業の生産性を高める地方創生も、日本固有の課題かと思われます。

 こうした課題を解決し、日本という国のサスティナビリティ(持続可能性)を高めるために、AI(人工知能)やRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)などの最新テクノロジーを活用して、お客様が取り組むDXをお手伝いしていきたいと考えています。DXを推進することで日本企業にグローバルな競争力を持っていただきたい、これが私たちの願いであり、そのご支援はマイクロソフトが果たすべき使命の一つと考えています。

 さらに、2020年にオリンピック・パラリンピックが開催される日本は、サイバー攻撃の対象になりやすくなります。日本のお客様に向けて、サイバー攻撃の脅威を軽減することにも注力しています。

——ERP(統合基幹業務システム)のようなバックオフィスのシステムとは異なり、DXでは顧客企業の業務に対する深い知見が必要になります。マイクロソフト単独で幅広い業種をカバーできるとは思えないのですが…

 山本 もちろん、マイクロソフトの知見だけで全てのお客様に満足していただけるようなソリューションをご提供することは難しいです。そこで、パートナー企業の皆様と密接に連携して、新しいビジネスを共創していくという戦略を打ち出しています。

 金融業界で「フィンテック」と呼ばれる動きが象徴しているように、現在はさまざまな業界において、最新のデジタルテクノロジーを駆使してアイデアをいち早くビジネスに変えるベンチャーやスタートアップ企業が存在感を増しています。

 全ての企業が、こうしたベンチャーやスタートアップ企業と同じように振る舞うのは難しいのではないでしょうか。今求められているのは、どんな企業であっても、新規事業や新商品などのアイデアをいち早く形にすることかと思います。こうした取り組みを自社単独で行うのが難しい場合には、最新のテクノロジーに精通した企業とアライアンスを組むことも解決策の一つではないでしょうか。当社のパートナー様との協業を通して、こうした状況にある企業様をご支援していくことも、私たちの役割だと考えています。

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