事例研究・バリューアップ術

ビル再生をとっかかりに街の魅力を高める

コミュニティーをデザインする三井不動産の「31 VENTURES」事業

2018/04/25
事例研究・バリューアップ術

コミュニティーという付加価値を

2階のラウンジは調理や食事、休憩などに利用されている。シェアハウスの入居者のほか、時間帯を区切ってオフィスの利用者も使える。「シェアハウスとオフィスの入居者を合わせると約40人が同じ建物を利用することになる。月に1回程度、両入居者の定例会を行い、建物の運営について話し合ったり情報交換したりして、コミュニティーの形成に役立てていく」(綾村氏)という。

2階のラウンジ。シェアハウス入居者だけでなく、時間を区切ってオフィス入居者の休憩や打ち合わせなどにも利用できる(写真:リビタ)

2階のラウンジ。シェアハウス入居者だけでなく、時間を区切ってオフィス入居者の休憩や打ち合わせなどにも利用できる(写真:リビタ)

ラウンジ前には、ホワイトボードに「グレーター日本橋」地区の地図を用意した。リビタが展開するシェアハウス「シェアプレイス」では定番のアイテムで、入居者が美味しいレストランや気になる店などを書き込むことで入居者同士の情報交換、交流を促す(写真:リビタ)

ラウンジ前には、ホワイトボードに「グレーター日本橋」地区の地図を用意した。リビタが展開するシェアハウス「シェアプレイス」では定番のアイテムで、入居者が美味しいレストランや気になる店などを書き込むことで入居者同士の情報交換、交流を促す(写真:リビタ)

シェアハウスを中心に入居が進んできた2018年3月に、三井不動産やリビタの担当者を交えて初回の会合を実施した。会合では1階の飲食テナントがケータリングを行い、シェアハウスやオフィスの入居者が交流した。参加者に事後に行ったアンケートでは、「この建物の運営者の顔や人となりを知ることができてよかった」と感想が寄せられたという。

三井不動産ベンチャー共創事業部事業グループ主事の光村圭一郎氏は、「異なるモノを組み合わせること、コミュニティーをデザインすることも、これから不動産会社に求められる仕事だと考えている。この建物に入居した人たちをつなぎ、育てることで、新たな化学反応を起こしていきたい。その思いを『ビーカー』という名前に託した」と話す。

BEAKER 日本橋人形町の各階平面図(資料:リビタ)

BEAKER 日本橋人形町の各階平面図(資料:リビタ)


文:村島 正彦

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