日本電気株式会社/NECソリューションイノベータ株式会社

AWSの専門組織を設置して
多様なクラウドのニーズに対応
オンプレミス(社内運用)や自社のクラウドサービスを活用したSIビジネスを展開するNECが、ハイブリッドクラウド環境をサポートするためにアマゾン ウェブ サービス(AWS)への対応力を強化している。グループ内に設置した専門組織を中核に関連サービスを提供し、全国のお客様の多様なニーズに応えている。

NECは、AWSが日本にデータセンターを開設した翌年の2012年にパートナー制度「AWS Partner Network(APN)」に加盟し、AWSのクラウドを利用したビジネスを手がけ始めた。14年には、AWSのクラウドを利用したシステム構築サービスの提供を開始している。現在、NECグループ内でAWSの資格取得者は約200人、AWSに関わるエンジニアは全国に500人以上になるという。

グループ内にAWSの専門組織を設置

 NECグループでAWSに関するサービス提供の中核を担うのは、グループ会社のNECソリューションイノベータ内に立ち上げた専門組織「AWS CoE(Center of Excellence)」である。11人の専任エンジニアがおり、AWSを活用したシステム構築・運用に関する研究開発を進めるとともに、24時間365日の保守体制を築いている。さらに、AWSの利用を検討している顧客に助言したり、グループ会社のノウハウやナレッジを集約したりしている。これらの成果をグループ内に還元し、AWS関連サービスの継続的な強化につなげている。
 APNに加盟した12年には、NECが提供するセキュリティー対策ツール「InfoCage SiteShell」や高可用性を実現する「CLUSTERPRO」などをAWS上でサポート。15年から16年にかけては、ハイブリッドクラウド環境で利用する際のサービスとして、ジョブ連携やバックアップも含めて構築を行う「ハイブリッドクラウド構築サービス」、閉域網接続を早期に低コストで実現する「NEC パブリッククラウド接続サービス」、お客様に代わって24時間365日の統合運用管理を行う「NEC Remote Infrastructure Management サービス」などを提供してきた。
 NECソリューションイノベータは、AWSのサービスに付加価値をつけて再販する「スタンダードクラウドサービス for AWS」や、AWS上のシステム運用を24時間365日サポートする「マネージドクラウドサービス for AWS」、AWSの仮想サーバを事前に設定し提供する「クラウド簡易パッケージ サーバ利用プラン for AWS」などをサービス展開してきた。通常、AWSのサービス料を支払う際は、決済時の為替レートを適用したクレジットカード決済であるが、「スタンダードクラウドサービス for AWS」では、顧客とAWSの間をNECソリューションイノベータが仲介することで、請求書発行による振込決済ができる。また、AWSと直接契約した場合と同じ利用料金で、問い合わせ回数が無制限になるなどのサポートを提供。為替変動の影響を受けない固定レートの決済も選択可能だ。
 NECの佐川幸博氏は、「NECの強みである、お客様の業務や既存システムを理解しているという安心感、大規模システムのプロジェクトマネジメント力、全国レベルでのサポート力などを活かし、NECグループ全体で、お客様の規模や地域によらないAWSを活用したシステム構築サービスを提供しています」と語る。

「SoE」のような新しいニーズに対応

 オンプレミス、自社のクラウド、データセンターによるハウジング(ハードウエアなどの預かり)といった多様なシステム基盤を提供しているNECが、AWSに本腰を入れ始めた理由を、佐川氏は「お客様のIT活用方法が多様化しており、新たなニーズが出てきたためです」と語る。
 この典型例が現在、IT業界で注目を集めている「SoE」と呼ばれる情報システムだ。SoEとは「システムズ・オブ・エンゲージメント」の略で、一言で表現すれば「顧客や取引先との関係を強化するシステム」のことである。これに対して、業務を効率化・省力化する従来型のシステムは「SoR(システムズ・オブ・レコード)」と呼ばれている。
 NECは、AWSの特徴が活かせる機能を、SoEを実現するソリューションの中で活用している。AWS上で提供されているサービスを組み合わせることで短期間にシステムが構築できるとともに、ビジネスが成長した際にもシステムを拡張するのが容易だからだ。顧客企業がSoEを利用したプロジェクトを見直す場合も、オンプレミスで必要になるハードウエアやソフトウエアへの投資が無駄になることもない。AWSのサービスの利用を停止するだけでよいからだ。
 もちろん、同社がオンプレミスで大きな実績を持っている業務システムを、AWS上のシステムと連携させたり移行させたりすることにも対応している。
 佐川氏は、NECのAWS関連サービスの強みを次のように語る。「オンプレミス、自社クラウド、AWS等のクラウドは、適材適所の使い分けをすべきものです。NECではこれらをハイブリッドで利用する際の認証連携機能や閉域網接続、統合運用サービスなどを提供し、お客様の利便性を追求しています」。

日本電気株式会社

NECソリューションイノベータ株式会社

http://www.nec-solutioninnovators.co.jp/sl/aws/