ブレインズテクノロジー株式会社

「機械学習」で異常を検知
匠の技を超える分析ソフト
人工知能で異常を検知する──ブレインズテクノロジーが開発した分析基盤ソフト「Impulse」が提供する機能である。このソフトは、過去に蓄積したデータから「正常な状態」を学習。その学習結果に基づいて、リアルタイムで収集したデータの中から異常が発生したことを検知する。

ITを活用して施設や機器の監視を行う場合、一般的には、収集したデータが特定の数値に達した際に、異常が発生したと判断する。しかし、こうしたルールでは異常を検知できないケースも多い。例えば、外壁の診断では、打診(たたいた音による診断)や目視、触診などの方法がとられる。これらの診断は単純なルールに落とし込めないため、通常はIT化することは困難。匠の技が必要になる。
 ブレインズテクノロジーの「Impulse」は、こうした領域にも応用可能な分析基盤ソフトだ。このソフトの大きな特徴は、過去に蓄積した時系列のデータから、人工知能技術である「機械学習」を活用して、その施設や機器の正常な状態のパターンを学習すること。学習後に、リアルタイムでデータを収集し、正常状態のパターンから外れた際に「異常が発生した」と判断する。同社では、このソフトの用途として、主にIoT(モノのインターネット)センサーデータの分析を想定している。

波形のパターンができれば何でも分析可能

 このソフトは、アマゾン ウェブ サービス(AWS)が提供する「AWS IoT」(センサーデータの収集)や「同DynamoDB」(データベース)、「同EC2」(仮想サーバー)などのサービスを活用。ここに同社が開発した機械学習エンジンなどを組み合わせている。AWSのクラウド上で動作するサービスのほか、オンプレミス(社内運用)向けのソフトでも提供する。
 同社は、「明るい未来を創造する技術集団」を標榜するベンチャー企業。研究開発部門を「未来工場」と名付けて、CTO(最高技術責任者)である中澤宣貴氏は、あえて「工場長」という肩書きにしている。同氏は「時系列で波形ができるデータであれば、何でも分析可能です」と語る。工場内の生産機器・設備や自動車の部品に取り付けたセンサーデータの分析、電力のスマートメーターの分析、インターネットのトラフィック分析など応用範囲は広い。ある製造業の事例では、部品の各製造工程で品質基準はクリアしているものの、最終的に製品として組み上がった段階でImpulseが不良品を見いだすこともあるという。
 Impulseを活用すると、最小構成でも3万台もの施設・機器をリアルタイム診断することも可能。人手に頼る匠の技では実現できない処理能力を備えている。こうした診断システムは通常、導入に数千万円ものコストがかかる場合もあるが、Impulseはコストが安いAWSのサービスを利用しているため、価格を安価に抑えている。異常検知の機能を持ったクラウドサービスの場合で、利用料金は1カ月で30万円からである。
 同社の林琢磨氏は、「クラウドサービスの場合は、膨大なコストを投じて本格導入する前に低コストで試験導入することが可能です。実際、PoC(コンセプト検証)として、Impulseを導入するお客様も少なくありません」と語る。

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