Top interview メットライフ生命株式会社 取締役 代表執行役 会長 社長 最高責任者 サシン・N・シャー氏

150年の歴史の中で培った「サイエンス」アプローチを活用し最も選ばれる生命保険会社へ

日本初の外資系生命保険会社として、1973年に営業をスタートしたメットライフ生命。同社の革新的な商品やサービスには、150年近い歴史を誇るグローバルブランド「メットライフ」が培ってきた「サイエンス」アプローチが息づいている。保険業界の動向や今後のビジョンなどについて、メットライフ生命のサシン・N・シャー社長に聞いた。

日本における事業ハイライト
生命保険会社が通常の予測を超えて発生するリスクに対応できる「支払余力」をどれだけ有しているかどうか判断するための行政監督上の指標のひとつです。
上記の格付けは2016年6月30日現在の評価であり、将来的に変更される可能性があります。格付けは格付会社の意見であり、保険金の支払いなどについて格付会社が保証を行うものではありません。
当社の財務情報等については、当社のホームページに掲載のディスクロージャー資料および決算のご報告ページをご参照ください。最新の格付けは、当社ホームページで確認できます。
(http://www.metlife.co.jp/about/results/
indicator/

AAカテゴリーの定義:保険会社が保険契約債
務を履行する能力は非常に高い。最上位の格付け「AAA」との差は小さい。
メットライフのはじまり

メットライフの起源は、南北戦争の時代にまでさかのぼる。1863年、兵士や水兵たちへの保障を提供するためにニューヨークのビジネスマンたちが資金を出し合い、現在のメットライフの前身となる「the National Union Life and Limb Insurance Company」が設立された。

左)大切に保管されている第一号の保険証 右)創業当時のメットライフの営業マン

強固な財務基盤を誇る S&Pの保険財務力格付けはAA-

―はじめに御社の沿革を教えてください。

 メットライフは1868年に米国で誕生した、150年近い歴史を持つ世界最大級の保険グループです。子会社および関連会社を通じて、約50カ国、約1億人のお客さまに保険、年金、従業員福利厚生サービスなどを提供しています。

 日本では、国内初の外資系生命保険会社として1973年に営業開始し、40年以上にわたり実績を積んできました。現在、約850万件(2016年3月末時点)の契約を通じてお客さまと信頼関係を築いています。

―数ある保険会社のなかで、御社の強みは何でしょうか?

 私たちの親会社であるメットライフは、生命保険グループとして現在米国第1位の総資産を保有しており、強固な財務基盤を誇ります。保険は長期にわたるお客さまとの約束であり、財務の健全性は信頼と安心を高めるために最も大切な要件と考えます。

 メットライフは約150年にわたるリスク管理と投資の実践に定評があります。こうした保険にまつわる「サイエンス」に誇りを持っています。

 2008年に起きたリーマン・ショックの際にも、メットライフは公的融資を受けませんでした。良好な財務体質の表れといえるでしょう。

 メットライフ生命は、国際的な格付け会社であるS&P社から保険財務力格付けで「AA-」という高い評価を得ています。資産の約6割を外貨で運用しているため、国内の低金利の影響を受けにくいことも財務の安定につながっています。

サイエンスを活用し革新的な商品やサービスを開発

―日本の保険業界をどのように見ていますか?

 急速な高齢化・長寿化が進み、日本の生産年齢人口は減少の一途にあります。将来にわたって豊かな暮らしを送るためには、自助努力が一層求められる時代といえます。医療や年金をはじめとする社会保障制度への不安感を反映し、保険商品に対するニーズも変化してきました。生命保険のような「死亡保障」から、医療保険や年金商品といった「生存保障」へとシフトが進んでいるのです。

 なかでも、外貨建ての貯蓄・年金商品に対する関心の高まりを感じます。国内の景気回復の足取りが重いなか、日銀はマイナス金利を含めた金融緩和策を維持し、政府は消費増税の再延期を表明しました。それに対し、米国や豪州といった他の先進国では金利や国内総生産(GDP)成長率が上向きつつあります。こうした内外の経済動向の違いが、外貨建て運用のニーズを生んでいると思われます。

 また、検索サイトやSNSにより消費者の情報収集力が高まり、お客さまの保険会社に対する期待も変化しています。市場でいま起きていることを分析し、どう対応すればよいのか。その答えを導き出す手段を私たちは持っています。それは、約150年の歴史の中で培ってきた「サイエンス」アプローチです。革新的な商品やサービスを開発していくことが重要だと考えています。

 今後は保険やヘルスケアといった商品・サービスがIT技術と一体化していく流れが進むと見ています。

―商品開発で重視するポイントを教えてください。

 保険商品は複雑になりがちで、関連するさまざまな文書もお客さまにとって分かりにくい場合が多いのが現実です。私たちはお客さまのニーズを「サイエンス」を活用して理解し、シンプルで柔軟な商品開発を基本としています。その上でマーケティング「サイエンス」を通じてお客さまに最も分かりやすく商品を提供しています。

 2014年に発売した終身医療保険「Flexi」では、病気になった体験をお持ちの方を含む約4000名を超える個人へのアンケート調査から、医療保険の役割を再確認できました。その結果に基づき、多くの人が心配している生活習慣病に手厚く、保障内容のシンプルな分かりやすい特約を新たにラインアップに追加しました。希望する保障を自由に組み合わせることができる柔軟性を追求した保険です。

 また、退職後の生活費や医療費の負担に対する不安の声を受け、リスク分散の手段として外貨建て一時払終身保険商品「サニーガーデンEX」を用意しました。世界中で約50カ国のネットワークを持つメットライフは、世界のマーケットデータをリアルタイムで分析することが可能です。「サイエンス」アプローチの強みは、リスクマネジメントや投資運用の観点からも発揮されています。

メットライフ生命の「サイエンス」を紹介するページはこちら

従来の生命保険会社にはない商品やサービス、顧客経験を提供する

心身の健康を支援する「ヘルス&ウェルネス」

―サービス面の方針についてもお聞かせください。

 保険商品を購入するお客さまが求めるものは、「安心感」だと思います。本当は病気とは無縁の健康な人生を求めているはずですから、保険金や給付金の請求を望まれているわけではありません。そう考えると、お客さまにとって最も必要なものは、健康状態を維持改善し、疾病の予防につながるサービスではないかと思い至るようになりました。

 そこで新たに開始したのが、「ヘルス&ウェルネス」の取り組みです。保険商品で経済的なリスクをカバーすることに加え、心身の健康を支援するサービスを提供します。

―すでに開始している具体的なサービスはありますか?

 「ベストホスピタルネットワーク/受診手配・紹介サービス」を2016年4月に立ち上げました。11年にわたり提供してきたセカンドオピニオンサービスを通じて集まったお客さまの声を分析した結果、「専門的な治療が行える医療機関を紹介してほしい」というニーズの強さが明らかになったことが、サービス開始のきっかけです。医師手配紹介事業を行うティーペック株式会社とパートナーシップを結ぶことで、がん研有明病院をはじめとする国内有数の医療機関ネットワークを紹介できるようになりました。また、乳がんの早期発見や健康意識啓発も、この分野で実績を持つ企業と協力して行っています。

 将来的には、認知症や糖尿病といった重大疾病の予防プログラムや健康増進サービスなどの提供を検討しています。医療保険やがん保険における長い経験を通じて培ってきたデータを活用することで、一人ひとりに合った健康長寿のためのサービスプログラムをお届けできると考えています。

保険のデジタル化を進める

―IT化のトレンドにはどう対応していきますか?

 デジタル技術の進展は、保険業界を根底から覆す可能性を秘めています。その変化をリードするべく、私たちはカスタマー・セントリシティの観点から「保険のデジタル化・モバイル化」に向けて多大な投資を行います。

 お客さまの利便性の向上と社内での処理業務の効率化を進める一環として、保険設計と申し込み手続きの一連の流れをデジタル化し、ペーパーレスなプロセスをスタートします。事務手続きの負担を減らすことで、引き受け査定を素早く正確に行うことができます。お客さまにとって大きなメリットになるでしょう。

 さらに、契約データを活用し、ビッグデータ分析を行う「アドバンスト・データ・アナリティクス」の取り組みを進めています。タイムリーかつ効率的にニーズを把握することで、「自分を理解してくれている」という信頼や満足を提供したいと考えています。

―最後に、今後のビジョンをお聞かせください。

 お客さまの「人生の『もっと』をかなえる応援をします。」これが私たちのミッションです。資産規模やシェア、売り上げを成功の指標にするのではなく、「お客さまから最も選ばれる生命保険会社になる」ことを目指します。

 保険を「サイエンス」と捉え、従来の生命保険会社にはない商品やサービス、そして顧客経験を提供することにより、お客さまの変化に富んだ人生をより充実させるお手伝いをしていきます。メットライフ生命の今後にぜひご期待ください。

メットライフ生命の「サイエンス」を紹介するページはこちら

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