Officeを使いこなせばビジネスは変わる 会議のプロフェッショナル 堀 公俊 氏

会議を成功に導くためのファシリテーション入門

近年、多くの組織が導入を始めたWeb会議。時間やおカネの削減が期待される一方で、そもそも生産性の低い会議を続ける限り、効率が上がることはない。「意見が出ない」「同じ話の繰り返し」「話がまとまらない」など、会議に関する不満はどうすれば解消できるのか。話し合いを円滑にする技術「ファシリテーション」の第一人者、堀公俊氏に聞いた。

そもそも会議は非効率なのか?非効率な会議なのか?

 

「会議の話がまとまらなかったり、同じ話を何度も繰り返したりするのは、参加者が自分の意見を通すことばかりに気を取られ、会議を進めようとする意識が抜け落ちてしまうからです」と堀氏。意見の交わし合いがヒートアップすればするほど、ますます収拾がつかなくなり、限られた時間でアウトプット(結論)を導き出すことは困難になってしまう。

逆に、あまり意見が出ない会議だと、場の雰囲気がしらけてしまい、たとえ結論が出たとしても、参加者は納得感を得にくくなる。「退屈な会議からは、何の生産性も生まれません。参加者から積極的に意見を引き出し、白熱してきたら、混乱を招かないように意見を整理しながら結論に導いていく技術が必要です」(堀氏)

そうした話し合いを円滑に進める技術を「ファシリテーション」と呼ぶ。堀氏は「会議を開くときには、進行役であるファシリテーターを立て、意見を引き出し、まとめる役目を担ってもらうことが成功の秘訣です」とアドバイスする。


Kimitoshi Hori

日本ファシリテーション協会初代会長、組織コンサルタント。 研究会や講演活動を通じてファシリテーションの普及に努める。近著に『ファシリテーション・ベーシックス』『問題解決フレームワーク大全』(共に、日本経済新聞出版社)、『フレームワークの失敗学』(PHP研究所)など。

議論を見える化するファシリテーションの技法

円滑な会議を実現するためにファシリテーターがやるべきこととして、堀氏は、①参加者と事前に会議の段取りをしっかり共有すること、②意見を引き出すために、さまざまな質問を投げかけること、③出てきた意見をホワイトボードにわかりやすく整理すること、④書き出された意見の中から共通項を見つけ出し、結論にまとめ上げていくことの4つを挙げる。

「特に③の意見整理は、議論の全体像を参加者全員が共有し、どこに的を絞って話し合いを進めていくかを知るうえで非常に重要です」(堀氏)

意見整理のための図解ツールとして、堀氏が勧めるのは「ツリー型」「サークル型」「フロー型」「マトリクス型」の4つ。会議の性格や議題に合わせて臨機応変に使い分けたいが、それぞれの特徴について説明してもらった。

ツリー型

ツリー型

物事を整理するのに最も一般的でわかりやすい方法。たとえば20の意見は頭に入らなくても、大きく2種類だったら理解できるもの。出された意見やアイデアから2~3の大分類(幹)のかたまりをつくり、そこに小分類(枝)をぶら下げて整理していく。全く異なる観点や、ミクロな話題でマクロな意見が持ち出されて議論が混乱しても、階層構造にすることで主従関係がはっきりする。また、整理する過程で意見のヌケモレや重複も発見しやすい。

Point モレやダブりをつくらない

サークル型

サークル型

意見が単純に分類できることは少ない。異なる意見でも、それぞれの中身が微妙に重なり合っていることもある。そんなときは、出された意見の中から、関連するもの同士をまとめて線で囲い込んでみる。複数の意見が完全に同じサークルの中に入ることもあれば、大きくくくれば同じサークル内に入る包含関係になることもある。議論の最後のまとめのほか、意見の重なり合う部分からユニークなアイデアを生み出す際にも有効。

Point 重なりが新たな発想を生む

フロー型

フロー型

物事の順序や因果関係などを考えるときに使える技法。たとえば、生産・物流プロセスにおける課題を洗い出すのなら、仕入れから加工、検査、保管、出荷といったプロセスを時系列で書き出し、どの部分に課題があると思うのかを参加者から聞き出せば、非効率でムダな部分や、よりスムーズにできる工程などを顕著にできる。また、矢印の向きを逆にしたり、関係のなかったアイデア同士を結んだりすることで、新たなアイデア発想に使うことも。

Point 流れ・つながりを整理する

マトリクス型

マトリックス型

論理を構造化するのに強力な技法。縦軸(行)と横軸(列)それぞれに項目を並べて縦横の線で区切る。これによって縦横2つの項目が重なり合うスペースがいくつも生まれるので、出された意見やアイデアを当てはまると思われるスペースに書き並べる。たくさんアイデアが出た際でも、「より簡単なもの」「より効果的なもの」など優先順位をつけた評価ができる。会議の締めくくりで出された意見を再整理し、結論を導くときなどに役立つ。

Point 一刀両断に議論を切る
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