世界も認める国産時計の実力

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―― 国産時計は、今年、どんな動きを見せているでしょうか?
篠田 カシオは70万円以上もするGショックの高級時計「MRG-G1000HT」を出しました。Gショックに関しては、割と高価格帯で展開していける素地ができてきたのかな、と思います。
広田 世界ブランドとしての認知を進める意味でいうと、カシオは少なくともGショックでは成功しつつある。
篠田 シチズンも、先ほど話に出た「エコ・ドライブ ワン」は、日本のメーカーにしかできない技術力を感じさせるモデルですよね。
広田 セイコーの場合、「グランドセイコー」(GS)が前年比で30%くらい伸びているそうですよ。今年はこれまでのGSらしさをベースにしつつも、少しずつそこからはみ出すようなモデルが登場しています。その一つが、プラチナケースを採用した「スプリングドライブ8DAYS」。あのプラチナの加工技術はすごい。「GSを世界ブランドにする」という、セイコーの強い意思を感じさせます。海外のジャーナリストたちも、品質はいいし、バリュー・フォー・マネーだという点は十分に認識している。そのイメージをどう世界のエンドユーザーまで広めていくか。それが今後の課題ですね。
―― 最後に、ビジネスパーソンにオススメの一本をそれぞれ挙げてください。
篠田 僕は、激動の時代だからこそ、男性は原点に立ち返り、男らしさを取り戻すという意味で、IWCの「パイロット・ウォッチ・マークⅩⅧ」のシルバーメッキダイヤルを。昔は無骨な時計が人気だったけれど、現代を生きるビジネスパーソンには、もっとスマートに時代を乗り切れる、こういうものがふさわしい。
広田 僕のほうは、ショパールの「L.U.C XPS 1860」のSSモデル。さりげない個性を持ちながら、ドレスウォッチとしても使えて、汎用性が高いと思います。
―― ありがとうございました。

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広田推薦
ショパール L.U.C XPS 1860

創業者のイニシャルを冠し、20年前に発表されたコレクション初のモデルにオマージュを捧げる一本。自動巻き、SSケース、径40㎜、112万3200円(今秋発売予定)

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篠田推薦
IWC パイロット・ウォッチ・マーク XVIII

旧モデルの3日分の日付表示(前日、翌日含む)を1日に変更。ケース径も1㎜縮小し、より無駄をそぎ落としたデザインに。自動巻き、SSケース、径40㎜、52万9200円

Masayuki Hirota

時計ジャーナリスト。一般企業での勤務後、現職。時計専門誌『クロノス』日本版主筆。共著に『ジャパン・メイド トゥールビヨン』(日刊工業新聞社)など。

Tetsuo Shinoda

時計ジャーナリスト。講談社の雑誌『ホット ドッグ・プレス』を経て、独立。著書に、『成功者はなぜウブロの時計に惹かれるのか。』(幻冬舎)がある。

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