消費者の行き先に広告を表示すれば、即消費につながる

スマホやタブレットなどモバイル端末の普及により、動画広告も屋内から屋外へ飛び出し、あらゆる場所で消費者に接触するチャンスを得られるようになった。
そうなると、テレビコマーシャルに比べ、より具体的に商品やサービスの購買行動を喚起させることが可能になる。フェイスブック ジャパンの鈴木氏も「Facebookでは、今後より一層、具体的な購買行動を促す広告サービスの充実に努めていきます」と語る。

そのうえで、鈴木氏は、今後起こり得る広告サービスのイノベーションは3つある、と話す。

1つ目のイノベーションは、位置情報ターゲティングだ。
「スマホの位置情報機能を利用して、店舗など購買の現場となる周辺に近づいたFacebookユーザーにピンポイントでターゲティングをして、そのユーザーのスマホに特定の広告を配信し、店舗やイベントへの行き方を伝えたり、クーポンを発行したり、セール情報を教えたりすることができるようになります」(鈴木氏)

2つ目は、Facebookを介した小売業との協業マーケティングだ。
小売業のFacebookぺージに、クライアント企業が自社商品のブランド広告を打つ施策だ。「小売業にとっては自社店舗にFacebookユーザーを呼び寄せるチャンスが増え、クライアント企業は店舗での売り場の獲得や小売業との関係強化を図れます」と鈴木氏は説明する。

3つ目のイノベーションは、小売業のPOSデータとFacebookとの連携だ。
小売店の現場で蓄積されたPOSデータとFacebookユーザーのビッグデータとを掛け合わせて、見込み顧客に向けて特定商品の広告を打つといったマーケティングを行うことを可能にする。

クリック率でKPIを測る時代は、終わった

これまで、インターネットを活用した広告施策、いわゆるデジタルマーケティングのKPI(重要業績評価指標)は、たとえば、広告サイトやホームページの「クリック率」などで計られてきた。ただし、こうした指標はあくまで目安にすぎず、本当に消費者が「好きになってくれたり」「買ってくれたり」する具体的な態度変容を促したかどうかまではなかなか可視化できなかった。それが、Facebookの広告機能を活用すると、より直接的な指標によって広告効果を計測できるようになる。フェイスブック ジャパンでClient Partner Managerを務める川野 佑樹氏によれば、Facebookは第三者機関などとパートナーシップを組み、精度の高い調査メニューをいくつか用意しているからだ。その中から次の4つを紹介しよう。

①インテージと共同で、テレビとFacebookのリーチ計測を行い、それぞれの最適配分を算出する効果測定メニュー

②ニールセンと共同で、オンターゲット率(全インプレッションの内、ターゲットに到達した割合)を導き出すメニュー

③アンケートを利用して、広告効果を検証するFacebookのブランドリフト(ブランド認知がどれだけ向上したか)調査

④インテージのシングルソースパネル(i-SSP)とFacebook、Instagramの広告接触状況のログを連携させ、インテージの消費者パネルを使ったFacebookの広告効果が分析できる測定メニュー

フェイスブック ジャパンの長谷川代表取締役は、イベントの冒頭にこう強調していた。

「Facebookの動画広告は、ユーザーに強制的に見せるものではなく、ユーザーに能動的に発見してもらうコンテンツです。プッシュ型ではなくプル型の広告なのです。クライアント企業が、自社のブランドのことを、消費者にもっと好きになってほしい、新商品のことをもっと知ってほしい、面白いプロモーションを展開しているのでぜひアクセスしてほしい。そんなクライアント企業のニーズと、Facebookの動画広告とは、きわめて親和性が高いと思います」

企業のブランディングにFacebookは有用な場を提供できると、長谷川氏は言う。

Facebookは膨大なユーザーのビッグデータを有するため、クライアント企業は狙ったターゲットに確実にアプローチができる。Facebookユーザーの中から抽出した特定の層に、適切なタイミングでアプローチし、インパクトのある動画広告を配信することで、Facebookユーザーを、クライアントの顧客になってもらい、実際の購買行動に結びつける。

Facebookは、企業のマーケティングニーズにぴったりのコミュニケーションツールとして、今後ますます活用されていくだろう。