よりよい地球の未来をつくる
デザインで人の行動を促し命の現場を支える
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日本アジアグループ株式会社
よりよい地球の未来をつくる

COP21で採択された「パリ協定」では、世界の気温上昇を産業革命前から2度未満に抑えることを目標に掲げている。地球の気温上昇は気候変動に直結し、集中豪雨やそれに伴う土砂災害などの原因となるが、それだけではない。健康リスクも拡大するのだ。気温上昇で、熱中症が増加、糖尿病、心不全、慢性肺疾患、心臓発作の既往症のある高齢者で死亡率が上昇する可能性が指摘されている。

国際航業 営業本部 営業企画部 副部長 和田 直人

「すでに問題になっている医療の課題がますます深刻になっていきます」と日本アジアグループ傘下の国際航業の和田直人は話す。安心・安全で持続可能なまちづくりを支えてきた国際航業が医療施設情報システム『メイフィス(Mefis)』を手がけているのは、それを解決するためだ。すでに9県で導入されている。

※Mefis ⇒ Medical facilities information systemの略

“使われる”システムを提供し
搬送時間の削減に貢献

医療の現場の大きな課題には、救急搬送件数の増加と、搬送時間がある。それをマッチングで解消しようというのがメイフィスだ。医療機関には毎日、救急患者を受け入れ可能かどうか、当直医は誰かなどの情報を入力してもらい、救急隊員はそれらの情報と現場からの距離をタブレット端末で参照し、搬送先を絞り込み、搬送時間の短縮を実現する。たとえば群馬県ではメイフィス導入後、いわゆるたらい回しをすることなく、一度で搬送先が決まるケースが79%から85%に増加し、平均搬送時間も37.21分から35.28分に短縮された。1分1秒が生死を分けると言われるが、2分近くの短縮は驚異的だ。

2013年1月にシステムを導入後、平均搬送時間は短縮されている

実はこういったシステムは2002年に国際航業が提供し始める以前から全国の都道府県で導入されている。しかし、データ入力時に医療機関の負担が大きいこと、救急の現場ニーズが満たされていないことから利用度はあまり高くなかった。そこでヒアリングを繰り返し、ユーザーの声を聞きながらシンプルで使いやすいUI(ユーザー・インターフェース)を持つシステムをつくりあげた。開発を担当した荒井聖子は「初めは救急隊員に搬送情報を入力してもらうことに難しさを感じました」と振り返る。医療機関の入力する「受入情報」、救急隊員の入力する「搬送情報」、これに事前に決められた「搬送実施基準」の3つの要素で搬送先はほぼ決まる。これを1画面で視認できるデザインを考案しリアルタイムで更新させるシステムを開発した。「ヒアリングに協力してくださった皆様のおかげもあって、医療機関と救急隊員の双方が使いやすいシステムになったと思っています」と胸を張る。入力を促し、最新情報を参照できるシステムとなり利用度が向上したことで、地域医療機能の向上につながっている。

救急隊員は、救急車の中でもタブレットで必要な情報を視覚的に把握できる

医療機関検索が便利になれば
軽症での救急搬送を減らせる

メイフィスは、一般市民向けにも医療機関の検索機能を提供している。たとえば「今すぐ行ける、自宅の最寄りの医療機関」などを簡単に調べられるのだ。これは、東京生まれの和田が土地勘のない大阪に転勤し「どの医療機関へ行ったらいいのかまったくわからない」経験をしたことから生まれたアイデアだ。土地勘があったとしても緊急時には戸惑うはずだ。その課題を解決できれば、救急搬送件数の増加を食い止めることができる。「日曜でも受診可能な診療所がすぐにわかりますから、軽症ならば救急病院へ駆け込む必要がなくなります」と和田。こうして軽症の患者を近くの診療所へと自然にナビゲートし、さらには救急病院の混雑緩和にも貢献する。ここでもマッチングが自然に促されているのだ。

「システムのデザインを工夫することで人の行動を変える。メイフィスは行動をデザインするシステムです」と和田は話す。課題を解決する医療システムの充実は、日本アジアグループが進める、安心・安全で持続可能なまちづくりに不可欠なプラットフォームだ。

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