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DETAIL MATERIALS

ウルトラウエストンのすべて

履き口を回り込むように入った、パイピング。
アッパーと同色で、仕上げも美しい。

小暮:さて森岡さん、本題に移りますがジェイエムウエストンの新作「ウルトラウエストン」はいかがですか?

森岡:デザイン的にはシンプル。かなり研ぎ澄ましたような印象ですが、これもシグニチャーローファー#180、ゴルフ同様、パリっぽさを感じますね。

小暮:確かにデザイン的には余計なものをプラスしているというよりは、省いている感じがしますが、ディテールへのこだわりは相当なものがあります。フィニッシング(=仕上げ)もこれまでの既成靴のレベルを完全に超えています。

森岡:たとえばこの「ローファー」ですが、アウトラインにアッパーと同系色のパイピングが施されています。これはタキシードに合わせるエナメルパンプスなどのフォーマルな靴によく見られるディテールです。素敵ですね。

小暮:こうしたディテールには、やはりフランスのエレガンスを感じますね。ライニングとインソールの色もバーガンディで、ロゴもゴールド。スペシャル感がありますね。

インソールのカラーはバーガンディ。ゴールドでブランドのロゴマークが入る。

森岡:バーガンディは今年のトレンドカラーのひとつ。それにアッパーの光沢もいいですね。

小暮:自社で革を鞣していることもあるのでしょうが、これはハンドポリッシュ、つまり手で磨き上げているそうですよ。ソール中央の部分も、ハンドペインティングだそうです。ウルトラウエストンには手作業で行われている部分が多いのです。

森岡:ソールを見ると、つま先に「W」の飾り釘が施されていますね。クラシックなディテールですが、これも絶対、手でやっているでしょう。ソールだから普段は気付かないところですが、こういうところに職人技とか手の味わいを残す。こういうところがフランス的なんです。

小暮:別に批判しているわけではありませんが、これがイタリアだと、わかりやすいところにこうしたマーキングをするわけです。しかしジェイエムウエストンは違う。

ソールのつま先には「W」の飾り釘が入る。ソール中央のバーガンディもインソールと同色で、手作業で色づけされる。

森岡:一発勝負では無いということですね。何度も言いますが、これ見よがしではない。実際に履いてもらい、このエレガンスの神髄を体験して気付いて貰えばいいというくらいにアンダーステイトメント(=控えめ)なんです。紳士的じゃないですか。

小暮:製法はグッドイヤーウエルトですがエレガントなんです。ソールの仕上げも実に美しい。これもある意味、フランスらしさ、職人技なのではないでしょうか。

森岡:無骨な感じはまったくしませんね。ソールからヒールへのラインが流麗そのもの。これは靴フェチなら唸ってしまうラインだと思いますよ。本当にセクシーです。

小暮:そういう意味では、「ワンピースオックスフォード」は本当にエレガンスなデザインです。パーティーなどドレスアップしたい時に選びたい一足で気品を感じます。

既成靴のレベルを超えた美しい仕上げとフォルム。熟練の職人技が薫る。

森岡:そうですね。ローファーもワンピースオックスフォードもブラックならば、タキシードに合わせてもいいと思いますね。一方、「ローブーツ」はジェイエムウエストンのアイコンモデルであるサイドゴアブーツから着想を得たモデルです。こちらはカジュアルな装いにも似合うと思います。

小暮:名品のシグニチャーローファー#180がドレスからカジュアルにも似合うように、このローブーツもドレスからカジュアルまでコーディネーションできそうですね。さすがミッシェル・ペリーがデザインしているだけのことはあります。うまいです!

森岡:ウルトラウエストンは、まさにジェイエムウエストンの靴作りのこだわりを込めた新作というわけですね。大いに期待できます。

小暮:新たなる定番モデルの誕生だと断言できますね。