Mixed Realityから始まる産業革命

クラウド ×Mixed Realityがもたらすインパクトデータがもたらす巨大産業

製造業や建設業などを中心に、Mixed Reality(以下、MR)のビジネス活用が加速している。業務効率の改善やセキュリティの向上など、確かな手ごたえを感じ始めている企業も少なくない。
すでにMRの可能性を次の段階へと引き上げる試みも始まっている。クラウドサービスとの融合だ。クラウドサービスには、地理的な制約がない。豊富なデータ容量と、高度な演算能力を備えている。そうした特徴を生かすことで、MRの可能性は飛躍的に高まる。
クラウドサービスとの融合は、MRのビジネス活用に何をもたらすのか。最新のトレンドと、先進的な取り組みを紹介する。

クラウドとの融合でMR活用は新たな領域へ

クラウドサービスには、従来のコンピューティングにはない特徴がある。
時間や場所を問わず、あらゆるデバイスとプラットフォームをまたいで同じサービスを提供できる。地理的な制約がなく、巨大なデータ容量と優れたデータ処理能力を備えている。
そうしたクラウドサービスと組み合わせることで、MRの可能性は一気に高まる。
マイクロソフトは、自社のクラウドサービス「Azure」を活用し、すでにその最先端を行くサービスを展開している。「 Microsoft Azure Mixed Reality Services 」がそれだ。
現在のところ、「 Azure Spatial Anchors 」と「 Azure Remote Rendering 」という2つのサービスが発表されている。

クラウドサービスと組み合わせてMRを運用できるMicrosoft Azure Mixed Reality Service。Azure Spatial AnchorsとAzure Remote Renderingの2つのサービスがある。

クラウドサービスは地理的な制約を超え、デバイスの違いを超えてサービスを提供できる。その特性を生かせば、広大な工場やプラント、一般の市街地などで、3Dの空間情報を共有し、多くのユーザーに同時にMR体験を提供することが可能になる。
Azure Spatial Anchors は、現実世界とホログラムの空間情報を、Azureを介して多数のユーザーと共有できるサービスだ。 HoloLens 2 でしか共有できなかったホログラム情報が、iOSやAndroidを含むあらゆるデバイス間で共有できるようになる。
使い方は簡単だ。 HoloLens 2 を使用して現場のMR空間にアンカーを作成し、そこに必要なデジタルコンテンツをアタッチする。すると、 Azure を介して空間情報が即座に共有され、例えばウェイファインディングなどで使用できる状態になる。
Azure Spatial Anchorsでは、位置情報だけでなく、IDやストレージ、セキュリティ、分析データなど、さまざまな情報をAzureを介して共有し、MRで可視化できる。

Azure Spatial Anchorsは、位置情報だけでなく、IDやストレージ、セキュリティ、分析データなど、さまざまな情報をMRで可視化できる。

さらに、そこに人工知能(AI)を組み込み、モノのインターネット(IoT)の情報を統合する試みも始まっている。
現場のIoTセンサーから集約された膨大なデータは、MRで可視化することにより、直感的に把握しやすくなる。複雑な情報をシンプルに表現することで、迅速な理解と意思決定を促進できる。

高速レンダリングがMR体験の質を向上

クラウドサービスのもう1つの優位性は、豊富なデータ容量と高い処理能力だ。
Azure Remote Rendering は、数千万から数億ポリゴンもあるような、複雑で巨大な3Dデータを、 Azure 上のGPU( Graphics Processing Unit )で高速にレンダリングし、 HoloLens 2 やモバイルデバイスにストリーミング配信できるサービスだ。
HoloLens 2 やモバイルデバイスのデータ処理能力には限りがある。巨大な3Dデータを扱うことはできない。従来は、データを間引いて簡素化し、小さなデータに加工してから使う必要があった。
当然ながら、これでは3Dデータの品質が失われ、解像度が下がる。このため、エンジンの設計レビューや建築物の分析、手術前の検討など、細部まで表現しなければならないシーンでの利用に限界があった。
Azure Remote Rendering の登場により、その問題が解消される。データ処理の部分をクラウドサービスに任せ、巨大なデータを高速でレンダリングする。その演算結果だけを HoloLens 2 やモバイルデバイスに渡して表示させることができる。
これにより、処理能力が限られたデバイスでも、質の高いMR体験を提供できるようになる。高精細なMR体験で問題をわかりやすく共有し、時間のかかっていたレビューや検討作業を効率化できる。

新たなセンサーデバイスで広がる可能性

クラウドサービスの強化とともに、企業の現場で広範囲にわたって活用が可能となる、センサーデバイスも登場している。
「 Azure Kinect DK 」がそれだ。AIセンサーと開発者向けのツールが一緒になっている。
AIセンサーには、高度な深度センサーや空間マイクアレイ、ビデオカメラ、IMU(加速度センサー、角速度センサー)などが内蔵されている。

Azure Kinect DKのAIセンサー。高度な深度センサーやビデオカメラなど、さまざまなセンサーが内蔵されている。

Azure Kinect DK を利用すれば、クラウドサービスと組み合わせたMRとAI、IoTなどを活用し、企業ごとのニーズに特化した独自のシステムを構築できる。
さまざまなビジネスシーンに応用できるが、初期の活用シナリオとしては、主に4つの事業分野が想定されている。流通・製造業、医療・ヘルスケア、リテール、ロボティクスだ。

Azure Kinect DK の初期の活用シナリオとして想定される4つの分野。分野ごとに具体的なアプリケーションが提案されている。

これを使用して、すでに独自のシステムを開発している企業もある。
例えば、ドイツ、米国の流通大手であるDHLやFedExは、出荷作業を極限まで自動化しようとしている。流通センターに新しい荷物がやってくると、そのサイズや形状をAIセンサーが自動的に3D計測し、アプリケーションが出荷情報を入力する。荷物は自動的にパレットに積み下ろされ、正確な行先に向けて出荷される。

製造業や医療の分野で進むMR活用

また、中国のDataMeshでは、 Azure Kinect DK とマシンラーニングを組み合わせ、部品形状の細かい相違をCADモデルで認識できるシステムを開発している。自動車の製造ラインで担当者がミスをしないよう、MRでアシストする。
一方、医療の分野では、米国のOcuveraが先進的な取り組みを進めている。入院患者がベッドから転落するのを防ぐシステムだ。ベッド上の患者の動きを深度センサーで監視し、ベッドから下りようとする行動を感知すると、看護師に転落の危険を知らせる。
米国では、年間100万人以上の患者がベッドから転落し、約1万1000人が亡くなっているという。こうしたアクシデントをゼロに近づけるため、同社は今後もシステムの開発を続けていく。

MRとクラウドサービスが融合することで、その可能性は飛躍的に高まり、応用範囲も拡大する。それに必要なサービスやハードウェアの提供も始まり、あらゆる企業にとって、MRを活用しやすい環境が整ったと言えるだろう。
MRの活用は、まだ始まったばかりだ。いち早く使いこなせば、大きな競争力につながる可能性を秘めている。

Microsoft Mixed Reality パートナー企業のご紹介

  • HoloLens 2 Ready ソリューション:
  • Azure Mixed Reality ソリューション:
    • Azure Spatial Anchors プレビュー:
    • Azure Digital Twins +HoloLens:
  • Microsoft Dynamics 365 Biz Apps:
  • ※表記なしの企業は、各企業までお問い合わせください

株式会社アウトソーシングテクノロジー

AR匠

株式会社インフォマティクス

GyroEye Holo

株式会社エム・ソフト

Holospect

株式会社神戸デジタル・ラボ

株式会社セック

株式会社積木製作

DataMesh株式会社

DataMesh Director

株式会社電通国際情報サービス

株式会社ナレッジコミュニケーション

ナレコムVR

日本電気株式会社

日本ビジネスシステムズ株式会社

Microsoft HoloLens 導入支援サービス

ナレッジワークス株式会社

アプリ開発&ARサービス

南国アールスタジオ株式会社

WHITEROOM

株式会社ネクストスケープ

株式会社博報堂

株式会社博報堂プロダクツ

株式会社ポケット・クエリーズ

QuantuMR(クァンタムアール)

株式会社ホロラボ

mixpace

株式会社YE DIGITAL

株式会社wise

  • HoloLens 2 Ready ソリューション:
  • Azure Mixed Reality ソリューション:
    • Azure Spatial Anchors プレビュー:
    • Azure Digital Twins +HoloLens:
  • Microsoft Dynamics 365 Biz Apps:
  • ※表記なしの企業は、各企業までお問い合わせください