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バイクライフの生涯パートナーを目指すバイク王カスタマーセントリックな事業展開を支えるHCIによる買い取りと販売の統合システム基盤を構築

バイク王&カンパニー(以下、バイク王)はいま、従来の買い取り専門業からバイクに関わる面と時間軸の広がりを持ったサービスを総合的に提供する「バイクのことならバイク王」へのブランド変革を実行している。コーポレートグループ 広報IR・経営管理担当の山下一幸氏が説明する。


株式会社バイク王&カンパニー
管理部門 コーポレートグループ
広報IR・経営管理担当 シニアリーダー
山下 一幸 氏
「中期経営計画に基づいて、すでに全59店舗のうち52店舗が買い取りに加えリテール販売までを行う複合店となりました。国内のバイク保有台数は微減傾向にありますが、価値の高い原付二種以上の保有台数は微増傾向にあります。バイクを「売る」「買う」に加え、メンテナンスやパーツ、保険やレンタルといったバイクを「楽しむ」ためのさまざまなサービスの提供を通じて、お客様の豊かなバイクライフを共に創る存在、『バイクライフの生涯パートナー』が我々の目指す姿です」

■ビジネスの進化に伴う経営からの要望の変化と、既存システムにおける課題


株式会社バイク王&カンパニー
管理部門 情報システムグループ
マネージャー 小熊 和弥 氏
バイク王で全社のICT全般の設計から運用までを担当する情報システムグループ マネージャーの小熊和弥氏は、その事業の進化に伴うITインフラへの経営からのリクエストと、既存システムにおける課題を次のように話す。

「数年前までは、買取店舗と小売店舗が分かれていたため、バイク買い取り業務で利用する業務システムと、小売り業務システムが異なっていましたが、約3年前から買取と小売を融合した複合店を増加したことにより、システムにおいても統合する必要性が高まりました。商品であるバイクおよびお客様情報の重複管理は、ビジネス推進上、不都合や無駄が多かったのです。以前から経営層より各店舗での売上数値のタイムリーな可視化を求める声は上がっていましたし、カスタマーセントリックの視点からも、商品およびお客様情報の効率的で一体化された管理、運用が求められました」

利用中の Windows Server 2008 R2 のEOSを控えていたことも重なり、同社はITインフラの刷新を検討する。

「当社は全国展開の店舗でお客様情報も多く取り扱うため、ローカルPCで個人情報を取り扱わないセキュリティポリシーを定め、10年以上にわたってシンクライアント環境を活用しています。当時はブレードサーバーを用いて、業務システム、クライアントも Widows Server 2003 を用いて物理OSでターミナルサービスを利用していました。その後、Windows Server 2008 R2 に移行し、Hyper-V による仮想化を実施していましたが、拡張時に必要以上に機器コストや工数がかかるため思うように進められない課題がありました。今回の改訂は単に買い取りと販売業務システムの統合だけではなく、今後のビジネスのあり方について役員をはじめとする経営層にも広くヒアリングを実施し、将来のグランドデザインを描いたうえでRFPを策定する『次世代基幹システムプロジェクト』としてスタートしました。業務系基幹システム(受付、仕入、在庫、販売、他システム連携)のハードウェア、ソフトウェアなどがその更改範囲です。加えて各種のデータを統合、解析しての市場分析や予測といったマーケティング的な観点も視野に入れて、設計を進めました」(小熊氏)

その中で新技術であるHCI※1 には早くから着目していたと小熊氏は語る。

「仮想化しても物理機器の構成複雑化により障害のリスクは必ず増えますし、切り分けも困難で復旧まで時間がかかります。実際に既存環境で仮想ネットワークやストレージが瞬断する不具合があり、原因の特定も困難でした。HCI ※1であれば構造がシンプル化し、障害発生リスクの軽減や万一の際の切り分けも、増設も容易になるという期待がありました」

※1 HCI(ハイパーコンバージドインフラストラクチャ):汎用サーバーにコンピューティング機能とストレージ機能を統合した検証済みの仮想環境。インフラ構築コストおよび期間の短縮、運用負荷の低減、柔軟なシステム拡張といったメリットをもたらす。

■Dell EMC Solutions for Microsoft Azure Stack HCI 選定理由

同社は各社のHCIを比較、検討した結果、Dell EMC Solutions for Microsoft Azure Stack HCI (旧称S2D Ready Node)の採用を決定する。採用の決め手について、小熊氏はこう話す。

「まず、他社比較でコスト面に大きな差がありました。S2D※2 による物理ストレージを排した構成のシンプルさも魅力ですし、 Azure Stack HCI は Windows Server、Hyper-V ユーザーにはさらに移行の工数、スピード面からもメリットが多く、HCIにおけるデファクトスタンダードになることは明らかだと思っています。加えて、DELL EMC は長年のお付き合いの中で皆さん技術的な知識や経験が豊富で、こちらからの問いかけにも常に高いスピード感で対応していただけている。イニシャル、ランニングコストも競合他社より抑えながらも安定的にサポートしていただけている実績も、代えがたい選定のポイントでした」

Dell EMC Solutions for Microsoft Azure Stack HCI (S2D Ready Node) は、Microsoft Azure Stack HCI 認定プログラムに基づいたHCIソリューション。HCI随一の圧倒的なパフォーマンスとWindows Serverの標準機能であるHyper-VとS2Dを使った高い経済性を特徴とし、HCIに最適化されたDell EMC PowerEdge Server とS2D専用サポートにより、ミッションクリティカルな業務サービスで安心してご利用いただけるHCIソリューションである。

※2 S2D(記憶域スペースダイレクト):Windows Server で利用可能なSoftware Defined Storage(SDS)機能により、Hyper-Vベースの高可用性、高効率なHCI構成を、コストを抑えて可能にする技術。

■システム構築・運用面および、ビジネス視点でのHCI導入効果

同社は2019年12月のサービスのカットオーバーに向け、準備を進めている。同年4月の実構築時において、すでにHCIのメリットを実感した、と小熊氏は話す。
「Azure Stack HCIは、HCI導入サービスの『 ProDeploy Plus Add-On Microsoft S2D ※3』により、こちらからはパラメータシートによる指示のみでハードウェアのキッティングからセットアップまですべて行っていただけて、わずか1週間で仮想環境がデプロイされました。また、従来機器に比べインストール、データコピーの速さや、UI/UX面も向上しました。あらゆる作業が想定以上に早く完了することで現場のメンバーから驚きと、喜びの声が上がっています。新システムの検証やテストなど、本来業務に注力できるのはとても助かりました。また、これまでサーバーラックが2本必要だったところがハーフラックで完結し、従来比でおよそ1/4の省スペース化。ランニングコスト削減効果も高いです。加えてシステムがシンプル化することで障害リスクや運用負荷も軽減されるほか、将来的にもリソース不足時には1ノード単位で追加でき、拡張の際に決済者への説明が容易で予算化しやすい点も、大きなメリットです」

※3 ProDeploy Plus Add-On Microsoft S2D :OSのデプロイ、 Hyper-V の構成、フェイルオーバークラスターの構成、AD環境の連携、S2Dストレージの初期設定などはすべてDell EMC側で実施するほか、お客様の時間とリソースの節約、省力化、ITエクスペリエンスの向上に役立つエキスパートサービスを提供する。

それでは、ビジネス面において今回のITインフラの刷新を含む『次世代基幹システムプロジェクト』は、どのようなメリットをもたらすのだろうか。

「1つ目は買い取りと販売のお客様データの一元化。2つ目はバイクのコンディション情報なども含めた統合的な商品管理。これを当社ではBRM(バイクリレーションシップマネジメント)と呼称しています。3つ目は管理会計機能の高度化、そして4つ目は経営情報のタイムリーな可視化です。当社は店舗での売買を通じて年間およそ11万台の、異なるオーナーの同じバイクに何度も関わります。過去の走行距離やメンテナンス履歴など、バイクのコンディション情報が新システムで一元化されることは、予防、予見修理などデータ活用、リードナーチャリングなど、お客様ひとりひとりに最適なサービス提供を行える基盤となり、コンディションのよいバイクを末永くお客様にお乗りいただくことが可能になります。システムの貢献によりカスタマーセントリックな経営実現することは、当社がビジョンに掲げる『バイクライフの生涯パートナー』を目指すうえで、この上なく大きなメリットです」(小熊氏)

■今後

今後、12月に予定されるサービスイン以降、さらなるシステムの安定化を図る構えだ。Azure Stack HCIの特性を活かして、Azureを活用するクラウドバックアップも検討しているとのこと。
「すべてのデータをクラウドに移行するのはランニングコストからみても難しいですが、物理的な機器保有は極力減らしたいのも本音です。その点でも Azure Stack HCI であれば双方のメリットを、適材適所で活用していける道筋が見えます」(小熊氏)

お客様と共に築きあげてきた利便性の高いバイクのリユースサイクルと当社のサービスを組み合わせることで、お客様の更なるバイクライフの充実と、バイク社会の発展への貢献を目指しています。

関連リンク

株式会社バイク王&カンパニー
https://www.8190.co.jp/
既存オンプレミスシステムのモダナイゼーションを実現する「 Azure Stack HCI 」
https://special.nikkeibp.co.jp/atclh/NBO/17/microsoft1222/p9/