未来を勝ち抜くIT投資

企業価値を高めるITインフラ 押さえておくべきキーワードは「HCI」

ビジネスのデジタルトランスフォーメーションが進み、新たな価値の提供スピードや環境変化への柔軟な対応が市場競争に参加する前提条件となっている今、IT インフラに求められる視点にも変化が生じている。現状最適と将来を見越したビジョンのはざまで複雑化するIT 戦略立案。今回は経営視点、IT 戦略の新たな選択肢としての「ハイパーコンバージドインフラ( HCI )」について紹介する。

■ HCI とは何か?その経営視点でのメリットとは?

企業のクラウド利用の流れが加速する一方で、そのメリットは理解しつつも、敢えて自社でサーバーやストレージを保有する「オンプレミス環境」を選択する企業は多い。
クラウドは資産を所有せず、必要な時に必要な分だけ利用できるメリットがある一方で、社内システムとの連携や管理性においてサービス提供側のメニューに依存するという不安が残る。そのため、すべてをクラウド化するのではなく、オンプレミス環境とのハイブリッド活用というケースが増える傾向にある。その際にオンプレ環境下でもクラウド同様の利便性を享受できる新たなソリューションとして導入企業が増加しているのが「ハイパーコンバージドインフラ」(以下、HCI)だ。

ハイパーコンバージドインフラ

シンプルな構成の HCI は、スモールスタートできるだけでなく、拡張性や運用管理性に優れ、企業の迅速な IT 戦略推進に貢献。

サーバー、専用ストレージ、ネットワークからなる従来の3層構造アーキテクチャとは異なり、HCI は「ソフトウェア定義ストレージ」を採用し、汎用的なサーバーにコンピューティング機能とストレージ機能を統合。すぐに使い始められる検証済みの仮想環境として納品される。
HCI の登場以前も、仮想化ソフトウェアによるサーバーとネットワークの統合管理は進められてきた。しかし実態は、ストレージ環境のみサーバーの仮想化環境とは別に運用する必要があり、なにかトラブルが発生した際に障害の切り分けを難しくする、仮想化環境の柔軟性や展開スピードを生かしきれないなど、課題は残されたままだった。
HCI はサーバーのみならずストレージも仮想化ソフトウェアによって統合し、従来の仮想化環境における課題を解消。オンプレミス環境を望む企業において構築コストおよび期間の短縮、運用負荷の低減といったメリットをもたらし、パブリッククラウドの運用性をオンプレミス上で実現する仕組みとして支持を集めている。

■ Windows Server 2016 への移行時に HCI を採用するメリット

そして今、業務を支えるサーバー OS である Windows Server 2008 R2 のサービス終了が2020年1月に迫っている。サーバー環境の移行においてパブリッククラウド利用が進む一方で、基幹系システムで多く採用されている Windows Server は、重要データを社外に置かないという方針や連携における管理性から、オンプレミス支持も根強いのが実態だ。ここでもHCIが有望な選択肢になってくる。
加えて Windows Server 2016 には、HCI 環境を推進するための豊富な機能が備わっている。その一つが、「記憶域スペースダイレクト( Storage Spaces Direct、以下、S2D )」である。S2D は、Windows Server 2016 Datacenter の標準機能で、共有ストレージなしで HCI を構成できる。運用管理がシンプルになり、分離されたストレージへのアクセスも追加設計が不要など、社内技術スタッフの負荷軽減や、運用コスト削減の面からもそのメリットは大きい。また企業活動においてシステムのダウンタイムは致命的だが、ストレージに起因する障害は決して少なくない。バックアップデータからの復旧、リカバリといったスピード面においても S2D は有効だ。

記憶域スペースダイレクト

Windows Server 2016 の標準機能である S2D は、運用管理の最適化や重要データ保全に貢献する。

■ これからに企業 IT 戦略のキーワードとして知っておくべき HCI という選択肢

日々の業務で利用するサーバー OS はその影響範囲が広いため、移行に向けた動きは早めに行う必要があり、もはや待ったなしの状況である。変化の激しい状況下の賢い選択肢として、経営層は情報システム部門と密に連携して HCI の活用も検討すべきだろう。以下から、本稿で紹介した HCI および S2D に関する詳しい資料が無料でダウンロードできる。ぜひ貴社の CTO や情報システム部門に共有されてはいかがだろうか。

「記憶域スペースダイレクト(S2D)を活用したハイパーコンバージドインフラ 技術解説ガイド」