Panasonic
先進の技術が生んだ新しい風 機能美を体現した 創風機「Q」

全く新しい風を創り出す不思議な球体、創風機「Q」。
独特のフォルムは、技術を突き詰めた結果の必然であるという。
常に進化し続ける「Q」の魅力を、開発者と日経デザインラボ・丸尾弘志の対話から探る。

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技術を追求したらこのカタチになった。球体からパワフルな風が生まれるしくみ

──一見して扇風機とは分からない球形のフォルム。先進技術が詰まっている印象も受けますが、一体このカタチはどこから?

前川技術をカタチにしたのが、この商品です。デザインは技術の追求に付随したもの。その意味では、まさに機能美のかたまりといえるのが、創風機「Q」なんです。

──球体表面の大小の穴にも機能的な必然性があるわけですね。

前川はい。まず正面の大きな穴は、風の吹き出し口です。ここからターボ気流を噴出することで中心部が真空化し、空気を誘引する力が生まれます。それを吸い込むのが、表面の6つの穴。中に入った空気はターボ気流に巻き込まれてより大きな風になり、最終的には吸い込んだ分の7倍の風量となって送り出されるしくみです。

渡邉フォルムから穴の数や配置まで、全てが計算の上に成り立っているのが「Q」。当社の気流のスペシャリストたちが、流体解析(空気の流れをシミュレーションする技術)を重ねて、たどり着いたのがこのカタチです。モックアップをベースに、強度や精度の確保と量産性を両立させるために、設計とデザイン、先行開発部門、製造の全ての部隊が一丸となって開発を進めてきました。

──高水準の精度を担保したまま量産するとなると、金型一つとっても慎重な作業が要求されますね。

前川1mmでもずれると風の流れが変わってしまうので、寸法精度はかなりシビアですね。金型をスライドさせながら6つの穴を成型しています。もちろん、ここでも流体解析を用いています。

渡邉「Q」は、流体や気流の分野を得意とするパナソニックだからこそ、実現した商品だと自負しています。

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2017年モデルは、2色のLEDを搭載。ユーザーの声を反映し、進化し続ける「Q」

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──どんな置き方も自由自在で、360度回転するというのも、球体フォルムならではの使い勝手のよさですね。

前川スタンドと本体がセパレート式なので、色んな方向に向けられるのが「Q」の特長です。2016年モデルからは、新しく首振りスタンドを設けました。実はこれ、「首振り機能を付けてほしい」というお客様からのリクエストで搭載した機能なんです。ただご要望に応えるだけでなく、期待以上のものをお返ししたいという思いから、360度回転する構造としました。

──お客様とのキャッチボールで生まれた機能なんですね。

前川「Q」に関しては、SNSをはじめネット上の声を積極的に拾い上げ、開発に生かすようにしています。今年の2017年モデルで新搭載したLEDも、そんな声をヒントに実現した機能の一つ。「インテリア性を高めたい」というご要望に対し、光による空間演出という回答をご用意しました。青色とオレンジ色の2色の光で、夏は涼しさを、冬は温かみを感じられるようにしています。

渡邉オレンジの光は、冬場にサーキュレーターとして使うときにぜひ試していただきたいですね。「Q」の気流は直進距離で9mまで対応し、上向きで使うこともできるので、吹き抜けの住宅でも効率よく暖房の風を循環させられます。

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「宇宙戦艦ヤマト」とのコラボモデルも。基本性能の確かさが、様々な展開性を生む

──毎年の進化も楽しみな「Q」。今後の展開を教えてください。

前川日本のものづくりから生まれた「Q」は、「日本」をキーワードにした特別モデルも発表していて、昨年は“Back to Japan”というコンセプトで、表面を漆で仕上げた「越前漆モデル」を100台限定で販売しました。今年は“Cool Japan”をコンセプトに、劇場版『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』とコラボしたモデルを、333台限定で発売します。もともと「Q」の送風口がヤマトの波動砲の発射口に似ているとのうわさもあって、発表直後からかなり話題を呼んでいるようです。このコラボモデルは、映画のシーンにも登場するんですよ。

渡邉首振り機能やLED搭載、そしてコラボモデルと、様々な展開ができるのは、扇風機としての基本機能がしっかりしているから。小さくてもパワフルな風を送ることができ、静音性にも優れている。また、パナソニック独自の「DC 1/f ゆらぎ」機能も搭載し、心地よい風を楽しんでいただくことができます。「Q」は若手中心の開発チームが生み出した商品ですが、そのベースには扇風機を作り続けて100年以上の歴史がある。パナソニックらしくない商品ともいわれますが、パナソニックでしか作れないのもまた「Q」なのです。

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技術とデザインの結晶である「Q」は、開発者たちの思いが詰まったプロダクトアウト的な商品でありながら、ユーザーと一緒に育てていこうという姿勢がユニーク。一般的に、ユーザーの声を聞くというのは、ネガティブをなくすという意味合いであるのに対し、「Q」の場合は意見をどんどん取り入れて、積極的に商品に反映させています。そうしたポジティブな進化のしかたも、「Q」ファンを増やす要因になっているのでしょう。これからも楽しみなプロダクトです。

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