樹種を深く知ることで強まる愛着

「日本古来の家は木で作られてきました。四季のある日本では特に、木々を愛で触って心地いいと感じる心が、誰かから教わるということがなくても、自然に身に付いているような気がします。木は新鮮な空気を作り、豊かな土壌をはぐくみ、地球とそこに生きる生命を守ってくれる存在として大きな安心感を得られるのも魅力だと思います」と話すのは、住友林業 住宅事業本部 資材物流部で内装材の開発から、調達、品質管理を担当する鈴木千晴氏だ。同部の和田正嗣氏と共に、住まいの木の専門家である。

木の家にこだわる住友林業では、内装材として使用できる木の選択肢を豊富に取りそろえている。直接肌に触れることの多い床材に特に力を入れており、厳選した10樹種を様々なフロア材としてオリジナル化している。中でも選りすぐりの6樹種『ウォルナット』『マホガニー』『チーク』『チェリー』『メイプル』『国産ナラ』を「世界の銘木」としてラインアップしている。

「お客様に、フロア材の機能や特徴だけでなく、人との関わりや歴史や住宅以外でどのような使われ方をしているかといったサイドストーリーも説明させていただいております。木のことを知って頂くことで、木に対して愛着が強まり、より納得して選んでいただけるとうれしいです」(和田氏)

世界の銘木6樹種の特徴を鈴木氏と和田氏に紹介してもらった。知られざる「世界の銘木」を堪能してほしい。

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チークの木

詳しくはカタログで
世界の銘木
  • ウォルナット
  • マホガニー
  • チーク
  • チェリー
  • メイプル
  • ナラ(国産)
ウォルナット
ウォルナット

マホガニー、チークと共に世界三大銘木に数えられる木で、日本ではクルミの木として知られている。ルネサンス期のヨーロッパで人気を博した樹種で、10年ほど前から家具の素材として人気が再燃。住友林業では1番の人気を誇る。紫がかった深みのある茶色、美しい杢目(もくめ)、艶やかで優しく温かみのある光沢はノーブルな印象。

ウォルナット
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マホガニー
マホガニー

中南米原産の木で、世界三大銘木の1つ。優雅な赤みが特長で、最高級ホテルのスイートルーム、イタリアの高級スポーツボートのデッキなど、ラグジュアリーな空間やアイテムを彩ってきた。イギリスでは、マホガニーで作られたテーブルだけは、クロスを掛けなくても失礼に当たらないとされ、マホガニーの材は美術鑑賞の対象として愛されている。輝く光沢はキャンドルや照明の明かりで違った表情を見せ、美しい縞模様はリボンに見立てて「リボン杢」と呼ばれている。

マホガニー
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チーク
チーク

世界三大銘木の1つ。インド、タイ、ミャンマーなどのジャングルに自生する木で、古くから寺院などの建物に使われてきた。熱帯の木らしく、伐採直後は色の差が大きいため、手間をかけて日干し作業をしたり、原産地域が限られているため、貴重な木材となっている。やや黄色がかった優美な光沢があり、箱根の「富士屋ホテル」のメインダイニングのような気品ある空間に仕上がる。チークは油分を含んでいて、耐水性と優美さを備えていることから、「クイーンエリザベスII世号」や「飛鳥II」といった豪華客船の甲板などにも使われている。

チーク
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チェリー
チェリー

日本人にとってなじみ深いサクラの木。住友林業では北米の森が育んだブラックチェリーを使用している。華やかな色合いは、時を重ねるごとに白から淡い赤みへと変化し、優しい光沢も次第に深まっていく。木肌はきめが細かく、手触りはとてもなめらか。自然な風合いが空間を演出し、心地よい安らぎに包まれる。ヨーロッパ最大級のコンサートホール、オーディトリアム音楽公園のメインホールはチェリーによって内装全体が華やかに彩られている。北欧スタイルからカントリー調、和風まで幅広いスタイルに調和する。

チェリー
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メイプル
メイプル

カエデやモミジとして日本でもよく知られるメイプル。甘いメイプルシロップの木としても知られ、カナダが世界的な産地となっている。“木の真珠”と称されるほど白く、絹のような光沢があり、手触りはなめらか。非常に硬く、キズが付きにくいのが特長。ボーリングのレーンや体育館の床、ギターのネックなどに使われてきた。透明感のある色合いは、家具とのコーディネートがしやすく、空間を明るくすっきりと彩る。子ども部屋の内装材として高い人気を誇る。

メイプル
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ナラ(国産)
ナラ(国産)

どんぐりのなる木として親しまれているナラ。過去にはジャパニーズオークとして名をはせたこともある。ウイスキーのたる材に使用されることでも有名だ。住友林業では北海道産の国産ナラをラインアップしている。1本の木から取れる材はごくわずか。丸い節の一つひとつを職人がパテで丁寧に埋め込み、木肌の表情として尊重している。自然の心地よさを感じる風合いが魅力で、落ち着いた雰囲気で空間を満たしてくれる。歳月を重ねるごとに風合いが増し、住まいの風格が深まっていくのもナラの特長だ。

ナラ(国産)
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木の繊細な表情と肌触りは展示場で確かめたい

銘木と称される天然木のなかには、ワシントン条約で輸出入が禁止されている樹種も多い。国内外で木を植え、森を育みながら、木を活用する「保続林業」の理念に基づき、サスティナブルな木材の輸出入ネットワークを構築してきた住友林業は、この状況下で強みを見せる。

「今月5月に伐採された木材が合法の元、取り引きされ、使われているかを評価するクリーンウッド法が施行されましたが、住友林業では使用する主要な木材のトレ―サビリティを徹底しており、サスティナブルな調達を行っております。この点もお客様に支持していただく理由になっています。1970年からインドネシアに木工場を構え、貴重となっている植林のマホガニーやチークも安定調達のルートを確立してお客様に届けています」(鈴木氏)

多くの品ぞろえに、かえって迷ってしまわないだろうか。

「これだという木が必ず見つかります。お部屋や場所ごとに様々な木を選び、1棟に数種類使用されるお客様もいらっしゃいます。木を自由に選ぶことで、家づくりをとても楽しんでいただいております。展示場の中には、あえてスリッパをご用意せず、木の肌触りをじかに味わっていただくこともあります。ぜひ展示場で、銘木に彩られた空間の魅力を体感してください」(和田氏)

新商品の「The Forest BF」でももちろん様々な木を選択可能。木を知れば、理想の住まいの形が見えてくる。まずカタログでチェックしてほしい。