仕事の右腕、ならぬ“左腕”ビジネスパートナーとしての腕時計再考

腕時計が単なる時刻表示装置であった時代は終わった。
現代において、それはする者の生き方、考え方を代弁する存在になりつつある。だからこそ、名経営者は腕時計選びに真剣になる。
もしかすると、これからのビジネスの正否を占うのは、腹心の“右腕”ではなく、左腕に巻かれた腕時計かもしれない。

IT業界の寵児が愛するのは
近年人気の隕石文字盤

アイモバイル 代表取締役会長

田中俊彦 氏

文=いなもあきこ 写真=阿部 了

アイモバイル 代表取締役会長 田中俊彦 氏
ロレックス「デイトナ メテオライト」

田中氏の相棒、ロレックス「デイトナ メテオライト」。2000年に発売されたデイトナに、04年に加わった、隕石文字盤、ホワイトゴールドケースモデルだ。高級感と重厚感は抜群。

 IT業界の最先端を行くアイモバイルは、モバイルに特化して広告を配信する、アドネットワークの国内最大手の一つ。創業者で会長の田中俊彦氏の左腕で、その先進的なビジネスを支えるのは、ロレックス「デイトナ メテオライト」だ。

「7年ほど前、いい時計を探していて入った店で、『文字盤に希少な隕石が使われている』と説明を受け、それはすごいと驚いたんです。当時は隕石の文字盤の時計なんて、僕の周りでは誰も持っていませんでしたから。何だか神秘的な宇宙のパワーがあるんじゃないかと連想し、すぐに購入を決めました」

 自然素材のため、光の当たり具合で文字盤が様々な表情を見せるのも魅力。デイトナ初となる、オールホワイトゴールドモデルであるため、重厚感も十分だ。

「今はビジネスでもプライベートでも、ほとんどこれ一本。空気のように当たり前に日常に寄り添ってくれる存在なので、ないと気持ちが落ち着かないですね」

 多種多様なビジネスを展開する同社において、近年成長性の高さで際立つのが、B to Bの動画広告配信事業だ。一方で、B to Cのビジネスにも力を入れ、同社が運営するふるさと納税ポータルサイト「ふるなび」も好調。昨年は、年間100億円の寄付金を集めることに成功した。

「僕自身が全国の自治体を訪れ、市長などに直接営業を行うこともあります。そんなとき、仕事終わりに、『今日、星がきれいそうやから、見に行かへん?』と本部長を誘い、地方の澄んだ星空を見に行くこともありました。隕石とか星とか、昔から好きなんですよね」

 創業10年を迎えた今年、社長職を創業者の一人である野口哲也氏に託し、自らは会長職に。だが、今後も新たなビジネスチャンスを探し出し、事業の可能性を広げる開拓者精神は変わらない。

「時間とは、誰にでも唯一平等なもの。だからこそ1秒でも無駄にはしたくない。僕は『一石二鳥』という言葉が好きなんです。一つのことで、同時に3つぐらい発見や動きがあるというのが理想的」

 デイトナという人気モデルに隕石文字盤、ホワイトゴールドという組み合わせ。時計選びでも、一石二鳥を実践する。

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