米国ベクトン・ディッキンソンアンドカンパニー(1897年設立)の日本支社である日本ベクトン・ディッキンソン(以下、日本BD)は、1971年の創立以来、確かな技術で種々の検査機器を提供してきた。世界初の細菌コロニー迅速全自動検出システム「マイクロバイオμ3D™」もその1つ。本システムをいち早く導入した育児用品のリーディングカンパニーであるピジョンの板倉正・取締役常務執行役員に目的とその効果について伺った。

 日本BDの細菌コロニー迅速全自動検出システム「マイクロバイオμ3D™」をピジョングループではいち早く導入した。同社は哺乳器をはじめ、スキンケアなどの育児・マタニティ・女性ケア・ホームヘルスケア・介護用品を提供するリーディングカンパニーとして広く知られている。同社は早くからグローバルビジネスにかじを切り、1974年にシンガポールに拠点を設立。中国、インド、タイ等のアジアや欧米諸国へもビジネスを拡大している。
 「グローバルビジネスでは環境や文化の違いも考慮する必要がある」と同社取締役常務執行役員の板倉正氏は語る。「もっとも大きな課題は、国によって品質への意識が異なることです。弊社の製品は赤ちゃんやお母さんが直接触れるものですから、安全を担保することは最低限の要件です。もちろん、国内であっても各工場の品質管理レベルを同等に維持することは容易ではありませんが、海外ではそれがより難しくなります」。

最先端機器マイクロバイオμ3D™が
迅速な出荷判定や経営効率改善に貢献

 “安全の先にある安心”を提供するために、スキンケア商品においてもっとも警戒すべきことは細菌やカビによる汚染。したがって出荷前の細菌検査はピジョンのブランド価値を保つためにもっとも重要な工程の1つといえる。同社のスキンケア、ボディケア商品等を生産するピジョンホームプロダクツ(株)では、製品中に生存する細菌やカビが微生物学的品質規格に適合するか判定する検査において、従来は担当者の目視に依存し、判定までに7日間を要していた。そこで、きわめて高精度にしかも短時間でコロニーを検出できる最先端機器マイクロバイオμ3D™を日本BDが発売するとその導入に踏み切った。
 「マイクロバイオμ3D™の特徴は、人間の目では確認できない微小なコロニーを早く検出できることだ。特に、微生物限度試験での真菌の判定期間を7日間から3 ~ 4日間に短縮でき、出荷を早めることができた。このことにより、ピジョンホームプロダクツ(株)の工場在庫を50%も削減できた。全自動であるため品質検査のヒューマンエラーも低減され、検査の標準化ができることも大きなメリットだ。さらには検査業務がシステム化されることで、スタッフは商品開発などのクリエイティブな仕事により多くの時間を割けるようになりました」と板倉常務は語る。

ピジョンホームプロダクツの主力製品の1つ「ピジョンベビー全身泡ソープ」

細菌検査用のシャーレが
所狭しと並ぶ

マイクロバイオμ3D™の
操作風景

世界中で信頼されるメーカーであるために
安全と安心への投資は惜しまない

 ピジョングループはすでに、国内と同レベルの厳格な品質管理を徹底するために、海外の製造拠点にもマイクロバイオμ3D™の導入を開始している。「日本人の品質へのこだわりは世界に誇れる文化。マイクロバイオμ3D™は、このこだわりをグローバルスタンダードにするきっかけになるはず。ピジョンのブランドは、お客様の期待値を超える製品を常に提供することで堅持されている。世界中の赤ちゃんとご家族に最も信頼される育児用品メーカーであるために、これからも安全と安心に対する投資を惜しまずに続けていきたい」。

マイクロバイオμ3D™は、シャーレ上のコロニーの陰影を30分おきにCCDカメラで連続モニタリングする。陰影の変化を面積だけでなく体積で検知することで培地上に生えたコロニーを目視よりも早く検出できる(写真提供 : 日本BD)。

ピジョン株式会社
取締役常務執行役員

板倉 正 氏

哺乳器、スキンケアなどの育児・マタニティ関連商品をグローバルに展開するピジョンにとって、国内水準の品質管理のノウハウを世界の製造拠点に浸透させることが大きな課題。細菌検査の迅速化、省力化、安定化をはかるうえで日本BDの「マイクロバイオμ3D™」はピジョンの世界戦略にとって欠かせない検査システムとなった。

お問い合わせ

日本ベクトン・ディッキンソン株式会社

〒107-0052東京都港区赤坂4-15-1
赤坂ガーデンシティ
URL:www.bd.com/jp/