ライフスタイルを変えるブランド メンズスキンケアで世界一を目指すBULK HOMME

『BULK HOMME(バルクオム)』は2013年に登場したメンズスキンケアブランドだ。品質の高さから着実にユーザーを広げ、国内のみならず台湾や中国、韓国での展開も始まった。その背景にあるのは「最も優れた化粧品は何か?」というシンプルな疑問と、中身へのこだわりだという。成長の軌跡や今後のビジョンについて、CEOの野口卓也氏に伺った。

「ブランドを育てたい」という思いで業界へ参入

 BULK HOMMEを創立したのは6年前のこと。私は19歳の時にITで起業しましたが、次の展開を考えるうちに、コツコツとモノを売る商売の基本に立ち返りたいと思ったのがきっかけです。地道な努力で育てられるブランドビジネス、IT業界で培ってきたスキルを活かしたネット通販に向くアイテム、緩やかでも伸びている市場といったことを考慮したところ、一番良さそうなのが男性用化粧品だったのです。

 国内化粧品市場は2兆円規模といわれ、そのなかでも男性用スキンケア製品は例年3~5%程度は伸びているカテゴリーです。ところが、周りを見渡してもスキンケア習慣のある男性はまだ少なく、私自身も取り組んでいませんでした。そこで、ビジネスを始めるにあたり、まずは女性用も含めて片っ端からスキンケア製品を買っては試すことを繰り返しました。ですが、これといった確信的なモノに出会うことはかないませんでした。一方で、「ないなら創ればいい」という思いが、「この市場でトップを目指したい」という後押しになったことも事実です。

 次に取り組んだのは、プロダクトの開発です。ただ、自分たちに製品づくりのノウハウはないので、化粧品メーカー数十社に声をかけさせていただきました。しかし、返ってきた提案は残念ながら理想とするものとは程遠く、「果たしてうまくいくのか?」という疑問が頭をよぎったことを覚えています。

 そんな時に目に留まったのが、OEMで業績を伸ばしていたサティス製薬でした。さっそく「圧倒的に上質なメンズスキンケア製品を作りたい」とアプローチをかけたのですが、「製造ラインがいっぱいで請けられない」と断られました。

 それでも食い下がり、やっと話を聞いていただいた時に、「当社はただの下請けではない。必ず良いものを提供するから、きちんと売って欲しい」と、サティス製薬の山崎社長におっしゃっていただきました。その言葉は胸に響き、同時に「この人が手掛ける製品なら間違いはない」と確信しました。そして、こうした紆余曲折を経ながらも試作品の開発にたどり着き、モニターテストもクリア。2013年4月に「THE FACE WASH(洗顔料)」「THE TONER(化粧水)」「THE LOTION(乳液)」を世に送り出すことで、BULK HOMMEは誕生しました。

野口卓也氏

株式会社バルクオム
代表取締役CEO
野口卓也氏

慶應義塾大学環境情報学部中退。ITベンチャー等複数の企業を立ち上げ、2013年にBULK HOMMEを創業。2017年、組織再編を経て株式会社バルクオムを設立、代表取締役CEOに就任。

メンズスキンケアをカルチャーとして広める

 近年、日本人男性にもスキンケアは定着しつつありますが、いまだ十分ではありません。とくに大人の男性ほど「男は見た目ではなく中身で勝負」「男のくせに美容なんて」といった風潮が残っているようです。しかしながら、大人の男性こそスキンケア、見た目にこだわってほしいと思います。

 私は起業をきっかけに、お手本としたい“カッコいい大人の男性”にお会いする機会に恵まれてきました。そこで知ったのは、企業の顔である経営トップの方のほとんどは、身だしなみを整えることに余念がなく、筋トレやスキンケアで“若々しさ”をキープしていることです。皆さん、自身が注目される立場にあることを理解し、「身だしなみとしてのスキンケア」を心がけているのでしょう。体重や体型、健康を管理するように、肌のコンディションにも気を配っています。

 健康的、エネルギッシュ、アクティブといった印象も、まずは見た目から。そういった意味で、スキンケアは自己プロデュースの一環です。私はBULK HOMMEを通じて「男性のスキンケアは当たり前」というカルチャーを醸成させたいと考えています。