日経ビジネスオンラインスペシャル

ブリオン・ジャパンの新たな挑戦と、先に見据える金現物投資の未来

ブリオン・ジャパンの新たな挑戦と、先に見据える金現物投資の未来

金現物のオンライン投資プラットフォームである英国Bullion Vaultサービスを日本で展開し、今 次世代の金現物投資の姿を模索するブリオン・ジャパン株式会社 CEO 平井政光氏。金現物投資を通じて、大きな世界の経済環境・金融環境に向き合う事の出来る新しいサービスの確立を目指すブリオン・ジャパンの将来の展望について、彼らの第二の拠点であるロンドンで話を聞いた。

金現物のオンライン投資プラットフォームである英国Bullion Vaultサービスを日本で展開し、今 次世代の金現物投資の姿を模索するブリオン・ジャパン株式会社 CEO 平井政光氏。
金現物投資を通じて、大きな世界の経済環境・金融環境に向き合う事の出来る新しいサービスの確立を目指すブリオン・ジャパンの将来の展望について、彼らの第二の拠点であるロンドンで話を聞いた。

―今回、こうしてロンドンにお伺いしてお話を伺わせていただきますが、ロンドンをもう一つの拠点として定められた理由をお伺いしてよろしいですか?

平井:ロンドンは弊社が日本においてサービスを媒介している金現物のオンラインプラットフォームであるBullion Vaultサービスの本拠地でもありますし、英国は金現物投資を資産運用として捉える意識の強い市場である事が1つ。またロンドンは世界の金融の中心地の1つとして、人材や情報が集まってくる場所でもあります。これまでの対談でも良く出てきましたが、金と言うものはいつの時代も価値を認められ、その価値を失わないと言う特別な金融資産です。しかし、近年はその金現物を取り巻く市場環境も大きな変化を見せています。そう言った変化に柔軟に対応し、より良いサービスの実現を目指すためにもロンドンに拠点を置き素早いアクションを取る事ができる体制が重要だと考えている事も大きな理由です。

―金現物を取り巻く市場環境の変化との事ですが、どの様な変化を感じていらっしゃいますか?

平井:現在、世界では継続的な株高の状況が続いていましたが、ここへきて一服した感があります。今年の株高傾向にあって金価格は夏頃まで緩やかに下落しましたが、その後 株価の伸び悩みと共に上昇しています。これはあまりにも長く続いた株式の上昇相場への投資家の不安心理の表れと言えるでしょう。

ブリオン・ジャパン 平井政光

インターネットとスマートフォンの普及によって世界的な経済の流動性に大きな変化が生まれており、第4次産業革命と言われる経済構造の急激な変化に対して、世界経済がどの様に変革されていくかの先行きが不透明な事で、投資家に強い拠り所を求める心理が働いているからと考えられます。そのような投資家心理が従来と異なる市場の動きを生み出している事は、注目するべき変化だと考えています。

―そのような変化の影響を受けてブリオン・ジャパンとしてどのような戦略をお考えですか?

平井:私たちの考える市場の変化に対応するための戦略は、金現物の流動性を向上させることで、より容易に個人間での取引や決済を実現できるサービスを提供するというものです。
スマートフォンの普及により多くの人がより多くの情報を直接的に交換することができるようになりました。前回の対談で竹中先生が近年最大の成長産業としてあげたウーバーなども、スマートフォンによって実現された個人間取引のプラットフォームと言えます。それはインスタグラマーやユーチューバーと言った既存のメディアに頼らないデモクラティックなインフルエンサーの登場など、世界中の個人、または個人間の関係が再度 重要となってきていると思います。

金現物はゴールドバーやコインのような形状で物理的にやり取りする以外では、未だに業者の垣根を超えて取引をすることはほとんどできません。そこで私たちは金現物の所有権をブロックチェーンで管理し、そのスマートコントラクト機能によって第三者の介入なくトラストレスに所有権の移転を行えるシステムを作りたいと考えています。このシステムでは、世界中の個人間で金の所有権の交換が可能になります。このシステムを電子決済や送金サービスに結びつけることができれば、金現物に今までなかった高い流動性という価値を生み出すことができ、金現物投資の可能性を大きく拡大することができると考えています。

ブリオン・ジャパン 平井政光

ブリオン・ジャパン 平井政光

その為には、よりグローバルなアライアンスが必要となる為、そのサービスを運営する事業会社をロンドンに設立しました。以前、訪問したオーストリアのGVSなどの企業とより緊密な連携を取る事で、実際に金現物を保有し、保管しながら上記のトークンをゴールドバーに兌換したり、現金化したりと言う体制作りを急いでいます。

この様なアライアンスの強化とサービスの早期実現のために、私自身の活動もここからの数年間はロンドンを拠点として活動し、日本市場に向けてのBullion Vaultサービスの提供を軸としながらも、新しいサービスを展開して金現物投資のスタイルの多様化を実現すると言う事が、私たちの中期的な戦略となります。

ブリオン・ジャパン 平井政光

―平井社長の拠点もロンドンに移されるとの事ですが、何かプライベートでもロンドンに拠点を移す事で楽しみにされていることなどはありますか?

平井:元々、ロンドンには頻繁に訪れていたので街に対する愛着もありますし、ロンドンに色濃く残るジェントルマン・カルチャーがとても好きですね。それが今回は生活ということになるので、よりその魅力を堪能できるのではないかと今からとても楽しみにしています。

例えばメイフェアのアルフレッド・ダンヒルのブティックはお気に入りの場所の1つですが、ブティックとオーダーサロン、そして地下にシガーショップやバーなど、ロンドンのジェントルマン・カルチャーの一端を感じることのできる場所になっています。ロンドンはそういった伝統を維持しつつも、金融サービスなどでは常に革新的なサービスを生み出しています。

そのような環境の中で、新たなサービスも含めてより多くの人が投資経験を積むことができ、尚且つ経験豊かな投資家の方にも利用されるサービスとを、金現物取引を通じて提供していくと言う挑戦ができること、そしてそのサービスをどのように発展させていくことができるかと考えるとワクワクしますね。

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